ブックカタリストBC119用メモ
テーマ
『ゼロからの読書教室』から考える「本の読み方」
取り上げる本
『苦手な読書が好きになる! ゼロからの読書教室』
どんな本?(書誌情報の確認)
『苦手な読書が好きになる! ゼロからの読書教室』
著者:読書猿
出版社 :NHK出版 2025/5
「基礎英語レベル1」の連載「中学生からの本となかよくなる方法」を加筆修正したもの
目次
第1部
本となかよくなるために……しなくてもいいこと、してもいいこと
第1回 全部読まなくてもいい
第2回 はじめから読まなくてもいい
第3回 最後まで読まなくてもいい
第4回 途中から読んでもいい
第5回 いくつ質問してもいい
第6回 すべてを理解できなくてもいい
第7回 いろんな速さで読んでいい
第8回 本の速さに合わせてもいい
第9回 経験を超えてもいい
第10回 小説なんて読まなくていい
第11回 物語と距離をおいていい
第12回 小説はなんでもありでいい
第2部
出会いたい本に出会うために……してみるといいこと、知っておくといいこと
第13回 いろんな本を知ろう
第14回 本の海「図書館」へ行こう
第15回 レファレンスカウンターに尋ねよう
第16回 百科事典から始めよう
第17回 百科事典を使いこなそう
第18回 書誌はすごい道具
第19回 書誌を使ってみよう
第20回 件名を使いこなそう
第21回 上位概念を考えよう
第22回 リサーチ・ナビを活用しよう
第23回 青空文庫に浸ろう
第24回 デジコレにもぐろう
今回考えたいのは「本を読むってどういうことか?」。
読書とは何か、本を読むとは何か、本の読み方とはどういうものか?、効果的な読書法とは?
『読書効果の科学: 読書の“穏やかな”力を活かす3原則』も合わせて読むとよい
最初に自分語り
梅棹の読書観がインプリンティングされていた倉下
最初から最後まで読む(古式ゆかしい読書のスタイル)→「読んだ」と「見た」の区別
そこからさまざまな読書観が広がっていた
『本はどう読むか (講談社現代新書)』
清水幾太郎の読書観
書物の三つのタイプ:実用書、娯楽書、教養書
生活が強制する本、生活から連れ出す本、生活を高める本
『多読術 (ちくまプリマー新書 106)』
『読んでいない本について堂々と語る本』
『積読こそが完全な読書術である』
第1回 全部読まなくてもいい
"まあ、待て、ここからが肝心の話じゃよ。オホン、本の読み方などというものは、何のために読むかで変わる"
本の読み方は世界にたった一つしかない、というものではない
「方法」的観点
最初から最後まで読むのは「通読」
ちなみに、通読は読書感想文のために向いた読み方とは言えないらしい。
第2回 はじめから読まなくてもいい
では、どんな読み方があるのか?
予読、転読、掬読、刻読
何を読むのかではなく、何のために読むのかで読み方が変わってくる
読書感想文ならば、広く浅く読む代わりに、狭くとも深く読む
あらすじ+「面白かったです」という感想文の問題
説得力がない→感動していなくても書ける文
文章は、その場にいない人間が読むもの
「どこがどんな風に面白かった?」というツッコミ
良い文章というもは、読み手が感じる疑問にちゃんと答えてくれる
文章の背後に問答あり
→問読
辞書は言葉の意味を問いながら引く。では小説は?
わかりやすいのはミステリー
ミステリーは謎によって読者の中に問いを生み出し、問いの力で読ませるタイプの小説
そうでない小説は?
ミステリーじゃない小説では、探偵がやってくれている謎解きのような、わかりやすい答えが作品中に書いてあるとは限らない→自分で選べる
読書感想文なら重要な謎をひとつ選べばいい
夏目漱石の『こころ』なら、「先生はなぜ死のうと思ったのか?」などがありえる。それが決まったら、その答えになりそうな部分を注力して読んでいく。付箋なども使う。
印をつけること→刻読
大きな問いに立ち向かう、小さな問いをリストアップしておく
ミステリーもさまざまな小さな謎から大きな問いへとアプローチする
一つのやり方として、自分でもそれはないという仮の答えをつくって、自分でそれに反論してみる
問いのリストを並び替える→最後の大きな問いに向かっていく
楽しみのための読書ならば、本が用意した順序とスピードに乗るのが一番
意識したいこと→小説は説明、場面、描写からできている(早い順番)
文章はというものは、書き手が思った通りに書くだけでは、基本的に伝わらない
本を読むことは、作者が書いた言葉と、読み手がそれを理解するために持ち出す知識やイメージが協力しあってはじめて成り立つ。
子どもは小説以外のさまざまなものを読み、さまざまな言葉に触れるからこそ、たくさんの言葉を習得していく。
「良い本」だとか「こんなのは読書と呼べない」とか、そんあんことは気にせず、好きなときに好きなものを好きなように読むのが一番だと思うのじゃよ。
小説を読む効能。小説というジャンル。
小説には型がない。
事前検討メモ
どの本を取り上げるか?
「書くこと」の哲学
ブルシットジョブ周り
『AIを使って考えるための全技術 「最高の発想」を一瞬で生み出す56の技法』
『ファンたちの市民社会: あなたの「欲望」を深める10章 (河出新書)』
『苦手な読書が好きになる! ゼロからの読書教室』
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