グレーの選択肢を交渉によって調整していける
職員「授業中に本を読む子がいます。学力は問題ありません。保護者も多めに見てやってくださいというスタンスです。やることをできていれば許可するという形にしていますが、他の子の目もある中でどのようにするのが良いでしょうか。」
Dr.「基本的にはその対応で良いと思います。ただ、時々交渉するという事をして下さい。特性的にこだわりが強い子は、自分の欲求について、できるかできないかの二者択一的に思考しがちです。でも、世の中にはたくさんの折衷案やオプションがある。〇〇の時は良いけど、〇〇の時は我慢してみない?のような形で、教師との交渉を通して、世の中にはそういったグレーの選択肢がある事を学んでいく。そして、それを交渉によって調整していけるという事を体験的に学んでいく。許可するにしても禁止するにしても、上からパンと決められたものに従うだけでは、その学びが得られないので。」 という。
そして、その交渉の結果、ずっとその状況が変わらなかったとしても、それはそれで問題ないという。
目的は、今年度中に「本を読む」という行動を改善する事ではなく、中学校以降、人と落とし所を見つけるために、自分から周りの人に交渉する発想と力をつける事。
この視点は持っていなかったので、勉強になった。