ナポリの六度
Neapolitan Sixth
「主音に対し半音上から寄り添う♭ii度の音」
短調のIIというのはやっぱりクセの強い和音です。ディミニッシュト・トライアドで、トライトーンを有しているわけですからね。こうして「第一転回形」にすることでやや印象は和らいでいますが、それでも鋭さがあります。そこで、そもそもの根音を半音下げるとどうなるでしょうか?
Tritoneが消失し、Rootは主音の半音上にそっと寄り添う形になって、独特なサウンドが生まれました。この「ファ-ラ♭-レ♭」という特殊な和音を、クラシック界では「ナポリの六」ナポリの六度と呼びます。 ちなみにメジャーコードの第一転回形で3rdが重複する形になっていますが、これは例外的に許可されます。ファを重複させるこの形が、最も標準的です。
この「ファ-ラ♭-レ♭」という構成音には、もうひとつの解釈を与えることが可能です。それは、「IVの和音の5thを半音上げる」という変形です。
https://soundquest.jp/files/svg/c7-neapolitan-double-interpretation.svg
また、基本的には短調で用いられるナポリの六ですが、長調の文脈上に「同主短調からの借用和音」として差し込むことも可能です。
Chord Scale