内部構造がある絵
REALKYOTO – CULTURAL SEARCH ENGINE » 芸術論の新たな転回 07平倉 圭×池田剛介 書くことはいかに造形されるのか
https://scrapbox.io/files/68901296f08879e56292886e.png
後期セザンヌの画面について論ずるときに、画面を構成する小さな面を「パッチ」と呼ぶことが多いんだけど、実際にはこのパッチには内部構造がある。絵を遠くから見ると、パッチの内部構造はほとんど見えない。しかし近づくと、パッチを構成する1個1個のストロークが見えるようになる。
印象主義とその克服
1895年以降の作品には、構築的筆致よりも広い色面が、撒き散らされたように並べられている
【セント・ヴィクトワール山】制作年:1904年
多層色面による絵画空間構築 —プッサンとセザンヌに見る方法論的系譜—
セザンヌの絵に近づいてみると、無数に置かれた筆触はそれぞれが独立した色面として見え、その絵具の物理的な量感も伴って、描かれたモチーフは混沌としたざわつきの中に溶け入ってしまったかのように感じられる。しかし、絵から一定の距離を取ってそれを眺めると、離散的に置かれているように見えた筆触は、統一をもって画面の中にすっと収まって見えるようになる。
「原寸の投稿イラストが結構粗い」が連想される
許容範囲で描き損なう#684e3dc50000000000255b89
作品の最終的なよさと、粗い / 細かい(きれい)は異なる話題