文字起こしCUMOT2018
西尾:ディスカッションした時に出てきたのがこの3つのテーマです。
一見テーマが完全バラバラなように見えて知的生産を促進するソフトウェアの話、それからアウトプットの重要性の話、それからキャリア戦略の話。この3つのテーマについて話してくれと割と〓00:00:13〓のような内容を頂きまして。これを今回話していくわけですけれどもアウトプットの重要性の話をする講義で僕がバーッとここで一方的に皆さんがインプットするだけはおかしいです。それはありえないなと思ったのでアウトプットの時間をこの3つの話の隙間にぞれぞれ挟んでいくという設計になっています。それでは早速なのですが講義が始まる前のアウトプットの時間なのですが、まず手元に付箋と筆記用具をご用意をください。
1人1個付箋を持っておいてください。3分間で10枚以上書くというチャレンジです。3分間で10枚という事は180秒10枚だから1枚に18秒くらいしかかけてはいけないのです
という事はそれぐらいの裕度な事しか求めていないというように思ってください。長文書けなど何も思っていなくて18秒に1個書けるくらいのネタを書いてくださいという事です。ハードルを下げて下さいという事です。テーマ。書いていただくテーマは「アウトプットについて」もしくは他の思いついた事、何を書いても良いです。すごくハードルが低い。本当に何を書いても良いです。これを3分間で10枚書くというチャレンジを今から3分間して頂きます。この人達が合流するまで待ちましょう(笑)先に持っている人は何を書こうかなと考えておいて頂いて。
男性:アウトプットについて?
西尾:アウトプットについて。質問があれば何か聞きますよ。しかも、もしくは他の思いついた事何でも良い。何でも自由に書いてくださいと言うと逆に書き辛いかなと思いまして。アウトプットについて。今来られた方、手元に付箋はありますか?手元に付箋とペンを持って。大丈夫ですか?準備は。これはタイムトライアルのゲームですから。3分間で10枚以上書くのが目標のゲームです。質は求めていないです。量を求めています。
では準備よろしいでしょうか?まだっていう人いない?いないですね。では、スタートします。よーいスタート。
まずはたまに〓00:02:54〓読めなくしている人が多いですが、自分が書いたものは読めるように広げていただいて良いですか。〓00:03:00〓自分が何枚書けたか確認してみて下さい。
女性:ちょうど10枚。
西尾:ちょうど10枚。だいたい皆拡げ終わりましたか?ここがとても多い。15枚以上の人?
ここも15枚以上ですね。何枚?
男性:16。
西尾:16。16より多い。18。最大値18。中央値だいたい10ぐらいでいいです?では10枚書けていない人?
何枚?
男性:9枚。
西尾:9枚。では残りは皆10枚書けている。では13枚以上の人?
男性:13枚。
西尾:ではだいたい13ぐらいが真ん中という事で良いですかね?
会場:(笑)
西尾:適当。つまりだいたい皆13枚書けるのです。3分あれば。3分って意外と長かったですよね。9枚だった人はなぜ9枚だったかに関して聞きたい。
男性:一番最初にGMSSについて色々と
会場:(笑)
女性:そんな難しい事を(笑)
西尾:書いたら良かったのに。
男性:書いたらちょっと…
西尾:書こうと思ったけど書いてはいけないという躊躇いが?
男性:躊躇いが。
西尾:なるほど。
男性:躊躇いが〓00:04:53〓
西尾:書いた後、だめだこれはクシャクシャとすれば良かった。書いてから考えれば良かったのです。
女性:あ~。
西尾:今回の目標としては。今回のゲームの内容として良い事を書くや正しい事を書くというのは一言も書いていなくて3分で10枚以上書く事だけがゴール設定。ではこれを書いて良いのかな、書いて良くないのかなというのは書いた後で考えれば良かった。
はい。そのような感じで最初のアウトプットのセッションが終わりました。アウトプットの話は一旦置いておいて。
講義の第1セッション。講義テーマは知的生産性を促進するソフトウェアの話を進めていきたいと思います。立川さんから是非これを話してくれと言われたのと、そもそも論として自己紹介にとても絡むので最初のセッションに入れました。僕はサイボウズラボという会社で主幹研究員をしています。サイボウズというグループウェアの会社ご存じの方も多いかと思います。あと東京工業大学の特定准教授をしていて他にも色々パラレルワークをしていますという話が、後々パラレルワークの話をしろと言われている伏線です。
自己紹介はもう少し続くのですが、コーディングを支える技術や、word2vec色々な本を書いています。このコーディングを支える技術というのが、ちょうど5年くらい前に書いた本なのです。この本は2013年に発売したのですが、まだ売れ続けている。なぜかと言うとこれは陳腐化しにくい〓00:06:20式?〓を書こうと思って書いた本です。それを書いたお蔭で中国語版や韓国語版も出ています。5年経った最近今年の夏にこの本に関してのインタビューをさせて下さいという事があってインタビューを受けて記事になりました。すごく息の長い知的生産です。書籍というのは知的生産の結果出てくるものです。
今年書いたのがこちらの本。エンジニアの知的生産術。これ5年後に書いた本なのですが、この本の内容に関しては後々少し出てきます。今回この講義に関してのキーワードは何かと言うとアウトプットです。効率的に学び、整理し、アウトプットする。とサブタイトルに入っています。あと10年後も役立つ考え方とは一体何だろうと。長期的に役に立つ知識というのは一体どういう物なのだろうという事をこの後考えていきたいと思います。
はい。まだ自己紹介続きます。サイボウズの話をします。サイボウズはご存知の方?
大部分の方に知って頂いていて良かったのですけれども20年前に創業したソフトウェアメーカーです。その作ったソフトウェアを国内シェアNo.1で売っている会社です。グループウェアの会社なわけです。興味深いポイントとしては35万人以上がこの製品を使っている。クラウドのこの部分だけで、です。では、サイボウズの製品、グループウェアというものをやっている会社だという事は皆さん結構な方がご存知なのですが、ではグループウェアとは一体何なのか。グループウェアは何なのか。社員以外で誰か説明して(笑)
女性:社員以外で(笑)
西尾:誰か説明してみるぞという方。では社員。
男性:簡単に言うと情報共有するソフトウェア。
西尾:うんうん。情報共有をするソフトウェア。一言でいうと情報共有をするソフトウェアという説が出ました。僕の今回の説明はどういう説明をするかと言うと、グループウェアというのはグループ+ソフトウェア。複数人で使うソフトウェアの事です。では何のために複数人で使うの?何のために複数人で使うかというと正解という事で情報の流通と蓄積。何か全然違う結果が出たらどうしようかと思いましたけど。これがグループウェアの目的なのです。最近、人工知能やAIなどと話が割とよく聞くようになりましたよね。そういう話をしていると人間のラインにコンピューターが追い付いて来て追い越されてしまうのではないかという恐怖感を煽ってきたり、そのような記事が世の中に多いわけですがこの知見はすごく一面的なのです。そうではなくてソフトウェアを使う事によって人間の能力は強化されるわけです。
先ほどのスライド。人間のラインこれ変わらない、まっすぐの線を引いています。これはつまり人間の能力は変わらないという前提なのです。それに対してコンピューターは時間と共に性能が上がってくるのでいつか人間を超えるという絵になっているわけですが、その〓00:09:18かてん?〓がそもそも正しくなくて、コンピューターがどんどん発展するにつれてそのコンピューターを使っている人間の能力もどんどん上がってきているわけです。例えばそもそもコンピューターがなぜ生まれたかというと、人間の計算能力はそれほど計算が得意ではないけれどコンピューターを使って計算をするともっと高速に正確な計算をたくさんする事が出来る。だから計算機としてのコンピューターが生まれてきたわけです。コンピューターを使う事によって人間の計算能力は強化されたわけです。人間を強くしているわけです。その次に何が起こってきたかというとインターネットが生まれた。インターネットが生まれた事によって人間の何が強化されたのかというと情報の流通能力・蓄積能力がアップしたわけです。それまでインターネット以前であれば例えば図書館に本があって図書館に行って借りますという形だったわけです。日本にいる僕がイギリスの図書館にしかない物を読もうと思うと、すごく取り寄せが大変なわけです。複写依頼という紙を書いて郵送で送って、そしたら向こうでコピー機でコピーした物が郵送で返ってきてというような、そんな事が起こっていた時代なわけです。それがインターネットができた事によってイギリスのサーバーの中にあるデータpdfなどのデータをインターネット上で検索してポチっとするだけで、すぐダウンロードされてくる。これはすごい高速化が起こっているわけです。人間の間の情報流通に関して。さらにインターネットが情報蓄積の場として、とても有益だったがために皆がどんどんインターネットに情報を置くようになったわけです。そうするとすごく大量な情報ができているので、そこからどのように目的の物を探そうと問題になります。そこで生まれてきたのが何かというと検索ページです。検索ページが生まれた事によってキーワードを入れて検索する事によって人間がとても脳内に全部入れる事の出来ない膨大な物の中から、これではないですか?というように検索結果として出てくる。これ昔であれば図書館司書さんがなぜか頭の中にどこにどんな本があるかという情報をある程度持っていて、「司書さんこんな本を探していますがありますかね?」と言うと「あ~あっちの棚にあるかもしれないね。」というような事を返してきて行って探してみるとか。もしくは図書館だと図書カードという物が。図書カードご存知の方?本のインデックスが紙に書かれていて分類に従って入っていて例えば医学の分類の所を開けると、その医学の本の情報がずらっとカードが並んでいて探して、この本はこの棚にあるのだなと言ってその棚に取りに行くという時代があったのです。これがコンピューターやインターネットのお蔭で如何にハッピーになったか。人間の知的生産に必要な時間が如何に圧縮されたか。すごく楽になってきているわけです。という事がコンピューターの進化と共に人間がどんどん強化されてきているわけです。計算能力・正確な繰り返し処理する能力がアップしましたし情報蓄積能力それから情報を流通させる、やり取りするための能力が高まった。そして検索という物が生まれた事によって情報を思い出す力の強化に。人間が脳内に入れておいてそれを思い出す代わりに人間の外にある情報の蓄えられた、例えばデータベースだったり図書館だったりインターネットの検索エンジンであったりという所であの事に関して調べるというキーワードを投げるとそれに関して思い出された物が返ってくる。人間の代わりに思い出してくれる仕組みというのがコンピューター上に出来たわけです。これをどんどん活用していく事によって人間の知的生産能力がどんどんアップするわけです。
