ミドル・エンハンスメント
組織の変革や機動性・柔軟性確保のためには、ミドル層こそ強化するべきという考え方。
Middle Enhancement.
概要
目的
現実的に変革をしたい
変化に強い組織にしたい
課題
特に日本の大きな組織は堅牢で、良くも悪くも変わりづらいし、一向に変わらないこともままある
変え方に限りがある。一個人がどれだけ頑張っても無力であり、クリティカルな事故を除けば、じわじわ変わるのを待つしかない
アプローチ
変える権限を持つ人達にじわじわと働きかける
そのためには📝階層主義を踏まえて、上位層と接するミドル層が頑張る必要がある
具体的には?
1: 挑戦する。変革のための提案その他働きかけを上位層に対して行う
2: 検討する。変革のためのインプット、思考、議論、試行などを日常的に、またたまには集中的に行う
3: 捻出する。検討や挑戦のための時間的・精神的リソースを捻出する。そのために権限委譲を進める
層としてはロー、ミドル、ハイのモデルを想定する
https://gyazo.com/cc88fb438683335924e4a9fea19fabe8
階層主義を踏まえると、
ハイに働きかけられうのはミドルだけである
また、ミドルはローとハイの双方を相手にできるポジションでもある
1: 挑戦する
状況や場所次第だが、一般的と思われる傾向:
1 現代はVUCAの時代であり、多くの場合、挑戦は少なくとも奨励されている
2 ローは日常的に顧客やミドルに対して挑戦を行っている
3 一方、ミドルは挑戦をほとんどしておらず社内政治に明け暮れている or 構造に少なくとも勤務中は明け暮れざるをえない
給料、自分の城を持てるコントロール感、情報や人脈の広さによる退屈潰しなどによりモチベーションが保たれている
つまりミドルは挑戦していない。ミドルも挑戦するべきである
なお、これにはミドルからミドルへの挑戦つまり横の巻き込みも含みます。むしろミドル一人でどうにかなるものではないので、ミドル達で交流・協調して、変革的な空気をつくって上位層に圧力をかけていくのが基本になると思いますsta.icon
2: 検討する
変革はただの単調作業や命令として存在するものではない
1 🙏仕事術、2 それを実装するスキルやリソース、3 自組織の事情(ドメイン知識)と、4 これらを踏まえた上での適用などが必要だが、特に重要なのが1,3,4である
これらは能動的に収集・学習し、必要なら試すことでしか養えない
別の言い方をすると、正解のないものを探る探索的な仕事の営みとも言えるが、これをしなければならない
3: 捻出する
ミドルは非常に多忙であり、挑戦や検討の余裕がそもそもないので、その確保から始めねばならない
仕事術の駆使でも可能だが、根本的には権限委譲が必要である
自分でやるのではなく、誰かに任せる
任せられるように日頃からメンテナンスしていくことを意味する or それさえできないのなら、どこかでどかっと投資して始めるしかない
ミドルは管理職ですので、基本的に現場の仕事はすべて委譲できるはずですし、するべきです。もしプレイングマネージャがいたとしたら、それはただの無能です。あるいは自身はプレイヤー(つまりはロー)にした上で、代わりのミドルを立てるべきです。無論、制度上、管理職ポジションにいて「ミドルの職位だがプレイヤーであることが許されない」ケースもよくありますが、そこはファサード(Facade)を駆使して隠蔽してください。これも挑戦ですsta.icon