YOSHINA
昨年(2020年)9月、河野太郎行政改革担当大臣が縦割り行政の弊害について国民から意見や提案、苦情などを募る「行政改革目安箱(縦割り110番)」を自身のホームページに設置した。開設初日と翌日に4,000件超の意見が殺到し、翌日に受け付けを停止したのがニュースになったことを記憶している人も多いだろう。 このときの4,000件超の意見を分析したのが「YOSHINA」だ。すべてに河野大臣が目を通す方針だったが、あまりの数の多さに難儀していた。当初は休みなどの時間を使ってアナログな作業で意見の精査を行っていたというが、「YOSHINA」の分析にかかると、わずか5分で完了した。個別政策25+総論5。寄せられた意見を合計30個のカテゴリーに仕分けし、河原が大臣に報告した。そのなかでも意見が多かったトップ15の個別政策については、分析結果の詳細をプレゼンして大臣から活発な質問を受けたという。 「4,000件超の意見に埋蔵されていた本質。膨大な言葉の森に潜んでいた真意。これらを人間の作業で探り出していくのは、時間的にも品質管理的にも無理難題でしょう。『YOSHINA』を使えば、すべての意見を話題ごとにカテゴリー分けして頻出順に並べてくれますし、各カテゴリーから『よくあるワード群』と『気づきのヒントになる注目ワード群』が洗い出されるなど、深掘りも自動的です。『分けることは、分かること』というポリシーのもと、私たちは分析を発表させていただき、大臣も納得された様子でした」 この「分けることは、分かること」を根本的なビジョンとするなら、「YOSHINA」は「AIの民主化」を大切なミッションだととらえている。河野大臣をうならせたプレゼンにおいても、プラットフォームを利用するためAIの専門家集団でなければできない特別な作業はない。そのプロセスは、いたって簡単だ。①分析したいテキストデータを画面にドラッグ&ドロップする。②ナビゲーションに沿って設定項目にチェックを入れる。このツーステップを踏むだけで、グラフを交えたわかりやすい画面で分析結果が表示されるのだ。直感的に関連情報をたどれることも含めて、はじめての人でもスムーズに使える。AIに関する知見やリソースがない企業でも、導入するにあたっての障壁は皆無だ。