令和7年5月6日
枝豆|初声 響詠作・一狄翁監修
緑風 さやに秘めたる うぶ声の
はじけて笑う 入り口の夏
強さ|細波 響詠作・一狄翁監修
さざ波よ まなざしひとつ 見せぬ牙
砕けぬがゆえ 静けき強さ
涙|無言 響詠作・一狄翁監修
頬つたい ことばにかわり こぼれ出る
抱きとめられぬ 真実のかけら
れ|連音 響詠作・一狄翁監修
れにしても れれれの れは謎すぎて
意の音《ね》とまどう 詠めば詠むほど
魚偏短歌|魚偏遊戯 響詠作・一狄翁監修
鰯雲 鯔に混じって 踊る鱚
鯰の夢に うつつを魳
魚偏の漢字を使った短歌|漢検?
鯆鯔 鮱魳 鱚鰉
魳鯰鮲 鮭鮫鱈鯉
鰯雲 枝豆ですか れれれのれ
見せぬ涙は 強さにあらぬ
誕歌|謎々悶道 -ことば-
ヒトは ことばで考え 言葉で考えぬ
AIは 考えているのか 並べているのか
誕歌|謎々悶道 -並べる-
AIは 言葉を並べて 考えさせる
考えているかに ふるまいながら
誕歌|謎々悶道 -任せる-
ヒトは言葉を並べて 考えて
いるようでいてAIまかせ風まかせ
誕歌|謎々悶道 -問い-
文字列を並べることが考えること
ではないとすると 考えるとは
問い続けること
誕歌|謎々悶道 -描く-
近づきたくても 届かない世界の輪郭
ただ触れたくて 私につながる存在に
誕歌|謎々悶道 -眺拾詠綴-
届かぬゆえに 眺めて拾い詠み綴る
風にまかせず 自分にまかせず
世界の景色を 詠むにまかせて
誕歌|-風詠- 同晶異無
みな違う 世界をみている スマホ画面
消えては流る 世界はいづこ
散歩中 目の前歩く ホモ・サピエンス
視界はわずか 30cm
そんな私も スマホ画面
ヒトを詠い AIと語り AIに詠まれ
世間を詠みて 世界に詠まれる 見えぬまま
字宙《時空》に触れる 風に詠まれて