池田愼登「羽根木の跳ね屋根」
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子ども食堂は本来、社会に必要なインフラである。しかし現状では、利用しにくさが指摘されており、その背景には、子ども食堂が持つ建築的、機能的閉鎖性があると考えられる。そこで本計画では、軒を伸ばしてバッファーゾーンを設け、内外を緩やかに連続させる空間構成を採用した。また、小上がりを設けることで多様な居場所をつくった他、ソフト面の提案も行っている。これにより、子どもだけでなく老若男女が日常的に利用できる場を目指して設計した。
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講評:庭に張り出た大きな屋根、そのダイナミックな造形が印象的だ。子ども食堂がなかなか活用されない。その遠因を、内部空間の閉鎖性に見い出した。作者の言う「内部性の上昇」を抑制するデザインを、日本の伝統的な木造建築に求めている。広がる軒下空間、その中間領域としての性質を、近づきやすさや、世代間の交流空間として活用しようとしている。さまざまな形状の屋根のデザインが、この中間領域を楽しげに彩る。池や東屋なども設けられ、外部空間がひとつの場としてイメージされ、造形化されている。作者の並々ならぬ力量を感じさせる案である。(田所辰之助)