ルールという言葉の意味の揺れ
A: 「人を殺してはいけない」
B: 「人を殺した場合は何年の懲役に処す」
どちらor両方をルールだと思うかが人によって違う
日本の刑法はB
「なんじ殺すなかれ」みたいな宗教の戒律はA
Aさんの発話「Xをしてはいけない」
意図: 「これはルールであって、みんな従うべきだ」
それを聞いたBさんの解釈
「Xをしてはいけない、と、Aさん個人が考えている」
「Aさん個人の思想信条であって、他人がそれに従う必要はない」
「Aさんが個人的にXを嫌っているのはわかるから、Xでもnot Xでもよい時にはnot Xにしておくか~」
「でも、自分がXをしたいときにはするぞ」
not XなBさんを見てAさんが思うこと
「Bさんはルールを理解し、それ守ってnot Xしている」
しかしBさんはそれをルールだとは解釈していない
その後XをしたBさんを見て、Aさんの発話「ルール違反だ!なぜXをしたんだ!」
Bさん「そもそもルールではない。なぜXをしてはいけないんだ」
Aさん「ルールだからだ!」
平行線になる
ルールであるかどうかの解釈に揺れがある
ルールであると認めた上でも「ルールだからと言って従うべきということにはならない」という解釈の揺れがある
ルールは人が作ったものである。
ある行動が既存のルールに反することは、その行動をやらない理由にはならない。交渉によってルールを変える選択肢があるから。