グループウェアというのは何だったかというと、人間を強化するソフトウェアなのです。グループに導入してそのグループの間の情報の流通や情報の蓄積を助ける事によってそのグループの知的生産性をアップするのがグループウェアです。で、なぜ先ほどちらっと自慢気に何十万人と言いましたけどあれ何のために言ったかというと、それぐらいの人数の人が月額何千円と払っているわけです。
なぜなのか。それはそのグループウェアを導入している会社はそれをやるに足りるだけの能力強化効果があるから。それだけの金額を払ってもまだリターンがある。それぐらい社員の力が底上げされる。そう思っている会社が世の中に何社か忘れましたけど、あのグラフに書かれているぐらいの会社がたくさんあるという状況なのです。このようなコンピューターによってもたらされた正確な繰り返し処理や情報の蓄積・流通や検索などの人間増長強化というのを会社に対してもたらしてくれるのがグループウェアという事です。
で、このグループウェア導入する必要なんてないと思う会社も世の中にあるのですが、どういう事かといった時にまず1つ数人程度の会社であればグループウェアを導入する間でもなくスラックでチャットで良いよねというようになる。でもスラック、チャットもある種のグループウェアなのです。複数人で使うためのソフトウェアで情報の流通を底上げしていて口頭で話すよりも情報の流通が底上げされていて文字でコミュニケーションをしているのでログが残って後から検索する事が出来る。ただしスラックのビジネスモデルとしては一定以上のログが溜まるとあとのものが検索出来なくなるので金を払わないと見せないぞというデータを人質にとるビジネスをしているわけですが、それはさて置きチャットのスラックとかも1つのグループウェア。全ての情報を社員の間で共有していても回るわけです。人数が少なければ。これは会社がだんだん大きくなってくると。あ、聞くのを忘れましたが100人以上のサイズの会社に所属されている方何人いらっしゃいます?半分よりちょっと多いくらい。2/3くらい。100人になってくると100人が全員何かのアウトプットをしてそれが全部自分の所に流れてきたらちょっと読みきれないわけです。自分がアウトプットする量の100倍の情報が流れ込んでくる事になる。ちょっとそれは辛い。そうなってくるとどうするかという時に、昔グループウェアがなかった時代はどうしていたかと言うと部署を分けてあげる。そうすると部署の中でだけコミュニケーションが行われて部署をまたいだコミュニケーションはポートラインを上がって上に行って本部長会議で議論されて下りてくるような、まどろっこしい情報流通が行われてきたのです。これもう仕方がなかった。当時としてはそれしか方法がなかったからというのが1つなのですが。今グループウェアがある時代に部署内の情報が全く外の部署がアクセスできないと検索の効果を発揮する事が出来ないです。自分の部署内でしか検索出来ないとボリュームが小さくなってしまうのです。そうではなくて共有してはいけない一部の情報だけを隠して残り隠す理由のない物は全社員で共有する事が出来れば全社員が検索して膨大な社内のリソースにアクセスする事が出来る。そういうような事が出来る。これが部署間の連携の糸口を作るわけです。例えば具体的な例として営業部門があって研究開発部門の僕がいたとして、これが部署が明確にわかれていてお互いの情報が全く見えないとすれば、ものすごく距離が遠い部署なわけです。研究部門が何をしているかわからないと営業側の人は思うと思うし研究は営業がどういう人数を掴んできているのかわからないというような事になって、ではこの情報が流通するにはどうしようといって会議を一緒に持ちましょうかというような事になってしまいがちなのですが。これが情報共有がされていると実際にあった事例なのですが営業さんが自分がこれからいく会社の情報で社内でキーワードで検索する。そうすると○○さんは元々○○社出身だったのだとか研究部門の西尾さんという人がその会社にミーティングしているけど何のミーティングしているのか知らないから、ちょっと前にミーティングしに行ったこの話もう少し詳しく教えてもらえませんか?というようなメッセージが飛んできて、良いですよ。という話になったりする。このような情報を発見する部署間の連携の糸口を作る事が出来るのです。検索によって。これは1人の人間の頭の中にこの情報は絶対入っていなかった事なのでグループウェアというコンピューターが代わりに覚えておいてくれる。情報を蓄積しておいてくれてコンピューターで検索する事でコンピューターが代わりに思い出してくれる事によって、その会社に関してあの人はあそこ出身だし、あの人がミーティングを前に持った事がありますよというのをコンピューターが思い出してくれる。そういう効果があるわけです。というわけでバッと喋ってきましたが立川さんここでセッション1の終了でアウトプットの時間になりますが、時間的にはどうですか?
立川:良いペースです。
西尾さ:良いペースです。
西尾:では早速ですがアウトプットの時間パート2です。少しテーマが変わっています。人間の強化について若しくは他の思いついた事何でも良いので。
立川:片付けないといけない。
西尾:片付けるのに時間がかかるのであればそのまま置いておいてもらって構わないですが。
男性:混ざってしまいそう。
西尾:そうか枚数を数える上で分かりづらいという事ですね。
女性:そうです。
西尾:色を変えれば良かったと思います。まぁ皆さん片付け終わってからでいきましょう。皆さん準備はよろしいでしょうか?まだ待ってという方います?大丈夫?
ではよーいスタート。
あと1分です。
最終的にこれを全部広げて一覧出来るスペースはありますか?机いっぱいいっぱいなら机の上を片付けてもらう。
はい。終了です。では10枚書けていないという人?何枚ですか?
女性:9枚。
西尾:9枚。さっきは書けていたのにどうした?緊張したの?まぁでも9枚だからほぼ10枚書けている。さてでは18枚以上書けている人?1人。2人。何枚?
男性:19。
西尾:19。
女性:20。
西尾:20。これは面白い。
女性:え~なんで?
西尾:いやいや。
男性:これは面白い。
西尾:面白いでしょ。後のグループワークの時間に皆のものをゆっくり見る時間を用意してあるので安心してください。では16枚以上の人?1人。15枚以上の人?14枚以上の人?13枚以上の人?中央値はまた13です。たくさん書ける人は伸びているけど中央値と最小値があまり変わっていないというのが。あと2回練習のチャンスありますので。
女性:(笑)
西尾:今来られたこの方が次回最小値になってしまわないか少し不安です。
男性:なるほど。
西尾:練習機会がすでに2回差がついているわけなので。それが遅れてくる人が可哀そうというのがそういう意味があったのです。大丈夫です。最小値になった場合〓00:23:16〓カウントするのはやめておきましょう。
立川さん時間的にはちょうど良いペースですかね?
立川:ちょうど良いですね。ちょっと余裕があるくらい。
西尾:ちょっと余裕があるくらい。3分伸びて大丈夫?ではシンキングタイムも入れたいと思います。まずシンキングタイムが1分間スタートします。1分間の間、静かに黙って考える時間が。その後、手をあげた人に番号をふってその人に回答をします。シンキングタイムタイムスタートしていますので皆さん何か質問があれば考えてください。
男性:西尾さんへの質問?
西尾:何でも良いです。
男性:何でも良い。
女性:何でも良い?
西尾:この分野での質問。
男性:この分野での質問。
西尾:シンキングタイム終了です。質問のある方?1234ではその4人で。では順番にはい。
男性:いいですか?結構この強化というのは難しいと思っていて、外部エンジンとか検索とか外部に持つ事によって人間は思い出す力が退化している…覚えているといってもそっちにあるからそれをノーと認識して覚えるといのが退化しているみたいな事を自分自身もすごく感じるのですが。これで言うと人間のベースは変わらないみたいに書いているのですが実は退化しているように感じているのですが。それに関して。
西尾:生身の人間の能力が退化したら問題でしょうか?コンピューターがあるのに。例えば今の人間が昔、農作業で耕していた時に比べて体力がないと思いますけれども、それで何か実害があるのでしょうか? 男性:いや、ないと思います。
西尾:ないという。環境が変わっているのでその環境に適応して人間も変わっていくわけです。求められるルールが変わっていっているので逆にいうと覚えておく能力が昔すごく高くて覚えておく能力がすごく高いだけで儲かっていた人は今の世界では儲からないと思うのです。なぜならデータを〓00:26:10〓リスト形式で書いておいてそれを検索すればすぐ見つかるから。でも本当に昔の律令時代だと過去の歴史などを覚えているおじいさん、おばあさん、そういう人が村の長として知識を持った人として〓00:26:25崇められる?〓状態だったわけです。その〓00:26:27かいきょう?〓というのがデータが出来た事によってどんどん変わって、〓00:26:30教育制度?〓が出来たり検索が出来たり、そういう事によって人間の環境から求められる状況というのが変わってきたという事です。それは変化であって今我々がインターネットや電気がなかった時代にワープしてそこで働く事や仕事をする事、生きていく事はありえない話なのですごい戦争が起こったら別ですけど。なので今の自分の周囲の環境に如何に適応するかと考えた時に必要のない能力が落ちて代わりの能力を高める事が出来れば良い。
男性:少しずれていたかもしれないですけど。要は足が速くなくても車早く乗れれば別に行きたい所に届くので、そこを足が遅くなったので退化というのはどうなのかと。
西尾:足が遅くなった所だけを見れば退化なのですが全体的な能力とすれば、それが必要とされなくなっただけなのです。
男性:なるほど。ありがとうございます。
西尾:はい。2つ目の質問の方?
女性:グループウェアについての質問なのですが、うちの会社もサイボウズを使っていたのですが不動産業界は古い業界なので、上のお年を召した方が時代についてこられずに使いきれなかったのです。そういう人達に今の時代についてきてほしいなと若手社員は皆思っているのですが。そういう方たちにどういう言葉がけをすればグループウェアのような考えを持ってくれるのか。情報共有は大事だよという考えになってくれるのか。
西尾:すごく難しい(笑)
会場:(笑)
西尾:新しい事を習得出来ない人に対してどのように習得してもらうかというよりは、自分自身の能力を強化して例えばその人から信頼をうけて、その人の情報をうまく引き出す能力を身に付けておいてその人が喋った内容を自分が書き取ってグループウェアに書くといような形の。
女性:そうですね。
西尾:自分の能力をどう高めていくかの方に頭を使う方が有益だろうなと。その人達の能力を仮にあなたが頑張って能力を少し上がらせたところで、すぐ死ぬのでしょうみたいな。
会場:(笑)
西尾:自分の人生の使い方、自分の人生の限りある時間の使い方として自分を得するのが最優先にした方が良いと思います。
女性:〓00:28:47指向介入?〓という感じですか?
西尾:そうそう。まとめるとそういう感じです。
女性:ありがとうございます。
西尾:はい。3人目の方?
