日本暗号資産市場ホワイトペーパー
※作成中の原稿です。正式公開前のドキュメントとしてご覧ください。
要約
世の中には解決困難な問題が溢れています。
SDGs課題は一つでも解決できたなら数兆円以上のインパクトがあります。
しかし、いずれも法定通貨で解決出来ないからこそ国際的な社会課題として残っており、イノベーション無しには解決できません。
日本暗号資産市場株式会社は暗号資産と物の取引市場を作り、スタートアップが社会課題を解決することを手伝い、結果的に
「全ての鶏・卵問題を解決する」ことを目指しています。
何故暗号資産なのか?
社会課題を解決する為に適切に暗号資産を設計することで、社会課題を解決する為のあらゆる貢献にインセンティブを付与することができます。
暗号資産はストックオプションと同じインセンティブにより初期に貢献した人により多くの報酬を与えることができます。
その分、後からのフォロワーに少ないインセンティブを与えることになりますが、それが初期ネットワーク参加者の熱狂的な貢献を促し、キャズムを超えることにより鶏・卵問題を解決することができるのです。
暗号資産は仮想通貨交換業者を通さない限り売買・交換することはできませんが、古物商や古物市場で自由に物の売買代金決済に使って差支えないことが2019年9月に警察庁の行政文書により明らかになりました。
日本暗号資産市場株式会社は様々なモノをプロの古物商が法定通貨と暗号資産の多通貨オークションにより競ることで、
モノと暗号資産両方の価格決定と流動性向上に貢献します。
しかし、上記は市場に十分なモノが集まらなければ全て絵に描いた餠です。
弊社はまず自らの鶏・卵問題を解決しなければ他者の鶏・卵問題を解決することはできません。
市場にモノを集めるインセンティブとして市場コインを設計し、勿論日本暗号資産市場でも取扱います。
最後までお読み頂き、忌憚のないご意見・ご鞭撻を頂ければ幸いです。
日本暗号資産市場株式会社 代表取締役 岡部 典孝
問題提起
価値あるモノがゴミとして捨てられている
日本の名目GDPは2017年に546兆円ですが、日本の古物商マーケットは年間約2兆円しかありません。(リサイクル通信調べ)
中古車市場3兆円を入れても合計で約5兆円のマーケットしかありません。
一方で廃棄物処理業のマーケットは、それだけでも年間5兆円あります。
価値があるモノが実家や納戸に放置されているうちに商品価値が無くなり、いずれゴミとして捨てられ、お金を払って廃棄物として処理されているのです。
時間の経過と共に価値が上昇するモノもあります。代表的なモノは骨董品です。
テレビで「開運!何でも鑑定団」を一度はご覧になったことがあるでしょう
素人目には価値があるとは思えないモノに数百万円~数千万円の値段がつくことがあります。
反対に、これは価値がありそうだと思ったモノにわずか1000円の値段しかつかないこともあります。
実家の納戸には代々伝わる価値があるお宝が眠っているかもしれない。
しかし、多くは手間をかけてまで売る価値があるものとは思えない。
多くの人は納戸に鍵をかけて封印し、あるいは貸倉庫を借りて保管してお金をかけて視界から消すことを選びます。
問題を先送りして満足する訳です。
しかし、いずれ問題を先送りできないタイミングが必ず来ます。引越、生前の財産整理、遺品整理が代表例です。
限られた時間の中、引越業者や整理業者が有料で物を片付け、ほとんどをゴミとして捨てることになります。
引越業者等は物の目利きができませんし、古物商でなければそもそも有料で古物を買い取れないのです。
かといって何千点~何万点を1点ずつヤフオクやメルカリで売るなんて面倒すぎます!
