建築設計Ⅰ 谷中の住宅/2024年度
建築の中でも最も基本的な用途である住宅を設計する。敷地は、下町の風情を残した台東区谷中を計画敷地に設定している。前面道路の向かいには、日本の伝統美術の復興に貢献した岡倉天心の邸宅兼日本美術院跡につくられた公園が位置し、また北面は墓地に面するなど特殊な条件にある。また隣接した寺院をはじめとして、周囲は多数の寺院に囲まれた寺町としても有名であり、観光客や街歩きの人たちが後を絶たない。本課題において、こうした周辺環境を理解することが重要である。また、このような立地特性を活かし、居住者以外も利用できる「谷中らしいプログラム」を複合させることとする。共に住むことの意味、住まいと仕事との関係、住宅を地域住民や観光客に対してどのように開くことが可能か、などの視点から従来の「住宅」という概念を捉え直し、提案してほしい。また、住宅を考えるにあたっては、以下の要件は抑えておく必要がある。
・ 寝・食・衣・洗・納などの生活行為を理解し、必要な部屋の大きさやつながりを考えること。
・ 各居室において、十分な広さと採光や通風などを確保すること。
・住宅で使われる基本的な寸法を把握すること。
・ 敷地:東京都台東区谷中3丁目(敷地面積:170㎡、用途地域:第一種住居地域、建蔽率:70%(60%+角地緩和10%)、基準容積率:160%、準防火地域)
・建築面積:法規の限度内で自由
・ 延床面積:延床200㎡程度(このうち50㎡程度を谷中らしいプログラムとして計画すること)
・ 構造:木造、RC造、鉄骨造など自由(図面には構造がわかる表現をすること)
・階数:2階建て以上(地階も可)
・ 居住者構成:4名以上の家族とする。具体的な居住者像の設定を行うこと。
[必要諸室]
・ キッチン、洗面、トイレ、浴室など最低限住宅に求められる機能を満たすこと。それ以外に、必要な諸室や空間を計画すること。
・駐車場:必要に応じて計画すること。
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指導教員