多読学習の目的と限界
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英語独習法
多読の目的は、深い情報処理と反対の方向を向いている。多読では、短い時間で文章の内容を理解し、情報を取り込もうとする。その時、私たちの脳は書かれているテーマについての知識(スキーマ)を総動員して内容を大まかにつかもうとすることに集中している。すると、一つ一つの単語の意味にはほとんど注目しない。知らない単語があってもスキーマを使って文章全体の意味を掴めれば、単語の細かい意味はいちいち考えなくて済む。
多読をしているときの認知プロセスを考えると、多読によって多くの単語を覚え、アウトプットに使える語彙を作ることができるというのは考えにくい。
多読学習とは、ほとんどの単語を知っている文章の中でたまに出てくる知らない単語を読み取った内容と自分が持っているスキーマを使って推測する練習
。