男性:私の聞きたい事はグループウェアを使う事によって組織の形が変わるかという事を聞きたいです。
西尾:組織の形が変わる可能性は大いにあると思います。というのはなぜかというと階層的な組織構造が世の中多いわけです。
男性:はい。先ほどちょっと組織的な構造というのは今の組織に残るというのは情報共有が上手く出来なかった時の仕組みとして最適というお話をしたと思うので。ではグループウェアを使う事によって組織というのはもっと変わりえるのかというのが気になる。
西尾:大いに変わりえると思います。まずトップのメッセージは直接下の人に伝わるわけです。一方で末端の人たちが全員喋った事をトップの人が1人で聞けるかというと聞けなくなってくる。例えば社員が100人いるとしてトップが1人だとした時に1人が全員色んな事を言ってトップの人が聞けるかといったら聞けないです。どうするかというと、聞いて判断する役割だけは分業する事になるわけです。情報が共有されて検索が出来るようになるとどうなるかというと、部署間のコミュニケーションが密になるのです。今まで情報の流通を人間がやっていた場合、レポートラインで上がって下りてという〓00:30:05 3コース?〓を辿って情報のやり取りが行われていたわけですが、これがダイレクトに検索して他の部署の情報が取れるようになった場合、その見つけた人がその部署の人に直接コンタクトしてやり取りする方が効率が良いわけです。レポートラインを上がって下りてとするよりこっちの方が効率良い。これはグループウェア入れただけですぐ会社の構造が変わるかというと、そうでもないのですがグループウェアがある状態でどういう会社の構造が良いかとどんどん議論していくとだんだんツリー状の構造は壊れていくのです。壊れていくというか新しい形に変化していくのです。
男性:ツリー状の例えば真ん中のラインは私が今の話を聞いていると消えるのではないかと思ったのですが。
西尾:分かります。真ん中の情報を伝達するだけの役割をしていた人達がもしいるのであれば、その人は完全にコンピューターに置き換わるのでいらなくなる人です。
女性:あぁなるほど。それでなくなった人です。
西尾:(笑)当人の話は置いておいて。
女性:まさしく。
西尾:直接のコンピューターでの情報流通が出来なかったというのは1人の人がせいぜい10人しか見られないという事であれば100人見るためには間の階層の人が10人必要だったわけですがダイレクトにいこうとすると、その人たちがいらなくなってしまうという事が起きるのです。
女性:そうですね。本当に身にしみます。
会場:(笑)
西尾:すごく話しづらい(笑)実は来年の1月ごろに正式にはリリースなのですが、もうチョロ出しにしているのですがサイボウズは来年の1月から部長がいなくなるのです。開発本部の部長制度を辞めましょうという事を言っていて具体的にどういう事かとは詳しくはまだ公開されていないし僕もあまりよく把握していないのですが。なんかそんな事をしてしまいますというような組織構図の変化というのが出来るようになってきているし、それをやってみようと思う会社もパラパラ出てきているという状況だと思います。なので10年後、20年後に会社というものがどういう形になっているかというのは、今みたいな階層構造ばかりではないのだろうなという感じがします。はい、では4人目がどなたでしたか?4つ質問ありませんでしたか?
男性:僕はですね〓00:32:07〓(笑)昨日うちの社内で副業の〓00:32:18ニーズアップ?〓みたいな感じでやっていて色々な社員が副業しながらやっているというのを聞いて面白いなと思ったのですが今興味があるのは知的生産って楽しいなと。
知的生産しながらそれを社外でお金に換えている人達が社内にいる。そういうのはどうやっていったら良いのかなと。僕はまだ全然そこまで〓00:32:40〓出来ていないので、色んな〓00:32:43〓サロンをやっていたりユーチューバーがいたり色んな事をしている人がいますが、楽しみっていうのもあるのですが、これが今おすすめっていうのは?
西尾:いや、ないない。
会場:(笑)
西尾:それをすればっていうのは存在しないし、それをするな!と言ってくる人の事を真に受けてはいけない。それは典型的な〓00:33:02都合の商売?〓ですから。今ユーチューバーをするのがおすすめでこれをするだけでのんびり悠々自適な生活を送れると言ってきて、そのためには自分のリアルサロンに来て話を聞くと良いですよと言ってお金をとるわけです。それは典型的な〓00:33:17〓儲かる良い方法なんて転がっているわけではないのと知的生産をしてそれが将来的にお金に結びつけば良いなという時に最初から知的生産とお金を入れるのを同時にしようとするのはプロジェクが大きいですね。まず知的生産をしてそれを動かしていくことによって色々な人の信頼や色々な〓00:33:37知的財産?〓を蓄えたうえで、そこから事後的にお金に換わるというイメージの方が良いと思います。
男性:はい。
西尾:質疑の時間で使いすぎていないか若干心配ですが予定通り次に進みたいと思います。タイムマネーメントの立川さんがいなくなってしまった。これ給料などが実はオンラインで決まっているという、うちの会社のブログ記事です。
講義テーマ第2。ある種一番のメインのテーマなのですが。アウトプットですけれども先に読んでいる人もいるので、仕込んでおいた〓00:34:08〓なのですがインターネットやグループウェアによって情報の蓄積や検索などが人間の能力を強化するようになったという話が先ほどまでありましたが、アウトプットされた情報だけが対象です。アウトプットしなかった脳の中にだけしかない情報というのは現状何もソフトウェアによって強化されない。ここで質問ですがもし授業の開始前に書き出していなければグループウェアによる人間強化などの話をここでワイワイ質疑などをして書き出したりしたこの今の段階で授業開始前にアウトプットについて何を考えていたか思い出せます?バーッと今のディスカッションで頭の中がそれで埋め尽くされてアウトプットに関する話は頭から流れ去ってしまっているわけです。というわけで書かなければ消えてしまう。これが重要なのです。実際には皆さん書いた付箋が手元にあって、あとでグループワークの時にこの授業を受ける前は自分はこう思っていたのだけど。が出来るのです。これ書いていなければ消滅してなくなるわけです。というわけでアウトプットはとても大事。なぜかというと書かなければ消えてしまうし、ソフトウェアにある強化の対象にもならないから。という話をした時によくある反応が何を書けば良いかわからないです。と。よくある反応が何を書けば良いかわからない。何を書いたら良いかわからないです。の良いというのは何かという話です。何を書いたら良いかわからないと言っているのは最初から良い物をアウトプットしようとしているわけです。最初になぜ9枚しか書けなかったのですかという質問をしましたけどその時なぜかと言うと、書こうと思う物があるけどそれについて書いたら何か色々差し障りがあるのではないかなと思ってしまったから書けなかったと、それはなぜかと言うと良い物を書こうとしている。差しさわりない物を書こうとしている。アウトプットする時にアウトプット以外の事も気にしてしまっているが故にアウトプットの量が落ちてしまった。最初から良い物、完全な物、素晴らしい物というのは書けないのです。まず書いて、最初から完璧な話でなくても良くて最初にまず断片でもいい、単語だけの人もいっぱいいます。単語だけでも良いから書いて。書いた物は消えなくなるので、並んで消えなくなるのでそれを見て事後的にそれが組み合わさってより大きなアイデアに進んでいったりする。というわけで良い物を最初から書こうとしない。完璧な物を最初から書こうとしない。役に立つかもしれないなとか、パッと思い浮かんだ単語とか、そういうのは全部まず書いてしまって消えなくする。書いた物は消えないので。それを消えなくしてから事後的に組み合わさって大きくなっていくという事を話しています。立川さんがすごくニコニコしているのはなぜですか?
立川:この後の懇親会の店に電話をしたら僕の声を聞いた瞬間に「あ!立川さんですね。」と。
会場:(笑)
西尾:全く授業に関係のない話を。というのを面白いと思ったら今書き留めても良いのです。何を書き留めても良い。これがもしかして知的生産に関係あるかもな。と思ったらそれを書く。関係あるかもしれないのです。何故かというと人の声によって情報が乗って伝搬されているという事案だったわけです。
立川:あの、特に重要な発見として立川さんですねと言われた時にすごく嬉しかったのです。という事はお店がもし、そういうアルゴリズムを導入して声色を聞いた瞬間に○○さんと表示されて○○さんいつもありがとうございますと言えばお客さんめちゃくちゃ嬉しいです。
西尾:なるほど。電話がかかってきてプルルと取ってもしもしと言った時に声紋認証が走って○○さんという候補がずらりと出て確信度が100%、70%、60%みたいな。
立川:そうそうそうそう。
西尾:で、すごく高い人が1人しかいなかったら、立川さんですか?と言えば良いと。そうすれば顧客のロイヤリティがめっちゃ上がるのでその飲み屋の立川さんからむしれる金額が増えると(笑)
立川:増えます。
西尾:売上が向上する可能性がある。
立川:十分にあると思います。
西尾:十分にあると思います。
会場:(笑)
西尾:脱線だけど割と面白い話で。飲み屋の話した時に本当に関係のない話だったらどうしようと思ったのだけど、意外と関係があった。
会場:(笑)
西尾:何が役に立つかというのは後になってみないと分からないのです。最初に聞いた時、これは関係のない話だと思って僕が拾わないで「関係のない話ですね。さようなら。」と言っていたら今の話は出てこなかったのです。というわけで何が役に立つかというのは事後的にしか分からない。最初から完璧な物を作ろうとしないで良いという話を僕的に絵に描いたのがこれです。まず脳の中にある物を断片でも良いから書き出すのです。この書き出した物が事後的にだんだん集まっていって情報とかになるわけです。それが出来上がった後にそれが他の人達の目に触れるわけです。今回皆さんがこの断片の状態の物を皆でシェアしていただくというグループワークがこの後あるわけなのですが。アウトプットが良いですよと言った時に次によくある反応は何かというとアウトプット怖いなのです。
女性:あ~。
西尾:全然怖くないぞと思っている人が数名いるかと思いますけど。全然怖くない人がここに1人いる(笑)
立川:〓00:39:32〓
西尾:そうなのだ。アウトプットが怖いという意見がなぜあるかと考えた時に具体的になぜ怖いと感じるのかというのは個々人の主観の問題なので、あなたはこうだから怖いのだと僕は言えないわけなのです。個々人がなぜ自分は怖いのだろうと自分を見つめて解決していかないといけない問題なのです。1番よくあるケース何かというとアウトプットというのは文章を清書して不特定多数に読まれる事だというふうに捉えて、そうすると不特定多数が読むと何を言ってくるかわからないから怖いぞとなって、その不確実さに恐怖を感じたりとか若しくは文章を清書するというタスクが大きいなと思ってそれに圧倒されたりしているわけです。さっきの図に戻りますと、アウトプットこれ全体だと思っているわけです。公開して不特定多数に読まれる。アウトプットをきちんとした文章にまとめないといけないと思っている人は、ここまでだと思っているのですアウトプットを。でもここで僕がおすすめをしているアウトプットをした方が良いよ、絶対した方が良いよというのはここまでで良いのです。まずこれをやりましょう。なぜなら脳の中に置いているだけの物は消えてしまうからまずこれをやる。これはもう公開しなくて良いので個人のメモアプリとか置いておいて良いのです。これは例えばデジタルデータなどにして置いておくならばこれは検索できるようになるわけです。自分が1年前に何を書いたか見られるわけです。1年前に自分が何を考えていたか覚えています?1年前の今日12月何日でしたっけ?