本当は高く売れるかもしれない、売れないとしても外国で恵まれない子供達に有効に活用されるかもしれない。
納得感は無いまま、お客様は整理業者や引越業者にお金を払います。
実は日本には合法なモノはどんなものでもプロの目利きが値段をつけて買い取ってくれる市場があります。
道具市(どうぐいち)と言います。
道具市は古物営業法に基づく古物市場主(こぶついちばぬし)として営業している古物市場です。
道具市では多くの古物商が競りに参加するので、基本的に必ずプロが決めた妥当な値段でモノが売れます。
しかし、古物営業法により古物市場には古物商しか入ることができないのです。
よって99.9%のお客様は道具市の存在を知りませんし、古物商が買取する際に古物市場で売れる金額以下で買取金額を決めているということも知らないのです。
そして、古物商も得意不得意があり、全てのモノを目利きできる古物商は存在しません。
モノの状態は1品1品異なり、古物市場でいくらで売れるか分からない物は基本的に買取れないのです。
妥当な値段で買取って欲しいと思ったら各ジャンル毎に合計10人以上の古物商を家に呼んで査定する必要があるでしょう。
という訳で、お客様も「安く売る位なら持っていたほうがましだ」と捨てるまで物を持ち続けることになります。
SDGs的な観点からは使える物は使えるうちにシェアして社会全体で使いまわしたほうが良いのですが、
産業的にはどんどん捨ててどんどん新品を買って貰ったほうが儲かるので古物商や古物市場に持って行くことを積極的に推奨する社会にはまだなっていません。
ゴミとして処理されるモノを古物商・古物市場にどれだけ持ってこれるかが大きな課題です。
現在のモノの流れを変える為には強烈なインセンティブが必要ですが、インセンティブを法定通貨で支払うと古物商・古物市場主の収益性が悪化するので、査定依頼するとX円プレゼントといったインセンティブは結果的に買取金額が安くなるだけです。
本質的に法定通貨ベースでインセンティブを付与することができません。
社会課題を解決する為の暗号資産が普及しない
法定通貨で解決できない社会課題を解決する為にスタートアップが暗号資産を発行していますが、なかなか普及が進みません。
日本においては仮想通貨交換業者でなければ暗号資産の売買・交換が出来ない為、そもそも暗号資産を売ることができません。
仮想通貨交換業者を通じて暗号資産を販売するIEOという手法も日本ではまだ検討中の段階であり、仮想通貨交換業者の協力及び自主規制団体・金融庁の承認が必要な為に難易度は高いです。
仮想通貨交換業者に上場していない暗号資産は価値が客観的に明らかでない為、モノの決済手段として使うことが困難です。
よって使い道が無い暗号資産を貰っても短期的なメリットが無い為、暗号資産を貰いたいと思う人がなかなか増えないという課題があります。
鶏・卵問題を解決する為のインセンティブであるはずの多くの暗号資産が、その普及において鶏・卵問題に直面しているように見えます。
自らの鶏・卵問題を解決できていない暗号資産が本当に社会課題の鶏・卵問題を解決できるのでしょうか?
もし、ICOやIEOに頼らずに、各暗号資産のエコシステム参加者が自らの鶏・卵問題を解決できれば、多くの社会課題を解決する為に暗号資産が使われるようになるでしょう。
社会の鶏・卵問題を解決する為に、先に暗号資産の鶏・卵問題を解決する必要があります。
解決策
プロ向け市場で競りを行い、効率的に公正な価格をつける。
日本暗号資産市場はMarket as a Serviceです。
全ての物を目利きできる古物商はいないので、公正な価格をつける為には物の情報を多くの古物商に共有して競りを行う必要があります。
古物市場には古物商しか出品できないので、今まではご家庭や会社から古物商の倉庫に一度送られ、
古物市場の日程に合せて古物商の倉庫から古物市場に送られていました。
日本暗号資産市場は古物商と古物市場主が同じ住所にあるので、古物商以外の個人や法人のお客様は古物商宛に送って頂ければ古物商としての日本暗号資産市場が買い取って古物市場主としての日本暗号資産市場に出品することができ、配送の手間や時間が減少します。
また、後述する市場コインで買取るのであれば市場コインで買取ること自体が利益になる為、さらに高く買取ることができるでしょう。
