拠点エンゲージメント
所属は同じだが、仕事は違う集まりにおけるエンゲージメント。
Station Engagement.
背景
また、以下でいう Team が暗黙のうちに想定される
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仕事が同じ 仕事が違う
所属が同じ Team Group
所属が違う Project Solo
つまり「同じチームで同じ仕事に向き合う」集まりであることを想定する
なので、てっとり早い解決策である対面、集合、働き方の単一化などに走りがち
概要
拠点エンゲージメントとは、上記マトリックスでいう Group にフォーカスしたエンゲージメント
つまり所属は同じだが、メンバーそれぞれ別の仕事をしているという形
たとえば大企業でよく見られるマトリックス型組織が当てはまりますsta.icon
XXX事業部YYY部門というグループに20人が属してはいるが、この20人はそれぞれ別の仕事を抱えているという状態です
毎週のようにあちこち出張するメンバーもいれば、月に一度も出社せずフルリモートで働くメンバーもいますし、連日残業の人もいれば空きの多い人もいたりします
しかし、同じグループではあるので組織長が存在し、部会などグループレベルの定例会議が開催されたりはします。また業績評価もこの組織長が行います
ですので「一緒に仕事してるわけでもない、仕事を知らない組織長に評価される」構図となり、評価の不遇という形で退職理由の主因になります
GroupはTeamとは違って同じ仕事をしているわけではないため、従来のエンゲージメント施策≒対面で拘束、が通用しない
仕事に生かされないので時間や気力をかけるメリットとモチベーションがない
仕事側との調整も物理的に不可能
20人いる場合、20パターンの働き方があり、それらすべてのマッチングをくぐり抜けねばならない
そもそも仕事量が減るわけではなく、純粋に負担増になる etc
これをエンゲージメント方針と呼びますsta.icon
エンゲージメント方針
Teamにおける方針は、対面で拘束
Grpupにおける方針は、非同期的な支援と選択的な拘束
1. 非同期的な支援
必要な情報共有や連携といった支援を非同期的に実現すること
コミュニケーションもコンソリデーションも非同期に留める
Groupメンバーの関心事は「仕事に費やせる時間の最大化」であり、拘束は邪魔でしかない。できるだけゼロに近づけるべきである
2. 選択的な拘束
そうは言っても人間なので拘束を伴った濃い営みは必要。またひとりでプライベートで確保できるほど上手い者も少数派な上、「業務時間中も満たせないと気が狂う」ほど欲求が強い者も少なくない
したがって会社として、これを満たす手段を提供する必要がある
具体的には、拘束の営みを各自が選択的に選べるようにする
たくさん欲しい人はたくさん参加すればいいし、要らない人は参加しなくていい
全員強制参加ではなく、各自で選べるようにする
開発秘話
このようなエンゲージメントのあり方は前々から特定していましたが、良い名前が思いつきませんでした
ある日、Groupのあり方は「拠点(ステーション)」だよなぁと思いつき、採用しました
所属は同じだが仕事は違うという塩梅を上手く表現できていると思います。また「グループエンゲージメント」のような紛らわしさもありません。おそらく既存とは被らないネーミングになっているはずです