アドラー心理学とトラウマ
「アドラー心理学では、トラウマを明確に否定します」と『嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え』に書かれている。
それってどういうことなのだろうと、ずっと疑問に思っていた
原因論を否定し、目的論に立つ文脈で出てきた話
具体的には
つまり、過去の辛い経験を今の振る舞いの原因とすることを否定しており、トラウマは今の目的のために使われているという立場に立っているということになる。
もちろん、こういう立場を採用する理由があるのだろう。現時点の予測では、過去の辛い経験が今の自分の行動の原因になっているとされるとき、人は主体的な存在ではいられなくなるから、といったことだろう。一方で、今の目的のために使われているならば、そこには主体性による変更の可能性が立ち上がってくる。
どういう形にせよ、『嫌われる勇気』はちゃんと読んだ方がよさそう。
まあ岸見さんの他の本から読むのがいいのかもしれないが、それはさておき。