世界の富裕層に学ぶ海外投資の教科書
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著 : 長谷川建一
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感想
富裕層の資産運用とか承継とかの話を知れて面白いのは面白い
とはいえ富裕層じゃない人が見て投資などに活用できるかというと微妙だなという感じ
内容メモ
市場の流れの速さと不確実性
1987 年のブラックマンデー
当時は東京マーケットは世界の 3 大市場の一角
その 10 年後には日本は凋落
1997 年、アジア通貨危機、北海道拓殖銀行や山一證券の破綻
1998 年には日本長期信用銀行や日本債券信用銀行が特別公的管理下に
ジャパン・プレミアムの発生
2007 〜 2008 年、サブプライムローンの問題などでリーマンブラザーズが経営破綻、国際金融危機に
日本の失われた 30 年はデフレーションの時代
積極的に資産運用しなくても資産を毀損しない
新型コロナウイルスの感染拡大で世界経済は失速
物価上昇
FRB は金融引き締めに転換、ECB も政策の転換を議論
日本銀行は金融政策の変更を示唆していないが、物価上昇が日本経済の圧力になりつつある
1 章 世界の富裕層はいかにして富を増やしているのか?
2020 年から 2025 年にかけて、アジアの富裕層の成長が目立つ予想
経済成長による
日本では家計資産におけるリスク性資産の割合が小さい
また、国内の資産に偏っている
不確実な環境なので、分散投資が必要
国外に一定の資産を持っておくべき (外貨での送金も禁止される可能性)
国内と海外では投資のユニバースが異なる
日本では販売していない有利な金融商品
富裕層の資産運用では、誰に相談するかが重要
プライベートバンクやマルチファミリーオフィス
2 章 富裕層を取り巻く世界の環境
世界的には、資本主義でも社会主義でも、分厚い中間層の形成と富裕層の社会負担増加に向かっている
日本でも海外でも、富裕層の悩みは事業承継
中国にも西洋にも、初代が築いた資産が 3 代目まででなくなることを意味することわざがある
香港やシンガポールでは相続税や贈与税はない
ファミリービジネスを承継するかどうか
映画 『クレイジー・リッチ!』
資産課税 (エステートタックス)
3 章 富裕層だけが知っている 「プライベートバンク」
プライベートバンク
4 章 資産家一族に特化する 「ファミリーオフィス」
ファミリーオフィス
5 章 世界の富裕層に学ぶ海外投資
許容リスク、期待リターンに応じてポートフォリオを組む
ローリスク・ローリターン : 長期で質の高い債券で年率 3 ~ 4 % を狙う
ミドルリスク・ミドルリターン : 株式を組み入れて年率 7 ~ 8 % を狙う
ハイリスク・ハイリターン : ヘッジファンドやプライベート・エクイティ投資 (PE 投資)、IPO 投資などを絡めて 10 ~ 12 % 程度の運用成績を狙う
投資の基本はリスク分散
アセットロケーション
金融商品の特徴
債券
ハイブリッド証券
優先証券・劣後債 (ハイブリッド債券、という表記もあるが誤り? nobuoka.icon)
株式
ヘッジファンド
デリバティブ (金融派生商品) を内包した仕組み債 (デリバティブ内包債券)
インデックスリンク債
EB 債
保険の活用
6 章 「トラスト」 を使った資産の承継
高い相続税があっても富裕層でいられ続けるのはなぜか
ひとつに、所有と支配の概念をはっきり分けて区別する
重要なかぎが 「トラスト」 (信託) → トラスト (信託)
7 章 富裕層のお悩み 法律編
遺産を承継させるにあたり、プロベイトという手続きを採用している国も多い
国際私法は各国にある (日本では法の適用に関する通則法)
夫婦財産契約
8 章 世界経済の変化と今後の見通し
カップリングとデカップリング
新しい資本主義は公益資本主義の考え方を参考にしている
富裕層の負担増加は世界の潮流
中国では共同富裕