異性愛
異性愛に見られる排他性は、しばしば、所有欲にもとづく愛着だと誤解されている
利己主義が 2 倍になっただけ
相手に自分を同一化することで孤立の問題を解決しようとする → が、実際には 2 人以外と孤立しているので依然としてたがいに孤立しており、自分自身からも阻害されている
誰かを愛するというのは、決意であり、決断であり、約束である
たんなる激しい感情ではない
愛がたんなる感情にすぎないならば 「あなたを永遠に愛します」 という約束にはなんの根拠もない
自分の行為が決意と決断にもとづいているからこそ、そう言えるはず
そのため、当事者 2 人が誰であるかは問題ではない、と考えてしまうかもしれない (愛は意志と決断の行為であるため)
この見解は、人間の本性も異性愛もパラドックスに満ちている事実を見落としている
私たちはみな 「一者」 ではあるものの、一人ひとりはかけがえのない唯一無二の存在
兄弟愛という意味では私たちは全ての人を同じように愛する ← 私たちはひとつだから
異性愛という意味では特殊な、個人的な要素が必要になってくる ← 私たちはひとりひとり異なっているから
参考文献
愛するということ 新訳版