KJ法を試してみた
川喜田二郎の「発想法」
妻の本棚にあったので何気なく手にとってパラパラめくってみたのだが、つい「おおっ」とか声が出てしまった。マインドマップやフォトリーディングに関心のある人ならぜひ読むべき。 各章の扉にはその章の話の流れがこんな感じで書いてある
https://gyazo.com/2456fe7ec512baf5bdddf1d698ed6419
マインドマップやフォトリーディングが生まれる前に書かれた本なのだが、読んでいると「おお、これフォトリーディングのソフトフォーカスのことだよな」という部分があったりして面白い。
KJ法がカードに色々書いてからそれをまとめていくボトムアップの構造化法ってことはよく知られていると思うけど、その肝の「まとめる」部分の話、カードを広げて「読むというより眺める」「どこかでもいいから流し目で見ていればいい」「やがて(中略)お互いに親近感を覚える紙切れ同士が目についてくるだろう」と、まるっきりフォトリーディングで「読まずに眺めていると重要なキーワードが浮かび上がってくる」ってのとそっくり。
マインドマップがトップダウンに構造化するのに比べて、KJ法はボトムアップに構造化するわけだが、この本ではトップダウンの構造化がなぜダメであるかに関しても結構書かれている。大雑把にいえば新しい発想は多くの人が思い込んでいる既成概念の分類構造では分割されてしまうような事実の間の関連性を見出すことから生まれるわけなので、収集した事実のカードを既成概念にそって分類したのでは意味がない、って感じのこと。もちろん「新しい発想」を目的とした場合に意味が無いという話であって、既存の概念だとか書籍に書かれた内容を理解するという目的ではマインドマップの方向性でも悪くはないだろう。そのへんを用途に応じて使い分けるべきなんだなー。
KJ法を試してみた
KJ法A型(もどき)をしてからマインドマップ(もどき)にしてみた。情報カードを買おうとしたら妻が「付箋のほうがいいよ、かさばらないし貼り付くし」というので付箋で。名刺サイズよりだいぶ小さい。
https://gyazo.com/a478c439853a9565b6c1da853dd3a77e
まとめるまとめるまとめる
https://gyazo.com/9ce791fe5de8dd6039651a68e068bd69
マインドマップ用のクロッキーに並べてみた
https://gyazo.com/e1e1b5b869d5961e98b9172be4ef58e6
本当はカードのまま丸で囲んだりとか色々するっぽいけど、スペースが限られているしカード自体もマクロな視点で眺め直してみると必要なもの足りないものがあると思ったので、マインドマップ風に描き直してみた
https://gyazo.com/164255dc577c685108e6421bfb61e7a1
中央からトップダウンに書いていくマインドマップでは、中央がはっきりする代わりに末端の間のつながりを描けるかどうかが、作る人のひらめき能力に強く依存してしまう。一方で末端からボトムアップでまとめ上げていくKJ法では、末端のつながりがはっきりするかわりに、中央が明確にまとまるかどうかは、作る人の情報整理能力に強く依存してしまう。どちらも一長一短なんだな。
今回は情報源に書籍を使ったので元々情報がある程度構造化されていた。次は断片的でまとまってない情報をKJ法でまとめるのを試してみよう。