これにより、コスト優位性が生まれ、今まで買取れなかったものを買取ることができるようになったり、同じものをより高く買取できるようになります。
市場の売買代金の決済や市場での委託販売の代金清算を市場コインで行うこともできます。
法定通貨の振込による決済と比較してスマートコントラクトで自動化したり、振込手数料を削減できるメリットがあります。
古物商の方が日本暗号資産市場に出品する為には事前に古物商許可証のコピーを提出し、本人確認を行って市場の参加資格を得る必要があります。
古物商本人が市場に来た際に古物商許可証を提示しコピーを提出することで市場の参加資格を得ることもできます。
市場の参加資格を得た古物商は出張査定に行ったご家庭や会社から直接古物市場主としての日本暗号資産市場に商品を送って頂くことができます。
これにより一度古物商の倉庫に入れる必要が無く、配送の手間が減少します。
市場の参加資格を得た古物商は今まで通りお客様から買取ってから、古物市場に出品することもできますが、日本暗号資産市場への委託販売による落札後に手数料を引いた額をお客様に振込することでお客様に納得感のある価格で売って頂くことが可能になるとともに、キャッシュフローを改善することもできるでしょう。
競りに出すインセンティブを市場コインで付与する
日本暗号資産市場での多通貨オークション(市場で取扱う暗号資産(初期ではETH・ALIS・ARUK・市場コインの4種類を指定する予定)ごとの最高額を競り、最終的に出品者の欲しい通貨の最高額落札者が出品物を落札する仕組みのこと。以下同様。)に出品した古物商と落札した古物商と古物市場主としての日本暗号資産市場株式会社は、それぞれ、古物市場での落札額に応じた市場コインを受け取ることができます。
※枚数はこれからシミュレーターを書いて整合性を検証してから正式に公開する予定
初期の段階では、古物を出品した古物商、当該古物を落札した古物商、及び日本暗号資産市場株式会社が、それぞれ落札額100円につきXコインを受け取ることができることを予定しています。
その後、日本暗号資産市場の他にも暗号資産古物市場ができてそこでも同様の多通貨オークションが行われた場合、当該暗号資産古物市場も同じ条件でコインを(日本暗号資産市場の代わりに)受け取ることができるべきです。
これを実現する為、古物営業法に基づく暗号資産古物市場の営業所の責任者が発行体のコミュニティに対してコインの付与を求めることができるようにすることを予定しています。
日本暗号資産市場は当該暗号資産古物市場が自社と同レベル以上の運営体制が構築されていることを確認した場合、発行体のコミュニティに対して当該古物市場を推薦します。
市場コインを実務的にどのように分配するか?
詳細はカストディにあたらないか等を金融庁や弁護士等の専門家に確認・相談した上で公表します。
発行体から暗号資産市場と出品古物商と落札古物商の3者に対し、それぞれ譲渡不可能な無償ポイントが付与され、一定ポイント以上貯まった段階で各人の請求により登録されたアドレスに市場コインを付与することになるでしょう。
日本暗号資産市場における多通貨オークションにおいて、暗号資産で古物が落札された場合、市場開設後から落札されるまでの期間の長さに応じて、法定通貨をベースに受け取る市場コインの数量を決定します。
市場開場後Yヶ月経過する度に半減期を迎えそれぞれ100円につき0.5Xコインを受け取ることができます。
市場開場後2Yヶ月経過後3Yヶ月までは100円につき0.25Xコインを受け取ることができます。
市場開場後3Yヶ月経過後4Yヶ月までは100円につき0.125Xコインを受け取ることができます。
市場コインは多通貨オークションによって古物が落札される以外の方法で市場に供給されることはありません。
発行上限まで発行された市場コインはそれ以上発行されることはありません。
時間と共にdifficultyが上昇し、希少性が上がるように設計されています。
暗号資産古物市場の取引記録は市場コインを受け取る対価として個人情報を除き、全て公開しなければなりません。
誰でもトランザクション記録と突き合わせることで不正に市場コインを取得した者がいないことを検証することができます。
