公共建築における市民参加の系譜
from 川喜田二郎の民主主義論
公共建築における市民参加の系譜
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市民参加の取り組みを実践するうえでは、市民・行政・専門家が協働して計画を行なうための共通言語が求められた。国内における市民参加手法は、ローレンス・ハルプリン、ジム・バーンズによる「RSVPサイクル」★2、ヘンリー・サノフによる「デザインゲーム」★3、クリストファー・アレグザンダーによる「パタン・ランゲージ」★4、など、欧米の環境デザイン分野の手法を取り入れることによって独自の発展をとげる。川喜田二郎が提唱した「KJ法」★5は、建築やまちづくりの計画に関わる多くの参加者の意識を段階的に整理し、顕在化させる手法として普及した。演劇の分野に端を発する「ワークショップ」の概念は、中野民夫による『ワークショップ──新しい学びと創造の場』★6や、木下勇による『ワークショップ──住民主体のまちづくりへの方法論』★7によって再定義され、国内におけるまちづくりや公共施設計画の市民参加手法として今日まで広く実践されている。