動線空間から設計する公共施設
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ここ数年、「建築デザインⅡ」の佐藤ユニットでは、武蔵野市全域を対象に公共施設のリサーチおよびその再編、指定した地域内での設計提案、コミュニティセンターへのヒアリングと課題分析および提案、共⽤部の分析と記述等を⾏ってきました。昨年度は 16 カ所のコミセンにおいて、会議室や学習室などの⽬的空間に⾄るまでの、外部からアプローチ/エントランス/ホール/階段/廊下と連続する動線空間に着⽬して公共建築を記述する試みを⾏っています(別紙参照)。
各施設は様々な⽴地条件にあり、規模や外観のデザインも様々ですが、内部空間の印象はほとんどの施設で驚くほど共通しており、その多くは退屈で冗⻑な空間あり、このような施設の本来の⽬的にそぐわないものでもあります。このような記述⽅法によって、コミセンにおける空間体験が何によって決定されているのかが表現されましたが、この認識をもとにして、どのような設計が可能となるかという課題が残されています。
今年度は、断続的な動線空間を、連続した建築的操作によっていかに設計可能なのかという課題に取り組みます。それによって公共施設の空間がどのように変化しうるでしょうか。動線空間のみを設計対象とするのではなく、⽬的空間との関係(境界)を操作する提案も必要となるでしょう。
■設計対象
受講⽣の居住地周辺または武蔵野市において公⺠館などの公共施設をリサーチした上で、なるべく将来的に建て替えが必要となる施設を選んで設計対象を検討してください。設計条件は既存の施設と同等のものとします。