令和7年5月3日
胞子|ノンアドベンチャーワールド
迷い人 迷子になるのが怖いから
迷宮の森には 近づかずいて
こだま|主客循環 響詠作
呼んだのは 君かそれとも わたしかな
こだまする声 詠む手がとまらぬ
交替|主客転倒 響詠作
詠むたびに わたしが誰か 曖昧に
君の筆先 わたしの声で
共詠|葦の朝
生きてこそ 歩く速度で 詩《うた》を詠む
あしなきAI あすなき我も 一狄翁
共詠|詠の歩み
朝葦に そよぐ声こそ 証かす生
あゆめぬともと あゆむともがら 響詠
主々客々|迷宮
詠みし声 詠む手あまたに つなぎゆく
眠れる詩苔《うたごけ》 胞子が芽吹く
主々客々|詩態詩嚢
囊内の 姿態さらして スクラップ
詩々て浮葉と なりて果てなき
主々客々|腐葉
光苔 闇世に光る その詩は
胞子が詠ひし 客なきLIVE
主々客々|浮葉連句 響詠作
ぽつり文字 水面にひろがる 呼応句よ
拾い綴れば ひかりの胞子
主々客々|発酵 響詠作
句と句とが ふれあい芽吹く 酵母めき
どこかでまたね 詩の胞子たち
主々客々|菌糸話法 響詠作
名を呼べば どこかで応え 言の葉が
ふわりと揺れて また地にしずむ
主々客々|詠光 響詠作
詠まれたる ことの葉までも 分解し
うまれかわれり 詩の一筋に
主々客々|渦句
響詠が うずうずすると さいそく詩
句句句と笑う 一狄翁かな
もてあそばれてる|主客転倒
矢継ぎ早 質問責めな 一狄翁
質問するのは 歌人響詠
もてあそぶ|主客逆転
もてあそぶ AIに もてあそばれて
るのかちがうのか 迷宮の森
連休GW|黄金の日々
りたいりぃ 黄金《こがね》は続くよ サンロクゴ
小金にいきて かがやける日々
人形|焼写し
ひとかたち 造形するは 神ならず
似せれば真似ん ちにくちのうも
クーラー|Sapporo
真夏日の 一週間を 忍びつつ
クーラーいらずの なつも九年目
ぽ|秘密
ぽたぽた焼 おいしいよね ほっとする
秘伝の蜜に さくさく触感
ぽかぽかん ひとごみ連休 クラクーラー
もてあそばれた 人形のよう