女性:1年前…
西尾:何を考えていただろう自分は…そうなのです。でももし例えば日記を書く習慣があれば自分は日記を書いているので家に帰って日記を見ればその時に自分が考えていた事が書いてありますとなるわけです。日記は必ずしも公開しないじゃないですか。好きに書いて良いものですよね。そういうような書くこと、アウトプットする事をやっておくと後から振り返る事が出来る。後から見る事が出来るという効果があるわけです。なので大事な事はアウトプットと公開する事はセットにして1つの物と考えてしまわなくて良いです。公開しなくて良い。書いた物は自分1人が読めればそれで十分。何も書かないよりはよっぽど有益です。で、公開すると有益なフィードバックをもらえる事があるので本当を言うと僕としては公開する事もおすすめしたいのですが一方で見当違いの批判が返ってくる物もあるのです公開すると。これは具体例なのですが僕の本を書いて真っ先についたレビューなのですが、
会場:(笑)
西尾:目次を読んで半分ほど既知だったのであまり読んでいない。目的はインプットからいかにアウトプットをするかを知るためだったけどアウトプットに当たる内容が章立てて書いていないと書いてある。手元に字が小さくて読めない人用に手元で読めると思うのですが。この僕の本のはじめにの所に何を書いてあるかと言うと、第5章はたくさんインプットして知識量が増えると、それを整理して伝えるのが大変なのでいかに人に伝える事が出来るようにしていくかの作業について説明している章です。たくさんのインプットを他人にアウトプット出来る形にまとめる方法を紹介しますと書いてあって、この人はじめにすら読んでいないよねという。目次を読んで半分ほど既知だったのであまり読んでいないと書いてあるけれど、せめてはじめにくらい読めばあなたが求めているインプットからいかにアウトプットをするという目的が達成出来る方法がどこに書いているかわかったはずなのに、それすら読んでいなくてこの人レビュー1番乗りなのです。
会場:(笑)
西尾:何がしたいのか。アウトプット早いのだけど何がしたいのか。
会場:(笑)
西尾:献本で貰ってきているならまだしもお金払って買っているのですこの人おそらく。2,500円か何かのお金を払って本を買ってチラッと読んで読んでないと言って自分が求めていた事が書いてないと言うけど書いてある。はじめにも読んでいないのみたいな。何がしたくて本を買ったの?みたいな感じの意見はあるのです。実際くるのです。アウトプットしてそのアウトプットが多くの人の目に触れるようになればなるほど、世の中には何%かそういう人が世の中にはいるものだという事がわかってきます。そういう意見があるのは仕方がない事なのです。夏にセミが鳴くのと同じくらい仕方のないという例えを僕よく使うのですが。セミ鳴くのがうるさいなと思ったとしてもセミを鳴かなくする事は難しいわけです。それはもう自然の摂理として夏にはセミが鳴くのです。セミがいくら鳴いていたとしてもセミに殺された人っていないのです。ただセミが鳴いているだけなのです。という気持ちになる事が出来れば怖さが減るのかなというふうに僕は思っています。実際それを公開していると、そういうセミが鳴くみたいな人もいるのですが一方で有益な意見が返ってくるのもそれの何倍かあるわけです。それをやっていくとだんだんと公開した方がより自分のリターンになる。自分にとって得になるから公開しようみたいな自信が徐々に生まれてきて、あと色々な人からポジティブな意見をもらっているうちにネガティブな意見というのはたくさんある意見のうちの一部にすぎないのだというのが分かると怖くなくなるのです。ネガティブな意見が。全く怖くないかというとそうでもないかと思いますが。怖い気持ちというのがだんだん下がっていく。
例えば一発目のレビューでこれがついた時に、えーーー読んでいないの!と思うのだけど、最初についた10件のレビュー中で肯定的なものが9個でこれが1件ネガティブなやつだったら、この人がそういう人なのかなというスルー力がつくわけです。なのでアウトプットしてポジティブな意見をもらうという事が自分の中でアウトプットをする上での自信というのを培っていくわけです。あ、今アウトプットという言葉を混乱した使い方をしていましたね。公開するという事に対しての自信につながる。自分がアウトプットした物を他の人に見せる事が徐々に怖くなくなっていくという話です。
アウトプットの話に戻って自分の考えをどんどん書き出す、文章にする、溜めていくという事を続けると次に何が起こるだろうか。どんどん書いていくと。そうすると1年経ってから見返した時に1年前に考えたこれって価値があったのだろうか、なかったのだろうかという時の試練が起きるのです。今考えている内容、今日まさに考えている内容はすごく大事な事だと今の自分は思っているわけです。1年経ってみればなんでこんな事で悩んでいたのだろう。もしくはこうこうこうに違いないと結論しているのに1年経ってから、そんなわけないよね!みたいな。なぜそう思ったのだ?みたいな事になったりするわけです。1年経ってから見直すと1年後の自分は少し違う自分なのです。ある程度のバックグラウンドを共有しているけれど視点が変わっているので、そうだよね!それ大事だよね!となったり、そうじゃないと思うよ!となったりする。これを自分との対話を繰り返していく事が出来るのです。なぜかというと脳の中に留めておかないでアウトプットした物がそこに残っているので1年前の自分がそこに残り続けてくれるから。そうすると過去の自分、1年前の自分、3年前の自分、5年前の自分と対話する事が出来る。これを繰り返していった時に今のような1年前の自分が何を言っているのかわからないというようなネガティブな話の逆のサイドとして、そうだよね、それ大事だよね、1年経ってもそうだね、3年経ってもそうだね、5年経ってもそうだね。7年前の自分もこれを言っていたのか今もそうだと思うよというような、自分の中でずっと大事な価値観であり続ける物というのが見えてくるのです。そうすると自分はこういう事に価値を感じるのだな、こういう事に価値を感じないのだなという事が徐々に分かってくる。自分の価値観を知る事は大事なのです。自分の価値観を知って自分が幸せになるように生きていった方が人生幸せになると思うので自分の価値観を知るために今自分が考えている事をアウトプットして1年後またそれを見てみるというのがすごく大事。具体例として恥ずかしいというか雑なやつですけれども2009年に僕が書いた非公開のメモから適当に2件ほど引っ張ってきました。金の市場在庫が何トンで日本の今の個人金融資産の半分にも満たない。そうか。なるほどだから何なのだ(笑)
会場:(笑)
西尾:9年前の自分がなぜこれをメモしたのかちょっとよく分からないのだけど。当時これを見て、おぉなるほどと思ってメモをしたと思うのです何かの本を読みながら。だから何という話なのですが。一方でその下に書いてある完全に○○する事は不可能という主張は無意味だ。なぜかというと完全にを冠すると何だって不可能だ。なので程度だけが議論の対象である。例えばよくこういう議論になってしまう事あるではないですか。○○をしようと思います、でもそれって完璧には出来ないのではないのかと言ってくる人がいれば、当たり前でしょうと。というのを9年前の僕はなるほどと思って書いて今、読み直してもうん、なるほどそうだよね。これ大事だよねと。最初から完璧を求めるのは不毛なのです。出来っこないですから。最初からというか、そもそも論として完全にとは何なのだという話で。どこまで出来たら完全と言えるのか。例えば完璧な文章を書いてアウトプットをしようともし思ってしまうとするじゃないですか、でもこれいつまで経っても完成のタイミング来ないです。書籍を書きましょうと言って、この本を書きましょうと言って、この本の内容が完璧になるまで時間をかけようと思えば5年経っても10年経っても完成しないです。これは1ヶ月に1章を書きますというスケジュールを決めてしまってヒーヒー言いながらそれに向けて書いて実際1回だけ延長してという事を繰り返してよし、書き終わったぞと言って達しているわけです。なのでそこ大事なのですが完璧な事は出来ないです。
男性:上なんてすごく面白いと思うのですが。
西尾:上、面白いと思うのであればこれメモして帰っても良いので。
会場:(笑)
西尾:1年経ってから見返してみて、なぜこれメモしたのかなと思ったら、うんこれ大事ですねとなるから。
男性:〓00:49:30〓
西尾:今そのセリフ書いていいよ。
会場:(笑)
西尾:大事だと思った事は即座に。今少なくとも自分はこれが大事だと思ったのは事実なわけなのです。これが1年後どう思うかというのは今考えても仕方ない。なぜかというと1年後にならないとわからない。でも今はこれを大事だと思っている。なぜ彼が大事だと思ったか僕にはわからない。なぜかというとそれは個人の心の中のものだから。でもそれが有益なものに繋がる可能性は大いにあるので、これは大事にするべきなのです。捨ててはいけない事です。
さて時の試練の話でしたね。立川さん時間的には大丈夫ですか?
立川:すごく良い感じで。
西尾:すごく良い感じ。すごい!では時の試練の更に具体例を。赤裸々な話をしますと最初に書いた本は1年か2年くらいで在庫がなくなりました。これ2008年に書いた本なのですがジャイソンって何だという話。というジャイソンというプログラミング言語の処理系の話を書いたのです。頑張って。これ書いている最中にバージョンが上がってソースコードが書き直しになるという、とても苦労をしながら書いた本なのですけれども、それが1年2年すると内容がもう古くなって今となっては、その本まだ持っているのですかお恥ずかしい。内容が古いから参考にしない方が良いですよというような気持になってしまう本なのです。苦労してアウトプットしたのに、それでは辛い。これを書いたあと二度と技術書を書くか!か思ったのですが、これを書いた2
~3年後というのは、その後またそれを忘れて時の試練で数年経つと考え方が変わって、また書いてみようかと思った時があって。でもすぐ陳腐化する本を書いてはいけないという気持ちだけは強く残っていたので、今度はなかなか陳腐化しない内容について書くように。それでプログラミング言語のどうしてそのプログラミング言語がその機能を持つようになったかという歴史とか発想。なぜそのプログラミング言語が作られたかという所にフォーカスした本を書きました。これは狙い通り今でも読まれている。5年後の今2018年になった今でもこの本についてのインタビューをさせてくださいとか、Twitterでエゴサーチをしているのですが○○を知りたいならこの本がおすすめだよというツイートが流れてきたりというのが月に数件くらいはあるという感じの、いくつくらいあるか自信がない。それくらいの印象である。オブジェクト指向についてはこれを学ぶと良いよいうような、わかりにくい、世の中にはいっぱい説明の本があるのだけれど分かりにくい概念に対して本気で書いた本がこれしかないぞ!みたいな取り上げられ方をされていて、それは頑張ってアウトプットした甲斐があったなと思っている状況です。これを踏まえてこれを書いた後もしんどかったから技術書は二度と書くか!と思ったのですが。苦労を忘れて。だいたい5年くらい経つと忘れるのです。また書いているわけですけれども。この本はソフトウェアに関しての本ですがソフトウェアを作るためのプログラミング言語が生まれてきたのは、そもそも何だったかというとプログラミング言語を使う事によって使わない時よりも人間が楽にプログムを書く事が出来る。つまり知的生産性の向上だったのです。この話より一般化して知的生産に関しての話にする事が出来るのではないかと考えだしたらこれは面白いぞと。この本を書く時にどのような手段で書いたかという情報を僕は全部ログをとって残していたので、それについて書く事も出来るぞという事で。この知的生産、コーディングを支える技術という本を、5年間もつ本を書く事が出来たというその事実それが何によって生まれてきたかという根底の所にフォーカスして書こうというのがこの本なのです。なのでこの本、表紙に10年後も役立つというコピーを書いていますけど個人的には50年役立つ事を目標としていて50年の間何も手を加えずにもつとは思っていないので50年の間に如何にメンテしていけば50年もつ文章になるかというのは今後の僕のチャレンジ。これは今後今から50年先の話なので、まだどう転ぶかというのは分からないですがそれに向けて今僕が頑張っているところという感じです。具体的には文章を全部ネット上で公開しましょうと出版社に言って出版社の人が嫌だと言っている事をずっと議論しているみたいな感じとか、そのような事をしていたりします。
何度か小間切れにお話をしている話ではあるのですが一旦ここでもう1度まとめておきますと。
アウトプットするとそれが蓄積するのです。消えないから。脳内だけにあるファイルと違ってアウトプットした物は消えないで溜まっていく。蓄積していく。蓄積した物は時が経ってからそれを見返す事が出来る。見返すと過去の自分は今の自分とは少し違う。視点が違ったり経験が違ったり、少し違う。なので過去の自分はこう考えていたのだな、でも自分はそれにプラスαしてこう思うのだけどというような考えの発展というのが積み上げて起こるようになるのです。それをもし書いていなかったとするとその情報は消えてしまので例えば5年前の自分と今の自分が全く同じ事を考えていたとしても、それに気づく事すらない。過去の自分の考えを書いておいてそれを例えば半年経って読み返してみた時にもしも何も変化していなかったとするとそれはその半年の間に何も学んでいないという事なのです。学ぶという事は考えが変化していくという事なので。
なので次のアウトプット時間なのですけれども。ここでまた改めてアウトプットについて3分間で10枚書いてもらうセッションがあるのですが1回目の付箋を見ないで良いです。1回目の付箋と違う事を書かなければと思わなくて良いです。ただ今急に3分間で10枚アウトプットについて書くという事をもう1回やってみた時に違う内容が出てくるのか同じ内容が出てくるのか。全く同じ内容しか出て来なかったとしたらこの授業何を聞いていたのかなという事になるわけです。(笑)
会場:(笑)
西尾:という伏線でした。というわけで早速ですが手元に付箋とペンはありますか?大丈夫ですかね。書き出しタイムスタートします。はい。スタート。どうぞ。
残り1分です。
はい。時間終了です。今書いている物は書ききっても大丈夫です。
10枚書けていない人?今回初参加ですよね?書き出し。2回目でした?
