池袋ウエストゲートパーク
出演:長瀬智也, 窪塚洋介, 加藤あい, 渡辺謙, 山下智久, 佐藤隆太, 阿部サダヲ, 坂口憲二, 妻夫木聡, 高橋一生, きたろう, 小雪 内山:今このタイミングでアニメ化するんだっていう、まず企画自体への驚きがありましたね。『池袋ウエストゲートパーク』は僕、子供の頃にドラマを親と一緒に観ていて。
窪塚:子供の頃(笑)。
内山:(笑)ええ。すごく印象的な作品だったので。あのドラマの原作がどんなアニメになるんだろうってワクワクしました。
窪塚:内山さんはおいくつなんですか?
窪塚:30かあ……僕、今18なんですよ(笑)。
内山:(笑)あのドラマの時はおいくつだったんですか?
窪塚:あの時は20歳です。ちょっと若くなっちゃった(笑)。 内山:(笑)当時って、どんな雰囲気で撮影をやっていたんですか? キャストの皆さんも、最初から原作とは少し雰囲気が違うということを踏まえて演じられていたのかなって。
窪塚:僕は実は、未だに原作を読んだことがないんですよね。で、そういう状態で初めて台本を読んだ時点で、「これはやばいな」ってなったんです。内山さんはもう演じているからわかると思いますけど、タカシ(キング)っていう男は寡黙で……何だったら裸に革ジャン、裸に毛皮のコートを着てるみたいなキャラクターなわけですよ。「いやいや、俺にはできないだろ」っていうのがまず正直な感想としてあったんです。これをそのままやってしまうと、実写の場合はあまりにもリアリティがなさすぎて、共演者の人たちにまで迷惑をかけてしまう、僕の芝居のせいでヤケドをさせてしまうんじゃないかって。でも、僕が実際に演じたみたいにブッ飛んだ感じのキャラクターにすれば、成立させることができるだろうという直感があって。で、堤(幸彦)監督との最初の顔合わせの時にそう提案したんです。でも堤さんは「いや、ダメダメ!」って(笑)。
――監督との押し問答を、ハタチそこそこでやったというのはすごいですね。
内山:確かに……。
窪塚:生意気だったんです(笑)。最近ちょうど、『情熱大陸』(2001)の自分の動画を観たんですけど、今の僕の倍くらい生意気でしたね。今は人の話も聞けるし、「俺は監督のコマなんで何でも言ってください!」って(笑)。 内山:(笑)。
窪塚:やっぱりアニメとドラマ、声と実写ではアプローチが全く違うと思いますし。実写の怖さというか……もちろん声の怖さもあると思いますけど、あの時点での僕にとっては実写の怖さのほうが、監督やみんなに反抗することよりも怖かったんです。
窪塚:説得力がないですよね。そいつがストリート・ギャングを束ねているって説明されても。だって……本物のギャングの方も何人かいたんですよ、撮影には。
内山:ええーっ!?
窪塚:その人たちが来るともう現場がシーン……! みたいな(笑)。
内山:それは……(笑)。
窪塚:で、その時に「ああ、良かった……!」って思ったんです。そういう人たちもいたリアルな現場で、原作通りのキングを演じていたら、絶対に嘘っぽくなっていたと思います。でも、今の自分が演じているこのブッ飛んだキングであれば、彼らを束ねている設定もアリに見えるんじゃないかって。そうしてあのキャラクターのツボがいったん入ってからは、もうNGがない、というか。台本に書いていないことをやろうが、噛もうが、何をしてもNGにならないっていう状態になっていたんで……スーパー・マリオのスターを獲った後みたいな無敵状態で(笑)。
――そういう窪塚さんのキャリアの中でキングという役はどういう意味を持っていますか?
窪塚:なんだろう、ペコにしてもそうだけど、その時にやった役に導かれて、新しい自分になるというか……好きになってハマった役ほど役が自分と混ざってくるんです。そうなると、その役をやる前の自分とはもう違う人間になるわけですから、運命が変わってくるじゃないですか。で、今度はその役柄が呼び込んでくる新たな仕事があって、それがまた自分に混ざり合って……それを繰り返してここまで来た感覚です。
みかんの回 姫に捧げるバラード
最後、高橋一生がマコトの店までくるシーンよ。
6チャンネルの回
たかし「よーい、どん、と言ったら走りましょう。よーい、うどん。」
洋七の回
十手の回
たかし「言い訳してんじゃねえぞ。牛丼のせいじゃ、ミツルは死なねえだろ。」
士(サムライ)の回
マコト「ブクロにキングなんていらねえんだよ!」
マコト「ブクロ最高!」