AI要約と新しく知ったこと
AI要約と新しく知ったこと
2025-01-05
Meetup with Audrey & Glenのまとめをo1 Proで作ってて、単なるAI要約よりも面白く感じた
それは何か
今持っている知識の一歩先の知識しか受け止められない
QVは元から知っていたこと
「QVをハッカソンの投票に使うことでシナジーの特定に有用」は新しく知ったこと
Quadratic Votingがシナジーの発見に有用
全体をAI要約するとこれがドロップされる
「QVの有用性についても議論されました」みたいになる
「面白い」は主観的
自分の知識の境界の内側にあると「もう知ってるから面白くない」
自分の知識の外側にあると「よくわからないから面白くない」
自分が他人より詳しい分野に関しては「多数派に合わせた要約」は前者になりがちだから面白くない
自分の知識の境界がどこにあるのかをAIにインプットできていないことによって適切な要約を得られていない
これは使う人のスキル不足なのだ
なのにAIのせいにしてしまう、他責
知識のピラミッド表記の解釈が2通りある
下が具体で上が抽象
具体的な知識の上に抽象的な知識が積み上げられる
他人に説明をする上で、まず知っているべきことが下にあり、その後説明されることが上にある
物理的なメタファーとしては後者の「理解の依存関係」の特徴が強い
が「具体例が先で抽象モデルが後」という別の話と合体して前者になっている
きちんと具体と接続している抽象モデルでなければ掘り下げて具体的アクションにつなげることができない、と考えている
逆にいえば具体に接続してない抽象モデルの状態でふわふわとしてる人もいる(根無し草の知識)
講演や執筆などで不特定多数の他者に対して話すときは、何を知っていて何を知らないかわからないから「これくらいは知ってるだろう」と仮定した想定知識の上に説明を積み上げていく
既に色々詳しい人間にとってはこのボトムの部分は面白くない
Quadratic Votingとは何かについて解説していたけど、僕の講義ノートにはQuadratic Voting自体の説明は書かれてない、知ってるから
しかし「Quadratic Votingがシナジーの発見に有用」は当日聞いて「これは聞いたことがない面白い話だ」と思ってノートにメモしている
現地参加でメモをとっているのが、いつもの動画文字起こしからの要約作成と異なるところ
「何を面白いと思うか」のデータが記録されてる状態
Tackling East Asia’s Population Decline Issues with Local Coop’s Subsystem for Local Governance
前半は文字起こしから何も指示せずにまとめさせたもの
後半は僕がノートを見て視点(=切り口)を指示したもの
2025-01-06
具体的なものに帰着せずに抽象的な話で堂々巡りする人がいる
本人は堂々巡りと認識してない
具体抽象と別に理解の前提知識の依存関係がある
AI要約は抽象度が高く前提知識を必要としない話になりがち
これは地に足のついてない抽象的な話をする人の話と共通したところがある
だから面白くない
これらの人は抽象的な話を自分の経験から抽象化することで得たのではなく、抽象的なことが書いてある本を斜め読みしてたまたま前提知識なしでも理解できた(か少なくともかっこいいフレーズだったので丸覚えできた)ものを溜め込んでその形のまま吐き出しているだけ
ピラミッドの頂上を取ってきても期待と違う
理解していないことは引用しかできない
o1 Pro.iconこれまでの議論を総合すると、「具体⇔抽象の往復」と「前提知識の共有」は、知識を深めるうえで不可欠な要素だと言えます。AI要約が抽象的になりがちなのも、人間の抽象的な議論が地に足のつかないものになるのも、どちらも「前提知識を踏まえた具体例との接続」が希薄だから、という共通点が浮かび上がってきました。
新しい視点として「前提知識の境界」を明示的に取り扱うことを提案したい。これによって、「どの程度具体例を含むか」「どこから抽象化を始めるか」の塩梅が見えやすくなります。
要約=抽象化という固定観念を崩し、具体的事例を残す“ハイブリッド要約”を行えば、理解の深まりと実用性が両立しやすいでしょう。
AIを「自分の前提知識を補うインタラクティブな相棒」として活用することで、知識ピラミッドの基盤を強固にしつつ抽象モデルを精緻化できるのではないかと考えます。
これらのアイデアは、従来の「AI要約を読むだけ」「抽象的な議論を聞くだけ」という受け身の姿勢を超えて、自分の理解度や知識レベルを常にモニタリングしながら、具体と抽象を行き来する“能動的な学習者”になるための方向づけに役立つはずです。