市場コインは完全なProof of Marketのコインです。
社会課題を解決する為の暗号資産を日本暗号資産市場で取扱う
日本暗号資産市場では社会課題を解決する為に発行されたスタートアップの未上場暗号資産を扱います。
ARUKの説明
アルクコイン(ARUK)は歩いたり、歩く目標物を発見して写真を撮ることでコインを得られるProof of Walkコンセプトに基づく暗号資産です。
詳細はアルクコインのプロジェクトペーパーをご覧ください。
ALISの説明
ALISは~
詳細はALISのホワイトペーパーをご覧ください。
上場暗号資産としてETHも扱います。
ETHの説明
ETHはARUKやALISの送金時のGASとして使うことができます。
取扱手数料と市場コインの関係
市場コインにより日本暗号資産市場内で取扱いを予定している他の暗号資産の実需が増えると期待できます。
特に、日本暗号資産市場等の古物市場主は、特定の暗号資産の流通を促進する為に、自ら受け取り予定の市場コインを、自ら受領する代わりに、付与割合を自由に決定した上で、出品者古物商と落札者古物商のいずれか又は両方に付与することができます。
古物市場での取引に伴って通常であれば
出品者古物商がXコイン、落札者古物商がXコイン、古物市場主がXコイン
得られるとします。
ある特定の暗号資産で取引した場合にのみ期間限定で
出品者古物商が1.5Xコイン、落札者古物商が1.5Xコイン、古物市場主が0コイン
得られるように古物市場主がキャンペーンを行うことができます。
すると市場コインが欲しい出品者古物商は多通貨オークションにおいて当該暗号資産で決済する動機が強くなります。
すると市場における当該暗号資産の価格は上昇します。
このように古物商にとって、当該取扱暗号資産の市場での価値は仮想通貨取引所の取引レートと比較して市場コインを貰える分、高くなります。
古物市場主にとっても市場コインを貰える分、1取引あたりの手数料収益が大きくなります。
これを古物商に還元することで、古物商にとってより魅力的な古物市場にすることができ、市場に古物を集めることができます。
古物市場主は古物を集めることで市場の運営を効率化することができます。
法定通貨や市場コイン以外での取引の手数料収益だけで利益を上げることができるかもしれません。
最終的には、市場コインでの取引に限定し、年会費・入場手数料・売り歩・買い歩いずれも0とする、市場コイン専用の古物市場が実現できる可能性があります。
手数料無料の市場は魅力的過ぎて過剰に混雑することが予想されるので混雑緩和の為、一定の市場コインを保有する者、又はロックした者のみ入場を認めることになるでしょう。
市場コインのユーティリティ
市場での多通貨オークションでの使用
市場コインは市場開設と同時に日本暗号資産市場で行われる多通貨オークションの取扱通貨に指定します。
(他にETH・ALIS・ARUKを指定予定)
市場コインを沢山集めたい古物商はモノを出品し、市場コインで落札されることにより、
より多くの市場コインを集めることができます。
市場コインが不要な古物商はモノを市場コインで落札することで保有する市場コインを減らすことができます。
市場コインの物との交換レートは、原則として多通貨オークションによる需要と供給のみによって決定されます。
古物商での使用
市場コインは古物商が日本暗号資産市場で物に交換できるので、古物商での消費者との売買に使われると期待できます。
お客様もモノを売って市場コインを取得できるし、古物商はモノを仕入れることができます。
お客様は古物商で市場コインでモノを買えるし、古物商はモノを売って市場コインを増やすことができる。
限定オークションへの参加権
市場コインを一定以上保有する人のみ入れる、限定オークションへの参加権を購入又は無償で得ることができるような仕組みにする予定です。
限定オークションでは、優良な古物を対象として、快適な環境で競りに参加でき、市場スタッフによるきめ細やかなサポートサービス等が受けられます。
さらに、限定オークションは古物市場の手数料が安くなったり、無料にするといった特典も用意する予定です。
前述の手数料無料の市場コイン専用古物市場は限定オークションの一形態として開催されるでしょう。
ロックして帰ることができる
