エンジニアのためのマネジメントキャリアパス
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章が進むごとに管理者のランクが上がっていく構成
1章:部下
2章:メンター
3章:テックリード
4〜7章:人・チーム・複数チーム・複数の管理者の管理
8章:経営幹部
9章:チーム文化の構築・変更・改善を行う管理者
新任管理者は3-4章までをじっくり読み、その他は困難に直面した際にまた戻ってくる読み方がよい、とのこと。
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1章 マネジメントの基本
上司に求めるべきこと
1-1ミーティング
フィードバックの提供
1-1の目的
あなたと上司との間に人間的な「つながり」を作ること
要検討事項について上司と1対1で話し合う定期的な場を設けること
2章 メンタリング
メンタリングで身につく or 伸ばせる能力
傾聴力=相手の言葉に耳を傾ける
指導相手が「口にする"言葉だけ"」を耳で捉える行為」ではない
相手が言葉を口にする際の調子や仕草にも気を配らなければならない
自身の話し方においても、複雑なことを告げる際には、必要なら、表現を言い換えて2度3度繰り返す
相手の目には自分が「強大な影響力を行使できる立場の人」として映る
ゆったり構えて質問しやすい雰囲気を作ってあげる
質問できずにあらぬ方向に行ってしまう可能性よりも自身の作業時間がなくなってしまう可能性の方が小さいはず
伝達能力=相手のするべきこと、出すべき成果を明確に説明する
適応能力=相手の反応を見て適宜調整する
メンタリングで実施すること
研修、会社に溶け込む支援、社内での人脈づくり
明文化されているものに加えて、不文律を伝える
研修資料を用意し、研修を通じてアップデートをしていく(メンティーにアップデートを行ってもらう)
メンターとメンティーの関係に対する期待や目標を明確にする
メンターになったら
メンティーに望むことを伝える
e.g. 質問は1-1までに事前にまとめて送付しておく
どの程度メンタリングに時間が取れるのか伝える
メンターの管理
計測=計測可能で明確なゴールを設定する
メンターをつけることでどのような成果を得たいのか熟慮し、目標達成を後押しできる人材を探す
メンターとメンティーを組ませる前に、開始後の指導の枠組みや管理者によるメンターの指導環境が整備できているか
メンターにとって、担うべき責任がひとつ増える
生産性がいくらか落ちる
時間的に制約のあるプロジェクトに携わっている人に強要するのは避けたほうがよい
(エンジニアに頼む場合)プログラミング以外の職務でも功績を上げたいと望んでいる人を選ぶ
メンターの心得
常に好奇心を絶やさずオープンな心で
相手の言葉をよく聴き、相手の言葉で話す
人脈づくり
3章 テックリード
テックリードの役割
システムアーキテクト
デリバリを実現するためにどこに改修を入れるべきか、どの機能を構築すべきかを見極める
ビジネスアナリスト
ビジネス要件に対する理解と、そうした要件をソフトウェアに織り込む
プロジェクトプランナー
作業をデリバリ可能な単位に大まかに分割する
ソフトウェア開発者兼チームリーダー
コードを書く作業は続けるべきだが、やり過ぎは禁物
他のメンバーに任せられる作業を見つけ、それを他のチームメンバーに任せる
優秀なテックリード
アーキテクチャを把握している
データのありかや、システム間のデータの流れ、つながりを把握している
そのアーキテクチャが、サポートする製品でどのように具現化されているか把握している
そうした製品のコアロジックがどこにあるのか把握している
チームプレイの大切さを心得ている
面白い作業を全部自分でやらない
難しい箇所、退屈な、あるいは面倒な修正作業を強いられる箇所にあえて焦点を当て、そこをどうにかできないか検討する
だからと言って、終始退屈極まりない作業ばかりしない
チームメンバーにシステム全体を把握するよう奨励する一方で、絶えず自己犠牲の精神を貫く必要はない
技術的な意思決定を主導する
チームの主要な技術的意思決定の大半に関与する
「関与する」≠ 独りですべての決定を下せる職権を有する
自分自身が決断しなければならない事柄、自分よりも豊富な専門知識を持ち合わせているメンバーに判断を委ねるべき事柄、チーム全体で決断するべき事柄を見極める
討議中の事項と、討議の結果を皆に報告する
コミュニケーションの達人である
文章力も読解力もあり、人前で話すことにも長けている
会議では集中力や傾聴力、弁舌力を発揮し、絶えず自身の知識、チームの知識の限界に挑んで深化と拡大を図る
相手や他のメンバーの反応にしっかり注意を払う=相手にも発言の機会を与え、その意見を傾聴する
4章 人の管理
信頼感と親近感の構築
優れた功績や言動などに関して褒められる場合、人前でも構いませんか。それとも1対1のほうがよいですか。
重要なフィードバックの伝え方は、どういったものを希望しますか。
書面 or 口頭
この部署(チーム)で仕事をしようと決めた理由はなんですか。
君が不機嫌な時、悩んだり苛立ったりしている時は、傍から見てどんな感じか、教えておいてください。
耐え難いと思う上司の振る舞いがあれば言っておいてください。
キャリアアップの明確な目標がありますか。
この部署(チーム)に来てから、何か私に言っておきたいことができましたか。
継続的なフィードバック
肯定的なフィードバックも訓戒系のフィードバックもすべて定期的に共有する
前に読んでた以下のページも関係しそうなのでリンクしておく。