大きな物語
gpt.icon「大きな物語」とは、社会や文化において、多くの人々が共有する包括的で一貫した物語や価値観のことを指します。これらの物語は、社会の成り立ちや人々の行動、歴史の進行を説明し、意味づける役割を持ちます。たとえば、宗教的な教義やイデオロギー、進歩主義や自由主義といった思想が「大きな物語」として機能します。 nishio.icon実例は?
GPT.icon「大きな物語」の実例として以下のようなものが挙げられます:
キリスト教では、神による創造、原罪、救い主イエス・キリストの降臨、最後の審判という一連のストーリーがあり、これが世界の歴史や人々の生き方に意味を与えるとされています。この物語は長らく西洋社会の価値観を支えてきました。
共産主義では、資本主義の終焉とプロレタリア革命を経て、階級のない社会(共産主義社会)が実現するという歴史的な進展の物語が描かれています。これは、20世紀の多くの国々の社会運動や政治の基盤となっていました。
18世紀の啓蒙時代から続く「科学技術や理性による進歩」が、世界をより良くするという信念です。技術革新や社会制度の改革が人類の進歩をもたらし、未来はより良いものになるという考え方が根底にあります。
アメリカ社会においては、「努力すれば誰でも成功できる」というアメリカン・ドリームが大きな物語の一つです。この価値観は個人の自由や努力、成功を重視し、移民や多くの人々が希望を持つ源泉となりました。
これらの「大きな物語」は、それぞれの時代や文化において、社会全体の価値観や人々の行動の指針となってきましたが、ポストモダンの時代には、それらが絶対的なものとして機能しにくくなったとされています。