情報処理の深さと記憶
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英語学習における多読の有効性と限界について
一般的に人は、自分が今読んでいるテキストの内容が理解できればそれを正確に記憶することができると思っているがそれは誤りである。
結局、人の情報処理は基本的に目的志向型で、必要のない情報には注意を向けない。そして注意を向けなかった情報は記憶されない。ある特定の情報を得るために何かを見ていると、それ以外の情報はほとんど見ていないし、注意を向けず漠然と「見る」だけでは詳細はおろか、見たことすら覚えていないことが多い。何かを記憶しそれを定着させるには見るべきものに注意を向け、さらにその情報を深く処理することが必要。 その上で
情報処理の深さは記憶に影響し、深く処理された単語ほど記憶に痕跡が残りやすい。文章に出てきた知らない単語を覚えようと思ったら文の中で一度や二度その単語を「眺める・見る」だけでは記憶に残らない。意味を考え、辞書で確認し、もう一度文脈に当てはめて確かめる。そのくらいしないと、文章で初めて出会った単語を記憶に刻みつけることはできない。