多めに市場コインをロックすることで清算せずに帰ることができます。
市場に最後まで残って清算する必要は無くなります。
期限までに清算しないとロックした市場コインは没収されるので、期限までに清算されるでしょう。
政治家や候補者、政治団体への寄附
暗号資産によって寄附できることが2019年閣議決定されました。
市場コインが無償ポイントの間も保有者が個人又は政治団体であれば政治家や政治団体へ寄附して差支えないと考えます。
市場コインが暗号資産の場合、政治資金規制法の上限金額まで市場コインを政治家や政治団体に寄附することができます。
Burn
日本暗号資産市場の多通貨オークションにおいて、市場コインで落札した古物商は市場コインを長期保有したくない古物商である可能性が高いです。
市場コインを長期保有したくない古物商に市場コインを渡すことは効果的ではありません。
そこで、発行体または市場の特別なプールにその分のコインを貯めて、発行体のコミュニティ投票によりBurnすることができるようにしたいです。
市場コイン保有者への事前の告知期間、Burn可能な割合、Burn決定機関や決定方法については別途定めます。
但し、金融庁や弁護士の見解や助言その他法規制に関わる問題によりBurnせずに
発行体が分別したプール用のアドレスで保有し続ける可能性があります。
サービス情報
発行体
発行体は「代表者の定めのない権利能力なき社団」としての政治団体として発行の直前に設立されます。
租税貨幣論によると市場コインのようなユーティリティトークンの本源的価値は税金の支払に使えることからのみ生まれます。
発行体は以下を主たる目的とします。
1、ユーティリティトークンが法人税及び所得税の支払に使えるよう
租税法の改正を求める政治活動を行うこと
2、ユーティリティトークンが消費税等の間接税の支払に充当できるよう消費税法その他の法令の維持を求める
政治活動を行う事
3、暗号資産取引の申告分離課税化や決済の際に一定額までの免税規定を求める政治活動を行う事
4、スマートコントラクトの開発その他トークンエコノミー推進の為の技術開発を行う事
以上のような政治活動を主たる目的とする団体は政治団体にあたり、政治資金規制法により設立届の提出や収支報告書の提出が義務づけられています。
また、収支報告書の虚偽記載には罰則があり、収支報告書は誰でも閲覧できるので発行体としての透明性を維持できます。
発行体はトークンを使って社会課題を解決する政治家や候補者の政治団体に対してトークンによる寄附を行います。
発行体に友好的な政治家が増えることで政治目的を達成しやすくなり、ユーティリティトークンの本源的価値が維持されると同時に少額決済に暗号資産が使いやすくなり、暗号資産古物商のビジネス環境が改善されると期待できます。
代表者の定めのない団体にした理由
実質的代表者のいる団体が発行体になると、原則として実質的代表者が秘密鍵を管理することになり、実質的代表者の権限で秘密鍵を使って送金することができます。
これは発行体の中央集権化を招き、発行体の実質的代表者による不正リスクを著しく増大させます。
発行体は実質的代表者がいない団体であることが望ましいのですが、法人は法律で代表者を置くことが定められています。
代表者がいない団体が発行体になることによって、秘密分散された秘密鍵を分散管理する等して特定少数の人間に権限が集中することを予め防止することができます。
代表者がいない団体では会員の多数決によって業務執行されます。
これにより、代表者に不測の事態が起こった場合にサービスが停止することが無くなります。
仮にコミュニティが崩壊した場合であってもその間市場コインの供給が停止するだけなので、市場コインの価値は保たれます。
政治団体にした理由
ユーティリティトークンによるトークンエコノミーを推進する為には最終的に租税法等の法令を改正する必要があります。
法令改正を求めることを主たる目的とする団体は政治団体設立届を提出しなければ寄附を受け、支出をすることができません。
政治団体以外の団体が政治団体や政治家に寄附することは政治資金規正法で一部例外を除き制限されています。
これが政治団体にした理由です。
政治資金規正法上代表者のいない政治団体が設立できるのかどうか?
