竹田梨花「壁をずらす」
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子ども食堂は地域の子どもたちが集い、食事を共にすることで友情が生まれる場であると考える。交わりそう度交わらない壁。開放的で連続的に「ずらす」ことで遊び場にもなり、小さなプライベート空間にもなる。曲線で作り上げたこの子ども食堂は子どもたちにとっての憩いの場(第二の家)として使われてほしい。
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なぜ壁を「ずらす」のか。
つながる壁を考えたときに、その壁によって場所が半分に分けられてしまうように見える。それをずらすことによって分けられてはいるけれど、開放感を感じられ、ずれた壁の重なった部分には空間が生まれると思い、「ずらす」という提案をした。
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ダイアグラム
計画敷地である羽根木公園は地域住民の憩い場として親しまれている。この公園は「梅まつり」が有名であり、多くの梅が植えられている。しかし、梅が植えられているのは計画敷地の真反対であり少しもったいないと感じた。だからこそ、梅の形の変化をデザインに取り込むことで共通性が生まれ、羽根木公園に一体感が生まれると考えた。このことから建物の形状と1本の梅の木をシンボルツリーとした。
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平面図
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アイソメ図
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断面図、立面図
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配置図
子どもの成長に合わせて一人のプライベート空間の確保や子どものための地域のショーなどを計画した。
講評:曲面壁を断片化させ、各壁に“ズレ”を生じさせて内外空間をつなげようとする手法がユニークです。その結果、開放的⇔閉鎖的、表⇔裏、大きなスケール⇔小さなスケール、など異なる性格をもつ場を同時につくり出すことに成功しました。また、遊具などのファーニチャーから周囲の公園まで、同一のデザイン・ヴォキャブラリーを徹底することでスケール横断的な一体感が生まれています。内外の空間が伸びやかに連続し、ランドスケープまで含めた環境デザイン、トータルデザインの領域へ肉迫した作品です。(田所)