C4P
Create-for-Personality
The Blue Envelope
有村崚提唱
対義語:C4Q
個人性を取り出すための創作を 「クリエイト・フォー・パーソナリティ(Create-for-Personality/C4P)」 と呼ぶことにする。
創作物を“内的なパーソナリティが外部に取り出されたアウトプット”と捉え、自己理解や他者との違いを知る道具として活用する。C4P では、C4Q における「結果」に相当する外部評価をそもそも設定しない。評価軸は、自分自身によるパーソナリティ理解の精度のみである。砕けた言葉で言うと、「らしさ」の理解に努める態度である。他者との比較はクオリティ軸では行わず、創作物を介したコミュニケーションを通してパーソナリティの差異を確かめ合う。他者の「らしさ」との相対化によって、自己の「らしさ」への理解をより高めることができる。
どこからが創作行為なのかというハードルも極限まで下げる。適当に着たTシャツ、話半分に送った友達へのライン、腹を満たすために適当に作られた飯、適当にザッピングし、さしてみたいわけでもないのに選ばれた、流れているだけのテレビ番組。行動を選び取った時点でアウトプットであり、自己の発現である。らしさの現れを自認できれば手段は問わない。いかに意識的に、それをできるかだけが大切である。
そこまで判定を甘くしているので、私のいう創作は、辛さや苦しさとセットにあるものではない。重要なのは自覚することで、行為自体は暮らしているだけでやっているからである。ここでさらに追加で、意識的に”世間でいうところの創作活動”をするとよい。絵を描く、文章を書く、音楽を作る、工作をする。中身も程度もどうでもよく、能動的にやっていればよい。ここで、クオリティが伴っていると、取り出せる量が増えて得である。気をつけないといけないのは、取り出すだけでは意味がなく、取り出したものを積極的に認知しようとする態度こそがC4Pである。C4QとC4Pは両輪であるべきなのだ。そして、世の中はこちらの片輪がいまいち足りていないように思っている。私は音楽が好きなので、便宜的に「みんな音楽を作った方が良い」と言っている。”音楽”の部分は任意の創作行為で代替してもらって構わない。
https://blueenvelope.intheblueshirt.com/p/volume1