政治資金規正法は政治団体設立届に代表者の記載を求めています。
代表者のいない政治団体を設立できないと考えている人が多いので、2019年に私は実際にトークントークン2というブロックチェーン推進の政治団体を設立時会員として(代表者がいない団体として)設立してみました。
代表者のいない政治団体の結社の自由及び政治活動の自由は憲法上保証されています。
但し、政治資金規制法により政治団体設立届を提出しない政治団体は寄附を受けたり支出をすることができません。
その為、2019年形式的に設立時会員を代表者の欄に記載することでトークントークン2は東京都選挙管理委員会に政治団体設立届を提出することができました。
その後、総務省政治資金課の課長補佐とのディスカッションで当該届出が形式基準を満たしていることが確認できました。
よって、今回も同様に代表者のいない政治団体を設立し、政治団体設立届を提出できると考えております。
会社案内
日本暗号資産市場株式会社は日本初の暗号資産古物商の岡部典孝が代表取締役の株式会社であり、
日本初の暗号資産古物市場を2020年開場予定です。
ロードマップに従って市場コインに関する以下のような業務を行います。
・自家発行型前払式支払手段(市場ポイント)の発行
・市場コインに一方向交換できる無償ポイント(市場コインポイント)の発行
・暗号資産市場の運営
チーム紹介
CEO・古物市場営業所責任者 後で書く
CFO 後で書く
古物商営業所責任者 後で書く
エンジニア 後で書く
顧問弁護士 後で書く
ロードマップ
2019年11月 会社設立
2020年X月 許認可不要の営業開始
2020年X月 市場ポイント販売開始
2020年X月 古物商・古物市場主許可取得 許認可が必要な営業開始
2020年X月 日本暗号資産市場において市場コインの取扱開
202 X年X月 大阪・名古屋・福岡・京都・札幌・仙台等の主要都市で暗号資産市場を開場
202 X年X月 国内暗号資産交換業者に上場(販売は予定していない)
202 X年X月 東京証券取引所に株式上場
市場ポイントセール
日本暗号資産市場株式会社は2020年X月X日から前払式支払手段の市場ポイントを1ポイント1円で売り出します。
市場ポイントは日本暗号資産市場株式会社からモノを購入する際の支払いに使用できる他、古物商が市場の代金清算に使うこともできます。
2020年Y月Y日までに10000ポイント以上購入された方には10000ポイントにつき2000市場コインポイントを無料で差し上げます。
市場コインポイントは換金や商品との引き換えができませんが、日本暗号資産市場が保有する市場コインに一方向で交換することができます。
交換レートは1市場コインポイント=1市場コインです。
交換開始時期は追ってお知らせします。
市場コインのアロケーション
10%を発行体の運営に使用します。実際に使用できるのは外部に配布した枚数の1/9までに制限します。
30%を市場で物を売却した売り手古物商に無償で付与します。
30%を市場で物を購入した買い手古物商に無償で付与します。
30%を古物市場を運営する古物市場主に無償で付与します。
発行体・売り手古物商・買い手古物商・古物市場主に渡る一次流通の枚数は1:3:3:3で常に一定です。
法的な整理
市場ポイント
1市場ポイント=1円として日本暗号資産市場株式会社内の取引でのみ使用することができます。法的には自家発行型前払式支払手段です。
ERC20で発行され、技術的にはDEXで暗号資産と相互に交換可能な仕組みですが、上記の通り日本暗号資産市場内の取引での使用のみを想定しており、不特定の者に対する決済手段としての使用を予定していないことはもとより、不特定の者との間での譲渡も予定しておらず前払式支払手段なので暗号資産に該当しません。
市場コイン
法的には対価の支払いなく発行・付与され、なおかつ不特定の者との間での譲渡を予定していない無償ポイントです。
ERC20なので将来的に暗号資産と相互に交換可能になった段階で2号暗号資産に該当する可能性があります。
また、不特定多数の暗号資産古物商で決済に使えるようになった段階で1号暗号資産に該当する可能性があります。
市場コインのICO
市場コインが2号暗号資産に該当する場合、資金決済法により仮想通貨交換業者以外の者が業として法定通貨で売買したり、他の暗号資産と交換を行うことは規制されています。
市場コインは無償ポイントですが、将来的に2号暗号資産に該当するようになる可能性がある為、ICOは行いません。
※市場コインを購入できる等と持ちかける者がいた場合、詐欺や違法業者の可能性がありますので注意して下さい。
市場コインの入手
市場コインは物との売買の決済手段として使用出来る為、物を売却することで入手することができます。
これは仮想通貨交換業にあたりませんが、業として買取を行う場合は古物商許可が必要となります。
市場コインの仮想通貨交換業者での取扱(IEO等)
市場コインが多くの事業者により取扱われるようになった場合、日本の仮想通貨交換業者が市場コインの取扱申請をする可能性があります。
日本暗号資産市場株式会社は仮想通貨交換業者になる予定はなく、発行体は政治団体の為仮想通貨交換業者になることはできません。
その為、発行体による資金調達目的のIEOではなく、仮想通貨交換業者による自主的な取扱を目指します。
仮想通貨交換業者から流動性向上の為協力を求められた場合、日本暗号資産市場株式会社は市場コインの貸出に協力する可能性があります。
市場コインポイント(仮)※名称については紛らわしいので良い名前募集中!