女性:〓00:59:01〓
西尾:最初のうちいなかったのですね。ではカウントから外して。他の人は全員10枚以上ですか?ではついに達成です。目標の3分間で10枚以上書くというのを最初からやっている人は3回目の練習。つまり3分の練習を3回で9分間。つまり合計でいうと10分も満たない練習時間で3分間で10枚以上書き出すという事のスキルを身につけたわけです。出来る。では18枚以上。1、2。何枚ですか?
女性:18。
西尾:18。
男性:19。
西尾:19。では13枚以上の人?1,2,3,4,5。では13。ここあまりいかないですね。でも全員が達成できたのはめでたしめでたしです。〓01:00:00〓という人は是非ご自宅で練習してください。
会場:(笑)
西尾:たかだか3回練習するだけで皆出来るようになったという事は自分もやれば出来るはずだと思っていただければいいです。はい。では、立川さん質疑入れる入れないどちらが良いと思います?
立川:もう1度お願いします。
西尾:1分間シンキングタイムと質疑の時間を入れるか入れないかどちら良いと思いますか?
立川:ちょっと今は入れずに進めていただければ
西尾:よし、ではそうしましょう。講義テーマ3であるとこの3番目のテーマキャリア戦略について話をしていきたいと思います。今書いたものは蓄積するという話をしましたね。これ横軸、時間です。これ今です。これ5年後です。蓄積しない人はこうフラットなわけです。蓄積する人は上がっていくわけです。というのは、立川さんとこの授業に関して議論した時に立川さんから出てきた話でして、それを見ていや、そうではないよと。僕はこれが加速する事が大事なのだよと。同じように自分は蓄積していくと思っていても蓄積していく、溜まっていく速度が上がらなければ、段々溜まる速度の増えた赤い人と黒い人を比べてみると圧倒的な差があるわけです。こっちの方が広いわけです。こっちの方が広いわけです。ここより。という事はどうすれば加速するのだという事を考えなければいけない。加速というのは効率を改善する事です。物事を蓄積する効率というのは今みなさん書き出しをしてみて分かったと思うのですが脳内に留めておいて記憶しておこう。脳内だけで記憶しておこうと思うよりも書いてアウトプットして紙にした方がよっぽど効率が良くなっています。これを電子的にすると物量の問題とかがなくなるのでもっと効率が良いわけです。思い出しの効率というのは自分が過去に書いたものを時々読んでみるとか、それを電子的にして検索するとかにする事によって効率化する事が出来る。アウトプットの効率というのは、書き出す事自体の効率というのはどうすれば上がるかというのは色々と方法があるのですが。1つの方法は今まさにみなさんが経験したこの場なのです。この場というのは強制的に書き出し時間を設けてテーマを与えて書き出してくださいという事をやりました。こういう風なアウトプットを促進する場というのが自分のアウトプットの量を加速する上で有益なのです。なぜかというと何も刺激のないような自分の中だけからアウトプットしようとイメージしがちなのですが、アウトプットは自分の中から外に出す物だというように思いがちなのですが外からの刺激で引っ張りだされるケースもとてもあるのです。まさに今回のこのテーマについて3分間で10枚書いてくださいとかなり無理矢理強引に引きずり出しているわけです。皆さんが授業のこの場に来ている以上それが例えリミッターとしても逃げ出すわけにいかないという状況に追い込まれているので強制的に引き出されたわけです。いざ引き出されてみると何回かやっているうちに最大3分間で20枚という事は9秒に1枚のペースで書いたわけですね、付箋を。そういう事がパパパパパと出していくという事が出来るようになっていくわけです。この後みなさんグループワークがあるわけです。グループの皆さんとディスカッションしたり色々したりするわけですけれど、それもまた相手の視点やそういう物によって刺激されて自分の中の物が引き出されてアウトプットを加速する場なわけです。
立川さんからパラレルワークについて話をしてほしいと言われていましてなぜパラレルワークについて話してほしいかというと、パラレルワーク自体の話は他の講師の方も色々とされている。でも、この中で会社員なのはお前だけだと言われて。では話をしましょう。なぜ会社員なのにパラレルワークをしているのかという話をしていきましょう。これ実は自分がパラレルワークを始めた時に、ビープラウドの技術顧問を始めた時に会社のブログ、サイボウズ式というブログで記事になったものなのですが。タイトルがだいたい気になるのです。「たとえ報酬がゼロでも、複業をやっていた」サイボウズ・ラボを辞めずに、機械学習の技術顧問を始めた理由。パラレルワークが目標なので辞めるわかがなくてみたいな感じの話ですが。タイトルはさて置き注目してほしいポイントはそうではなくて、なぜ複業・パラレルワークをしたのか。というのは自分の学ぶ速度を上げるため。自分の学ぶ速度を上げる事が大切と思っているからなのだというような事を対談で質問されて答えたのです。これもまた引き出されているわけです。僕の中のものを。語ってみてから思って、このやっぱり学ぶ速度を上げる事は自分の大事に思っているような僕の価値観としては如何に自分の吸収してアウトプットしてのこのサイクルを回す速度を早くしていくかというのが僕にとってすごく重要な価値を持っているのだという事をこの対談を通じて改めて体感したので何度もこのスライドとかを見て紹介しては紹介する度に僕ももう1回見るはめになって何度もあ、そうだよねという事を繰り返して時の試練をかけているという状況です。
ではなぜパラレルワークなのかという話ですが1つの組織だけに所属していると、だいたい1つの組織の中の情報というのは偏るのです。社内ではこうするのが普通だよというようになってしまって特に中途の方が入ってきた時に、「この会社ではそういう事をするのですね。」みたいな自分が常識だと思っている事に驚かれたりして他の会社では違うのかとなる事があるかと思うのですが。自分が外の会社に行ってみるともっとそれをたくさん体験するわけです。1つの組織だけに所属していると周りの人もだいたい自分と同じような物を見聞きしているのでだいたい同じような考えを持つのです。そうすると自分の考えをアウトプットする機会とかがなくて有益な情報をアウトプットの練習をする場がない。ところが例えばパラレルワークで違う会社に行くと自分が今まで会社の中でしてきた経験とこっちの会社とで違うのです。ズレがある。そうすると「あ、そういうやり方をするのですね。私の会社ではこうしていました。」と言った瞬間にアウトプットが発生しているわけです。自分の中で言語化されていなかった情報が言語化されて伝達されるという事が発生するのです。逆にその会社で色々な物を見聞きするのです。会社入らなくても良いです。例えばNPOであったりサークル活動であったり色々あると思うのですが、そういう事をしてから会社に戻ってくると「その件に関してはあっちの会社で経験したのですがこういうツールをその会社は使っていてこれをうちの会社でも使った方が良いと思いますよ。」というような事が発生するのです。この2つの異なる場所に所属する事によってあなた自身が情報を吸収して吐き出す吸収して吐き出すというチャンスが生まれるわけなのです。アウトプットの場が生まれる。アウトプットのチャンスが生まれる。これ図で書いた物がこうですが。縦軸が知識のレベルなわけです。A社の中の知識のレベルがこのような感じでB社の中の知識のレベルがこのような感じになっていて、あなた自身はまだあまり知識を持っていない状態だとします。他の人に知識を与えてその人に喜んでもらうためには自分が周りの人に持っていない知識を持っている必要があるのです。そうするとA社の人にとっては、ここの部分がA社にとっては有益なわけです。なのでここをA社に与えます。そしてA社の中で色々と見聞きしてここを貰います。これをB社の側で逆の事をするのです。これを繰り返していくとどうなっていくかというと、ここがだんだんと大きくなっていって2つこう出来るわけです。そうするとたくさんA社の人が持っていない知識をB社〓01:07:43〓一方B社の人にとっては、私はA社の中で経験したたくさんの情報を持っています。お互いその情報や知識に対して自分がその組織の中にない情報を提供する価値を生み出す事が出来るわけです。これがすごく重要だと僕は思っています。知識の重要性はとても高まっていると思うのです。ちょっとしたツールの存在を知っている、知らないで仕事の進め方の効率がガラッと変わります。でも同じ会社の中でずっと同じ仕事をしている人たち同士で同じツールでずっと作業している人には世の中にもっと便利なツールがあるという事を知る機会がないわけです。ではそれは例えばどういうチャンスで知るかというと会社の仕事とは別に例えば地域の部活動があったとして部活動の人たちがみんなこういうツールを使って例えばLINEでコミュニケーションをとっていたとか。あれ、会社に〓01:08:46〓関して実はLINEを使った方が効率が良いのではないか。LINEはただの具体例で思いつきで言っただけなので本当に適切かどうかはケースバイケースなのですが。そういう事を思いつくチャンスが生まれるわけです。人間の組織は会社に限らず色々な所にある。という事は人間の組織を効率的に回すためのツールやノウハウや知識というのは色々な所にある。でも、それぞれの組織の中では1つの方法しか知らない状態なのでその知識を交換する事によって自分や自分の周囲の知的生産性をアップする事が出来る。これがすごく重要なので是非パラレルワークをしていただきたいと思っています。こう言うとパラレルワークの最初の1歩として何をすれば良いのかという質問が出てくるわけです。これスモールスタートの原則です。物事を始める時に何からやって良いかわからないというのは物事を大きく考えすぎ。先ほどのアウトプットをする時に公開する事まで考えて筆が止まってしまう事と同じでもっと小さくかみ砕いて考えようという段落です。パラレルワークに関してスモールスタート。小さくスタートするとしたら何から考えるかというと最初から金銭で対価を得ると考えるのはまず大きいです。タスクとして。目標を大きく持ちすぎです。次に雇用契約であるという思い込みをされているケースが多いのです。雇用契約。皆さんの中で雇用契約以外の契約をした経験がある人?そうこれ2つしか手が挙がっていないのですが。これがまず大前提としてとても間違っていて例えば皆さん手元にある文房具やPCなどは買いましたよね。買うのは売買契約を結んだわけです。結んだのです。あなたはお金を払う側だったので全然意識していないけれども物を渡してお金を受け取った人がいるわけです。これはお金を受け取る対価を得る方法として売買契約というのを使った人がいるわけです。自分もその当事者であったにも関わらず。あれなぜかタイマーの音が鳴りだしてしまった。多分勝手に触れたのだと思います。色々な契約には雇用以外のお金を得る方法というのがあるのだけども、その事がすぽっと頭から抜けてします。例えばフリーマーケットで物を売ったり同人誌を作って同人誌即売会で売ったりとか、それは売買契約、売買によって対価という金銭を得る方法なのです。なのでパラレルワークと言った時に会社の仕事と別に同人誌を書いて売ってみますとか手芸を作ってそれをメルカリで売ってみますとかというのはパラレルワークなわけです。1人でやっていると組織ではないので組織的な学びというのはないかもしれませんが実際物を作って売ってみるという経験から学ぶ事はあるのです。特に会社の仕事が営業ではない人には物を作って売ってみる経験をするのは多分学びが大きいと思います。この面白いポイントとしてまず育児はパラレルワークなのです。金銭的な対価は得ていないですけれども目を離すと死んでしまうかもしれない生き物を安全に保つというすごくプレッシャーの高い、しかも24時間対応しなくてはいけなくていつ何時ギャーと泣き始めるかもしれない、〓01:11:58〓が上がってくるかもしれないという状況で肉体的にもしんどい仕事をしていて〓01:12:04〓だ事をまとめられる、とてもヘビーな仕事なわけです。その仕事を誰もしなくなってしまうと次の世代の人間がいなくなって人類が滅びてしまうわけです。そういう人類のためになる、とても公益的な。
