『紫色のクオリア』
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table:書誌情報
著者 うえお久光
レーベル 電撃文庫
出版社 アスキー・メディアワークス
出版年 2009年
#913-JP
あらすじ.icon「ニンゲンがロボットに見える」少女、毬井ゆかりと友達になった波濤マナブの話。
💭感想
予想外に濃い百合だったのでびっくりした。
片方の死の運命を回避できる世界を探す点でも “Life is Strange” に近い。
「ニンゲンがロボットに見える」毬井ゆかりのとんでもなさに大喜びしてしまった。
自分の外見にコンプレックスがある美形が無理なく成立している。自分だけはニンゲンで異分子だと思ってるのがよい。
清潔感くらいは保ちたいからと、身嗜みをちゃんとしようとしてるのもよい。
毬井ゆかりにとってニンゲンとロボットは同じなのでロボットの素材でニンゲンを修復できる、最高だな!
「人間がロボットに見える」とクオリアを繋げるのは飛躍じゃないかと思ったが、それどころじゃなくなった。
哲学的ゾンビやシュレディンガーの猫、平行世界など、オタクの好きそうな要素がどんどん出てくる。
ジャングルジムとか携帯電話で人体を修理されてそっちの方向に行くのはちょっと不思議だ。
同じ場所を負傷して異常がないか確認する方が堅実なように思うけど、自傷する必要があるから回避したのかも。
アリス・フォイル、『虎よ、虎よ!』かよと思ったらジョウントも出てきて笑う。