「普通に木を立てたら多分まっすぐになるはずのものがこう(斜めのジェスチャー)、なっていたのを見て、これは時間の経過によるものなのかなと思って。」ーーー側面図
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南側立面図
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北側立面図
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正面図
山口 (南側立面図)
今まで日本建築を深く観察したことがなかったんで、柱が実は太さが違うみたいな、梁の太さが違ったりとか、あとは基礎の部分とか若干地面から浮いてたみたいなそういうことを初めて知れて面白かったと思います。
あと増築とかがされていて、そこにちょっと生きている感というか、時代に合わせてこれを増やしていったのかなあとか、そういった感想を持ちました。
勝手な感想ですけど、通路がこうやってこう(ぐるりと)伸びてて、囲ってる形なんですけど、で、あっち庭と池があるんで庭をもうちょっときれいに見せて工夫したらもっといい感じの空間になるのかもと思いました。
小島(北側立面図)
柱とか梁の太さっていうのが場所によって違う。目立つところの柱、内部でもそうなんですけど、目立つところは太めにしてかっこよく見せたりっていうちょっと心遣いっていうのがあるのかなって思いました。正面の大きな入り口のところも太い柱が立ってて、意識してるのか分からないですけど、大きいの使いたいとかあるのかなとか。
何年も経ってからの実測となると、柱とかが竣工当時とかはまっすぐ立っていただろうものがちょっと斜めになっていたりっていう、それを記録に残すっていうのが実測の面白いところだなと思って。もしかしたらほんとに斜めに立っていたのかもしれないんですけど、土台が、石の基礎があってそこから立ててるんですけど。自然にできた感じ、人工では作れなさそうな傾きがあって。普通に木を立てたら多分まっすぐになるはずのものがこう(斜めのジェスチャー)、なっていたのを見て、これは時間の経過によるものなのかなと思って。
小島
茅葺き屋根の民家っていうのは、今住んでいるところの周りにあって、出かけた先で見たりっていうのはあったんですけど、寸法とかがわからないので、何回か見て知っていることはあってもちゃんと奥深くまで知れてないっていう気持ちになって、でも今回実測してこんな感じなんだなっていうのを、ちょっと身近に思えるようになった気がします。 朝比奈
初日茅場にも行きましたよね。案内していただいて どうでしたか?
小島
こんなに茅場が近いってすごいなって思って、近くに茅場がないけど茅葺き屋根のおうちとかあって そういうのは葉っぱ運んできて、またいろいろ作業があってだと思うんですけど、ここだとすぐ近くにあるっていうのが、この地域で完結できてすごいいいなって 仲村
武蔵野美術大学のある武蔵野台地っていうと、そういう場所にも当たり前に古民家ってあって、茅場もすごい近くにあったはずなんですね。東京の近くだと土地利用が変わって、今の現代では用をなさなくなってる茅場っていうのは真っ先に変わっちゃう、普通にたぶん、同じように近くに茅場はあった。 野村
30年代のこちらを筑波山の上から写した写真がありまして もう至る所が茅場でした。ここらに落葉樹が多いのはそれを放置して落葉樹の森になったってことが多いですね。植林が少ないけどけっこう木があるのは、昔は茅場だった。 小島
武蔵野美術大学の周辺の植生っていうのは 最近になって整備されたものらしくて、玉川上水とかもあるんですけどそこの植生もぜんぶ江戸時代あたりにぜんぶあの木を植えられたもので後から作られた植生なのでやっぱり茅場は近くにあったんだと思います。
山本(女)(正面図)
一間の幅って規定では決まっているけどわりとばらばらで、柱とかの太さによって変わってしまったりとか、時間の経過で斜めってしまったりとか。そこを測るのがおもしろかったです。
離れたときに見た第一印象の感じを描きたいなと思ったんですけど、パースをつけないで描くので、この茅葺きの下のところがどのぐらい見えているのかとか考えながら描くのが大変でした。
茅葺きの小屋とか写真でしか見たことがなくて、目で見たのも中に入ったのも初めてだったんで、全体的に新鮮でよかったです。 https://scrapbox.io/files/61f92cbcc07624001dba82b2.JPG
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実測作業風景