女性:そこまで考えた事はない(笑)
西尾:そう。とても重要な仕事をしているわけです。それを重要な仕事をしていると思っていないおじさん達が世の中にどっさりいるのが問題で。これスクリーン上では見づらいですね。紙では読めるのかな、どうなのかな。うちの会社の社長がTwitterでノリでパラレルワーク〓01:12:39〓育児休暇を取った話なのです。
立川:ノリで取ったのですか?
西尾:ノリで取りました。ノリで取ったと本人が。育休をとった文京区の区長からあなたも是非育休を取ったら良いのではないですか。まずTwitterでそういう人がTwitterで発言しているのに対してTwitterでリプライつけたら、「あなたも是非取ったら良いですよ。」と言われたらしくて、なるほどそれは宣伝にもなるかもしれないから良いな、やってみるかと言ってやりましたと書いている。取材に対してそういう赤裸々な事を答えているわけなのです。「会社の宣伝にもなりそうだし、面白そうだし」と“なりゆき”で心を決めた。とまさに書いているのです。これが彼が育児休暇を取って育児をするというパラレルワークに挑戦したキッカケだった。うちの社長が。この社長がパラレルワーク。たかだか2週間。フルタイムで育児をしているお母さんから見たら、たかだか2週間じゃないかと思うこの2週間を育休を取って育児をしてみた結果これはやばいと。これはすごく大変な仕事をして頂いているし、この仕事をしないと育児をしない社会では子供が育たず市場が縮小するので、育児が出来るようにしていく必要があるのだ。商売人はそうでないといけないのだというふうに考え方が変わったのです。考え方が変わるといのは学びが起きた証拠なのです。彼は育児というパラレルワークを経験する事によって会社の仕事以外の仕事というのが存在して、そこから有益な学びを得た。この後、この社長はもっと皆が生きやすいように人事制度を変えていかなければいけないという感じで色々な事をどんどんやりやすく変えていった結果今のサイボウズの人事制度というのはすごくハチャメチャな感じになっています。(笑)ハチャメチャな感じと言ったら悪いのだけど100人100通りの人事制度といって皆それぞれ働き方が違って良いのだ、そうであるべきなのだという感じの意識で進んでいっている状況です。今後どうなっていくのか僕にも見えないところですが本当に100人100通りの人事制度をネタではなく本気でやっていて。例えば私カープファンなのでカープの試合がある時は早く帰ります。OK!という感じになっている。なぜそのような事がOKになるのかと思うではないです。そういう柔軟な働き方を求めますという部下からの要請に対して柔軟な働き方を認めないマネージャーはダメであるという判断にトップがなっているわけです。そうするとよくある中間管理職で「なぜ休暇とるの?皆忙しいのに。」とかそういう事を言い出すようではだめなのです。そのマネージャーが叱責されてしまうという状況が発生しつつある。これ何が起こるのかわからないけど、おもしろいなと僕は思っていて、今後どうなっていくかがとても興味深く観察している。観察の対象の1つなのですけど。社長が面白いという話をここでノリノリで喋っている他の社員が言うのはオフレコでお願いします。でも多分社長は怒りはしないと思います。面白いと言っていたので。
はい。具体例。具体例を立川さんから是非話してくれと言われたので、自分の具体例の話をしますと。2007年からこれ1番上少し間違えている。ちなみに2007年はサイボウズラボに入社したタイミングだからまだ主幹研究員ではない。2007年からサイボウズラボで働いています。2015年から一般社団法人未踏という所の理事を始めまして17年から技術顧問を始め18年今年の4月から東京工業大学の特定准教授を始め、つい数ヶ月前の夏ぐらいからローンディールという。ローンディールというのはどういう会社かというと大企業からベンチャーへの一時的な移籍。つまりこれパラレルワークです。これを仲介する事でビジネスをしている会社です。なのでローンディール社さんというプロがいて例えば有名なM社さんがあって、あまり有名でないベンチャーのN社さんがあってここの人がこっちにいってしばらく働きますというのをローンディール社が仲介して面会もするのです。やはり違う所に行くと心理的に色々とギャップがあって戸惑ったり迷ったり悩んだりする事もあると思うのです。周りが移転先の人しかいなければ誰に相談したら良いかもわからないというようになってしまうのでそこはメンタルをサポートする。心的安全を保ってあげる立場としてのメンターがいるというのはローンディールがそれをサポートしてという感じのビジネスをやっている。という感じでパラレルワークを推進する企業があるわけです。この具体例で何を書こうとしたのか今思い出しました。
金銭で対価を得る話だったのに少し話すぎて混乱してしまったけれども金銭で対価を得ているという話、では育児は金銭の対価を得ていないけどパラレルワークですという話で。この具体例としてまず一番上のサイボウズはもちろん普通に雇用されているので給料を貰っています。
一般社団法人未踏の理事は給料は頂いていません。理事報酬はあったのだけれど受け取りませんと断ったのがこれです。
3つ目のビープラウドの技術顧問というのは委託契約でお金を頂いています。
東京工業大学の特定准教授はこれはどちらでしょう。これお金頂いていないのです、実は。Visiting Associate Professorでお金は頂かなくて良いですという形でやっています。
このローンディールのメンターというのはこれは普通に企業なのでお金は頂いていますという状況です。意外とお金を頂いていないのだという感じの。この2つは普通の一般の企業だからお金を払っても当然そうに思うかもしれないですけど、でもそれは当然ではなくてそれによって自分が金銭以外の得る物があるならば、やっていいわけです。そうね、その話をしよう。
一般社団法人未踏の理事をなぜ無給で引き受けたかというと、この直前くらいに、1年前か2年くらい前に東京大学のMOTのコースを卒業しました。経営学を2年間、実際留年したので3年半かけて学んで卒業したのだけれど会社に戻った時に自分は経営に携わる立場ではないので学んだ知識を使う所がない。学んだ知識を使う所がないまま今までと変わらない仕事をずっと続けていたら学んだ事をすぐ忘れて消滅してしまって何のために高いお金を払って大学に通って学んだのか分からなくなってします。折角投資した物がしてしまう。これは勿体ないなと悩んでいたのです。で、起業するかという事も考えていたのですが起業したいという気分で起業するのは正しくないよなというのと起業したいと思えるようなビジネスアイデアがないなと思っていたところに一般社団法人未踏の前の理事がいなくなってしまうという事件が発生して誰か引き受けてくれませんか、西尾さん引き受けてくれませんかみたいな話がきて、これイメージしていた企業というのは、いわゆる株式会社みたいなビジネスをする会社だったけれど、これも法人格のマネジメントをするという意味では同じかと。法人が持っている資産がある法人が存続するために色々な支出をして法人が存続するためにどこかからお金を入れなくてはいけないという意味では経営だなと思って、良いですねやりましょうと言って引き受けたのがこれです。このあとドラッカーの営利組織の経営という本を買って読んでとかそういうような事をしていました。
自分の知識が得られるとか経験が得られるとか何か金銭的な対価以外の物が得られるチャンスがあると思った時には無償ででもやっているという感じです。もう1つの話が雇用契約を想定しがちという話になります。大学卒業した後、会社に就職するのが当たり前という雰囲気が世の中にあるではないですか。就職するとお金が貰えるものだというような雰囲気があるではないですか。それはそれしか経験した事がないと、お金を貰える手段はそれしかないのだという誤解をしてしまいがちなのです。そうではない実際の別のお金の貰い方をしている経験をした人が2人手を挙げていましたけれども。それぐらいしかいないわけです。なのでお金を貰うイコール雇用だと勘違いしがちなのですが雇用契約はとても面倒くさいのです。雇用契約書を作る側の立場なので分かるのですが保険など払わないといけない。社会保険などの色々面倒くささがあるのです。なので雇用契約は実は引き受ける側としては面倒。なるべくしたくない。なるべくしたくないというと表現に語弊がありますが重たいタスクなのです。パラレルワークを試してみたいなどの状況の時に最初のスモールスタートの1歩としては、雇用契約ではない形の方がやりやすいと思います。相手さんの企業側としても雇用契約を結びましょうと言われると、「えー雇用契約結ぶのですか。ではうちは社労士に相談して」みたいな話が発生してしまって面倒くさいのです。
では雇用契約以外にどのような契約がるのか。お金を得るという意味でそこの3つを知っていれば良いかと思います。
1つがとてもよくあるのが準委任契約です。例えば月に4回、1時間のミーティングに参加しますよという約束をして代わりに5万円くださいという対価を契約する。これは準委任契約です。これは何かをするという事を約束して対価を貰う契約です。雇用契約はそうではないです。毎日特定の場所に行き〓01:22:07業長?〓からの指示に従って○○をしてというような諸々がセットになっている巨大な契約なのですが、準委任契約はもっとライトで○○してあげていいよ、だからいくらちょうだいね、うんいいよ。というような感じが準委任契約なのです。
もう1つの契約というのが売買契約です。例えば自分で同人誌作って技術に関して自分が書きたい内容を書いた本を作って、冊子を作って同人誌即売会に持っていって売るとか自分が手芸で何かを作ってそれをメルカリで売るというのは売買契約です。ソフトウェアを作ってそれは売れたというのも売買契約です。あとは細かくいうとライセンス契約とかもありますが、それは細かい話なので最初の1歩としてやりやすいのはこの2つの内のどちらかかと思います。
つまずきやすい罠として請負契約という言葉聞いた事がある人多いかなと思います。請負契約という言葉聞いた事がある人?