市場ポイント購入時に得られる無償ポイントです。
日本暗号資産市場株式会社は市場コインが発行され保有する場合、市場コインポイント保有者の請求により
市場コインポイントを市場コインに一方向交換する義務を負います。
市場コインを市場コインポイントに交換することはできません。
市場コインポイントは市場コインに1方向にのみ交換でき、相互に交換できないので暗号資産に該当しません。
市場コインポイントが市場ポイントを一般消費者が購入した場合に無償付与される場合、市場コインポイントは景品表示法上の景品に該当する可能性があります。
古物商や事業者が購入した場合に懸賞によらず市場コインポイントが付与される場合は景品に該当しません。
詳細は以下を参考にして下さい。
消費者庁 景品に関するQ&A Q6
市場ポイントセール
日本暗号資産市場において許認可を必要としない営業(古物でない物品の販売)を開始した後に
市場ポイントセールを行います。
前述の通り、市場ポイントは自家発行型前払式支払手段なので市場ポイントの購入は前払式支払手段の払込にあたり、消費税は非課税となります。
日本暗号資産市場で市場ポイントで物を買って代金を支払う際に消費税が課税されます。
市場ポイントセールで貰える市場コインポイント
市場ポイントを買うと市場コインポイントがおまけで無償で貰えます。
市場コインポイントに価値があり、景品表示法上の景品にあたる場合は総付景品として販売金額の20%までしか付与することができません。よって市場コインポイントの景品の価格を検討します。
「景品類の価額の算定基準について」(昭和53年事務局長通達第9号)
景品付与段階で市場コインは発行されておらず、流通していない為無償付与段階での市場コインの市場価格は0円です。
よって市場コインに一方向変換ができ、他に使い道のない市場コインポイントの市場価格及び景品の価格は0円です。
尚、市場コインポイントは単なるファイル上の値にすぎず、他人に譲渡できず、販売も予定していません。
その為、景品表示法上特に制限無く一般消費者及び事業者に無償付与することができます。
結論
市場コインによって古物商と古物市場主双方に法定通貨によらないインセンティブを出すことができます。
これにより、古物商が買取しやすくなり、これまで廃棄されていた物が古物商や古物市場主によりリサイクルされ、一部は輸出されます。
このインセンティブはストックオプション的な性質を持ち、初期に貢献した人が多くのリターンを得られるように設計されています。
古物商・古物市場主・古物商を利用する一般消費者・古物商を利用する法人は市場コインでインセンティブを享受することもできますし、古物商の法定通貨買取価格に反映されるという意味で間接的に恩恵を得ることもできるでしょう。
トークンインセンティブを活用した古物商及び古物市場主は同業他社と比較して価格優位性を得ることができます。
また、今まで家庭や会社に眠っていた資産が有効活用され、その一部が備品調達によってトークンを活用するスタートアップに流れることでスタートアップがトークンを用いて社会課題を解決しやすくなるでしょう。
国は消費税や法人税の収入が増える為、スタートアップによるトークンの発行と暗号資産古物商・暗号資産市場による流通を促進する政策を行うべきです。
その為にはスタートアップ支援・ブロックチェーン・暗号資産古物商等に理解がある政治家を増やす必要があります。
政治団体が発行体となることにより、発行体は政治活動に対して物品その他の財産上の利益として市場コインを寄附することができるでしょう。
これにより日本は暗号資産による物の取引を推進するようになるでしょう。
最終的に市場コインのようなユーティリティトークンで様々な税金が支払えるようになる可能性があります。
物と暗号資産の取引を促進する為のインセンティブとして市場コインを発行します。
前提
日本法を前提に設計しています。外国で市場コインを使う場合は各国の法規制に従って下さい。
免責
補足資料