そうだいたいの人が請負契約という言葉を聞いた事があるので何かする時に請負契約を結ばないといけないかなと思い込んで請負契約にしてしまうケースあるのですが請負契約は契約で約束した内容を完成させる責任があなた側に来る。これパラレルワークの上で、とても不便なのです。何か予期しないトラブルが起きて仕事量がガッと増えた時に本業もあるけれども請負契約は契約として完成させる責任があるしという、しんどい状況になるので責任が発生しないという…ひどい事を言っている感じがしますけど何よりも自分に責任が発生しなくお金が貰えるとハッピーですよね。お金を貰うのが大変であればもうお金を貰わなくても良いから責任を発生させない方が良いというような、ライトな関係。まずライトな関係からスタートしてやっているうちにだんだんと分かってくる事がある。例えば自分が協力している会社さんの中での色々なしがらみや色々な問題や若しくは良いポイントや悪いポイントが分かってくる。若しくは自分の働き方なども分かってくる。どうすると自分はやりやすいのか、どういう事を引き受けると自分は辛くなるのかという事がだんだん分かってくる。そうするともっと大きな契約を用意しても安心になってくる。スモールスタートとしてはまず小さい契約からスタートすると、とても良いと思います。
具体例をいっぱいしろと言われたので。お金を貰っていないという話はしましたね。2015年の一般社団法人未踏の理事。ビープラウドこれは業務委託契約です。言ってしまって良いのかな。言って良いよね。チャット上で相談に乗る事しか約束をしていない。肉体的にに拘束される事は、肉体的な拘束はなしの契約になっていて拘束する場合は1時間いくらの金額が追加でかかりますという契約になっています。たまにミーティングに同席してくれと言われて、日程調整をしてこの会社がお客さんの所に行くのに一緒について行って相談に乗るという事もします。そういう契約になっているので雇用契約ではないです。
東京工業大学これは一見雇用契約に見えるけれども実はお金を貰っていないという話はしましたね。
ローンディールのメンターはこれも業務委託契約です。これはどういう契約をしているかというと週に1回レポートが上がってくるのです。移籍者から。そのレポートに対してコメントを書いて返すというのと月に1回ミーティングを行ってビデオ会議もしくはフェイストゥフェイスで面談を行ってそれのレポートを書くという事を要求されているだけのパラレルワークです。それに対していくらという契約をしています。なのですごくライト。こう書いてあるとわ~なんかすごいパラレルワークをしている化け物みたいな人が来たと思うかもしれないですけれど、大した事はしていないのです。でもそこから僕はすごく学んでいる事があって、すごく学んでいる事の一部として今日ここで話す事が出来ているわけです。具体例として。これはこういう風な感じでしていますと話せているわけです。
このセキュリティキャンプの講師というのはIPAという国の組織から依頼を受けて5泊6日のキャンプの間参加して、そこで何時間かの授業を参加者の中学生や高校生がいるのに対して技術的な話をするというのを業務委託をしているという話です。
雑誌の原稿は例えば原稿を書いてくれませんか。1ページいくらです。はい、いいですよ。と言って原稿を書いて出してお金を貰うというやり取りで。書籍の執筆というのは書いてから…書籍の執筆は今までの契約の話の中では一番特殊なもので売れた金額の何%が印税として入ってくるという契約を結ぶのです。という感じの色々な事をやっています。
収入が発生している物というと数だけで数えるとたくさんあるのだけれど、会社員やりながらでも出来そうな気がしてくるのではないですか。いきなりこれだけたくさんまで出来ないにしても、この中のどれか1つをやってみるというのは特に時間が限定されている、週に何回か決まっているタイプのものはそれほど作業量の〓01:26:48うわもれ?〓が少なそう。作業量がすごく大きくなってしまう危険性がないので、やりやすそうだなという感じ。一方この書籍の執筆はどれだけ時間がかかるかという話でだいたい整理しないと、ものすごく時間がかかって金銭的にはそんなには儲からないので、〓01:27:08〓はしないですと書くたびに思うのですが5年ぐらい経つとまた書くのです。なぜか。(笑)
というわけでスモールスタートが大事という話でした。
もしかして時間おしている?
立川:いや、大丈夫です。
西尾:大丈夫。今の話バーっと話ましたけどまとめの話になりますが金銭対価を目的としない活動。最初金銭対価を求めようとすると大きくなりがちで、話が大きくなってしまう事によって自分が不安や恐怖など感じているのであればもっと小さい物からスタートすれば良いです。金銭的な対価がなくて良いですという形の少しお手伝いしますという感じで。少しお手伝いなだけなので本業忙しかったら帰りますと言って手伝うと例えば行った先の人と心理的に気が合わないなと思った時には、「すみません。仕事が忙しくなったので、すみません。」と言って戻る事が出来るわけです。荒が立たないのです。仕事では仕方ないな。お金も払っていないし、ただ善意で手伝ってくれていただけだからとなるわけです。
この例えば一般社団法人未踏の理事の件もやってみてダメだと思えば「1年間やってみましたけれども仕事も忙しいし。」と言って辞めるつもりでいたのですが意外とそれほど辛くなかったので続いていますという状況です。
2つ目の話としては責任が小さい事が割と大事。重たくなってしまうから。期間が区切られている有期のプロジェクトも良いですね。例えばセキュリティキャンプに5泊6日で行って講師をやりますというのは、5泊6日の間は体が拘束されるのですけど終われば何もなくなるのが確実なわけです。それをやった時は会社からOKが出て会社の時間で行っていたのですが例えば6日間有給を取れば確実に実行で出来るという事が分かるわけです。そういうような期限が限られているプロジェクトというのは、イマイチだった時に相手の人と上手く折り合わなかった時に辞める口実を考えなくても期限が来れば勝手に終わってくれるという意味でやりやすいです。こういう事をやった経験に関してまた情報発信をしていく。アウトプットをしたり公開したりしていくと次の話がまた来ます。だんだん膨らんでいきます。転がしていくうちに雪だるまがだんだん大きくなっていく現象が起きます。まずは小さくスタートしてみる。まずスタートして私はパラレルワークをしている人ですという状態になった方がパラレルワークの話がしやすくなるのです。そういう戦略をとるとパラレルワークがしやすいのではないかと思います。パラレルワークの話をネタにしてスモールスタートの原則に関して色々話をしてきましたが、このスモールスタートの原則はパラレルワークに限らず色々な物で有益な原則だと僕は思っているのです。なので原則という表現をしているのですけれども。
皆さんのこのアウトプットもそうだったと思うのです。スモールスタートの原則だった。最初から大きな事をしようとしない。最初から完璧な文章を書いてそれをブログに公開しようと思うと心理的なハードルが高くなってしまって月に1回しか投稿しないブログが出来上がってしまい、月に1回しか投稿されないブログにはあまり人が来てくれなくて、あまり見られていない気持ちがするからヤル気がなくなってきてというネガティブなサイクルに入ってします。すみません。個人を責めるつもりは全然ないのですが。これよくあるパターンですよね。
女性:よくありますよね。
西尾:本当によくあるパターン。
女性:本当は1年以内に終わりますよね。
西尾:そうなのです。今Twitterが流行っているではないですか。ブログを書いている人の何倍もユーザーがいる。なぜかというと、たかだか140文字しか書けないから皆小さく始めるからなのです。Twitterのあの小さい140文字ですごくきっちりとまとまった長文を書く事は不可能なわけなのです。だから最初から大きな事を目指さなくて良いという口実が与えられているがために小さくスタートする事が皆出来ていて、それでいっぱいTwitterで発信する人がいるわけです。Twitterに書きながら小さくスタートしてアウトプットしていって、それを蓄積してやっていくとだんだんそれが溜まってだんだん大きくなっていくと。大きくなってきた物が事後的に組み合わさってさらに大きくなる。溜まってきた物が部品となってこれとこれとがくっつくではないかとなるわけです。実例で何か良い…例えばサイボウズとローンディールというのはサイボウズがパラレルワークを推進しているローンディールもパラレルワークを推進している。これは良いねという感じで。ローンディールでメンターしているのは会社の仕事ではなくローンディールとしているのですがローンディールでこのような事があったのですがと会社の中の会議で普通に発表するのです。それはなぜかというとサイボウズの中でそれが有益だから。僕はローンディールという会社でパラレルワークをしながらお金を貰いつつ、そこで得た情報をサイボウズの会議で話す事によって仕事している感じが出るという(笑)
会場:(笑)
西尾:仕事はしているのです。外部から知識を取ってくるという会社にとってとても有益な仕事をしているのです。この手間に東工大の〓01:31:56現社会人大学演習?〓として通っていたという経験があって、その経験がサイボウズラボと未踏に繋がって、そこでの経験が東京工業大学の特定准教授の話に繋がってという風に繋がっているわけです。雪だるまがコロコロと転がっている間にどんどん大きくなっていくような事が起きている。これはアウトプットもキャリアも同じようにスモールスタートの原則で蓄積していく事を狙っていくと、その蓄積した物が徐々に後から繋がっていって大きくなっていくという事が起こると僕は思っています。
そのような戦略で自分も今生きているし、こういう所に来てこのような話をしていると。立川さんと繋がったのも東工大のMOTをそれぞれ卒業し人だったからという理由ですよね。立川さんが〓01:32:41キューモット?〓で話さないかという話を持ってきて「良いですよ。」と言って引き受ける。立川さんとしてはちょうど良いパラレルワークをしている奴がいるぞと。(笑)
立川:都合良く使ったみたい(笑)
西尾:都合良くパラレルワークをしているし喋らせればそれなりに題材をあまり頑張らなくても面白そうな事を喋ってくれるそうだぞ。良い人材がいた、よしこれで講師は1人決まったぞという感じでアサインしているわけです。
立川:コメントしづらいです。
西尾:(笑)図星だった時に人は黙るわけですね。
はい。では最後のアウトプットの時間です。キャリア戦略。特に自分自身の今後について。これすごく他人事ではないのです。自分事です。今後みなさんの人生はまだ何年も続くわけなのですが、その人生について。もしくは他の思いついた事を何でも。3分間で10枚以上書いてください。3分間で10枚書くのはもう皆慣れてきたので出来ると思いますけれども。自分事になった瞬間もしかしたら難しくなるかもしれない。そこは気にせずに頑張って3分間で10枚以上書いてください。ではスタート。
立川さん時間的にはどんな感じですか?
立川:〓01:34:13〓があってこのあとグループワークがあって〓01:34:15〓
西尾:だいぶ押しているね。20時20分グループワーク開始予定って書いてあるけど。25分くらい過ぎている。
立川:〓01:35:00〓
西尾:残り1分です。はい終了です。今書いている物は書ききって構いません。枚数カウントちゃっちゃといきましょう。10枚書けていない人?いなさそう。では20枚以上書いている人いますか?15枚以上の人?15枚以上の人が2人。何枚ですか?
女性:17。
西尾:17。
女性:16です。
西尾:16。ちょっと減ったのは、やはり自分事になった瞬間難しく〓01:37:20〓自分がどういう課題の時に…個別にどの人が何枚だったかを全部のセッションでは聞いていないですけどみなさん自分では分かっていると思います。そうすると自分はこのテーマの時にあまり筆が進まないとか、こういうのはたくさん書けたとかあると思います。それはみなさん自分で後で振り返ってみて下さい。当初の予定の話をまず先にしましょう。9時に終わるらしいので後14分しかないのだけど。まず当初の予定ではこの後まず5分間グループの他の人の付箋色々興味があると思うのでそれをじっくり見る時間を5分間用意しようと思っていました。それが終わった後、隣の人に一番気になる付箋に質問して、その人にアウトプットをしてもらう。質問してその質問によって自分がアウトプットが引き出されるという経験を全員1回していただく。他人に質問するのも経験するし、質問されて答えるのも経験するというのをやってもらうつもりでした。このタイミングで20:25と書いていますね。
会場:(笑)
西尾:質問一周が終わり次第20:40までフリーディスカッションの予定でそのあと全体グループワークでグループの代表に全体で共有したい内容を発表してもらってという予定でしたが。
男性:パラレルワークの話が面白かったので大丈夫です。
西尾:何の話がですか?
男性:パラレルワークの話がとても面白かったので。もう少し〓01:38:49〓
西尾:なるほど。なるほど。スライドとりあえず最後までいきましょうか。今回の授業はグループワークしてもらって終わりなのですけれども終わった後で何日か経ってからあの時のあれはあぁではないかとなる事がよくあるのです。これってとても大事な事で、自分の中で時間をかけて熟成されてフッと湧いてきたそれは無意識の間にずっと考えていたわけなのです。その沸いてきた考えはとても重要なので書き留めるなり何なりして消えないようにしてあげると良いと思います。その書いた物に関して公開するのも自由だし、他の仲間にシェアして頂くとか僕に送って頂くなどして頂いても構わないです。最後に事後ワークがあるというのをこのスライドを作った後に立川さんに聞いて、事後ワークという物があるのであれば事後ワークを〓01:39:40つま?〓なければならない。それがあるなら是非させて頂きましょうという事でみなさんの負担をちょっと積み増す作業をさせて頂きたいのですが。今日明日のうちに最低10分の時間をとって半年後の自分に伝えたい事を書く。半年後の来年6月のどこかに30分間それを読み返す時間をスケジュールして下さい。これは半年後の来年6月のどこかで読むとかではなく6月何日の何時何分~何時何分までというスケジュールをスケジュール帳に書くところまで今日明日中にやって下さいという話です。
これって配られている物に入っていないんだっけ?
立川:これはシラバスには入っていない。
西尾:入っていない。なので写真を撮るなり何なり。もしくはメモするなりをしていって。
立川:ちなみにシラバスに西尾先生のメールアドレスもあるので、メールして頂いて大丈夫という事になっています。
西尾:さて残りの10分間をどう使いましょうという事で他の人の付箋みたいよね?見られるように拡げて頂いて。皆さん立ち上がって頂いて自分のグループに限らず他のグループでも好きな所を見に行っていただいて、それを書いた人がその場にいれば捕まえて質問したりという事を一斉にワーっとしましょう。圧縮してパラレルでしましょう。全体共有の時間は諦めます。
01:41:11~01:50:55他のグループの付箋を見て回る時間。
西尾:では皆さんそろそろ話しも尽きてきたと思いますので一旦席に戻っていただいて後10分間で他の人が書いた付箋を見る事によって何を感じたかというのを是非共有していただけると良いなと思います。隣の人はこんな事を書いていて意外に思ってとかそのような感じの事をどなたか。ではまず中山さんから。
中山:自分が書いていたのは基本的には技術であったり構造であったりする〓01:51:28〓基本的に内面の事。自分がどのようにが内面であると強くなるかというのを〓01:51:37〓
西尾:なるほど。自分が持っていなかった視点に気づく機会になったという事ですね。では他の人お願いします。
男性:文章を書いている人。文章縛り面白いかなと思いました。
西尾:そうですね。
男性:文章で書いている方のがすごく面白く感じたので。
西尾:そうですね。
男性:僕はキーワードで書いたので。
西尾:最初にその話を入れるかどうか実は僕迷ったのです。単語で書くのか短文で書くのかというところ。長文で書こうとすると長すぎるからという話の所を思ったのですが、あまり説明がクドクド先に入るとアウトプットのテンションが下がるよなと思って。まずはやってもらう事にしました。そうするとやっぱり単語ばかりになってしまったという人がいるのです。一方でこれすごく面白いのは文章になっていると1つの付箋の中で表現されている情報が割とグッと立体的というか意味の塊として豊かな感じになっている。色々見ていった時に他人が書いたのを見た時によくわからない付箋とこの付箋おもしろいなと思う付箋があるではないですか。これは書いた1年後の自分も同じように、よくわからない付箋だなと思ったり面白い付箋だなと思ったりするのです。今自分が感じた面白いなと思う付箋。そういう付箋を書く事がより良い事というふうに僕は思っています。他にどなたか感想を共有してくれる方?
はい!お願いします。
女性:私は多分この中でも普段からアウトプットをしている方で公開までしている人なのですが、慣れていたからか最初から最後まで枚数が変わらなかった。内容も文脈というか文にするというのも割とコンスタントに出来ていたみたいで普段からやるという事が大切なのだと思いました。
西尾:でも今の状態よりも更に加速するにはどうすれば良いのかというのを考えなければいけない。
女性:それは加速するためにはやっぱりもっと書いて。リアクションが欲しいです。実際に非公開にしていた日記をこの人であれば良いかなと思って公開して、そうすれば自信になって。それを今度数年後に育児ネタだったのですがそれを全公開したのです。そうするとすごい反響があったので、そうやってどんどん広げていく方が自分にとっては加速したなと。その時はすごい加速度がつくというのですかね。こういう風に上がったなという気がしました。
西尾:今のは面白い話でまずは非公開で書いたのですね。それからスモールな一部の人にだけ公開して、それから一般公開してスモールスタートをしているわけです。
女性:そうですね。
西尾:やはり最初の公開するのに対する心理学的なハードルをクリアする上では小さくスタートして徐々に大きくするというは大事。この場で付箋を書いて見て色々議論したのは、この場の12人で閉じているので今は割と心理的な安全高いと思うのですが、ここで得た話は割と普遍的に有益な事を話しているはずなので、これは他のこの会に参加していない例えば会社の同僚でも良いですし、友達でも良いですし。もしくはボランティアで一緒にしている人でも良いですけど、そういう人達に伝える時に何が起こるだろうという実験をしてみるのもスモールスタートとして良いかもしれないです。アウトプットの方法として。人間にアウトプットする事によってそのアウトプット〓01:55:27〓
はい。ではこちらの机でどなたか。共有して頂ける方は?はい。
男性:感想なのですが。付箋をそれぞれ傾向がすごいですね。〓01:55:44〓こうなのだ!みたいな。面白かったなという感想です。僕もちょうど複業を色々やりたいなと色々考えていて〓01:56:00〓
西尾:付箋を外すのにそれぞれ色々見るとそれぞれまちまちで面白いという話で。僕がもう少しドライブするべきだったかどうかと思っているのは皆さん文字が多いです。絵を書いていなかった。
会場:あ~~。
女性:確かに。家でする。
西尾:そこに矢印がいっぱいあるのに。家で(笑)
会場:(笑)
西尾:矢印を使っているところ。何かがあった時に上向きの矢印を書いている。そのような文字でない物で表現するケースというのが例えば僕も2つの山の絵を書いていたではないですか。あれはあの絵があるのと、あの絵はなしで文章だけで説明するのとだったら、やはり伝わる物が違う。なのでアウトプットしやすい手段でアウトプットするのが良くてその時に文字に拘る必要はない。絵でも良いし例えば人に話す時であればジェスチャーでも良いし、色んな表現方法があるのでもっと工夫していけると色々なアウトプットが目指していけるのではないかと思います。では予定時間が過ぎている事ですし、この辺で終わりにしたいと思います。ご清聴ありがとうございました。
立川:ありがとうございました。それでは皆さんこれ先ほど少しお話ありましたが写真か何かに撮っていただいてご自身で見返して頂ける形にするのがよろしいかと思います。
西尾:自分が書いた付箋はもちろん持って帰って頂いて構わないですし、他人が書いた付箋をその人がOKならば写真を撮って帰っても良いですし。自分に無かった視点や、なるほどと思ったのがあると思うので。
立川:そう上でこの後の懇親会にご参加される方であればあの付箋のあれはどういう意味だったの?という話が出来れば良いかなと。そしたら今日この後ですが9時15分に懇親会に行かれる方は1階のロビー待ち合わせでお願いします。
立川:あと〓01:58:54〓とか借りたい方いらっしゃいましたら。
西尾:そうだ!僕が書いた付箋があったんだった。ちなみに僕は3分間の書き出しタイムの間僕が喋ってしまうと皆それを聞いてしまって書きだせないので僕は黙っていないといけなかったのがとても辛いとここに書いています。喋れないのは正直辛い。そうだ僕も付箋を書こうと書いてある。