Alpair5G
#スピーカー・ユニット #フルレンジ・スピーカー #自作スピーカー
Markaudio のレギュラー商品として販売されているガラス素材の振動板を用いた8cmフルレンジ・ユニット。
https://www.markaudio.com/online_shop/alpair/alpair-5g/
cabinet planに作例多数あり。
日本のフィディリティウムサウンド社が、クラウンドファンディング方式で手がけたスピーカー製造販売プロジェクトの中核を担うフルレンジ・ドライバーとして設計された。
以下は、私がクラウドファンディングを通してユニットやスピーカーを入手した際の経過報告で、ドライバの詳細なども紹介する。
#日記 #2025年 #8月30日 2025年8月-30 09:29第一印象
#日記 #2025年 #12月28日 2025年12月-28 14:46 microNC5受領
#日記 #2026年 #1月4日 2026年1月-4 22:47 加筆・修正
Alpair5Gは、Markaudio社の8cmフルレンジ・ユニットで、振動板(コーン)に新素材であるガラス素材を使い、40kHzまで伸びる高音特性を実現している。ハイレゾ時代の新しいフルレンジユニットと言えるかも知れない。
コーンに使われているガラス素材は、スマホ用に開発された日本電気硝子(NEG)製の特殊ガラス素材で、通常のガラスと異なり曲げに強い特性を備えている。スピーカーの振動板としては、内部損失が大きくガラス固有の響き(残響)が抑制されており、それとともに、剛性も高められて応答性能が向上している。
Alpair 5G (UTAGlass Diaphragm)(フィディリティムサウンド)
Markaudio社は、この新しいガラス素材を用いて、メタルコーンの応答性の良さとペーパーコーンのダンピング特性の高さの良いところどりを狙ったユニークなユニットとしてAlpair5Gを世に出した。同社の多くのラインアップの中で、Alpair5Gはミドルクラスのユニットに位置づけられる。
実際に聴いてみると、中高音の表現力が高く、低音も小口径ながらよく出ているので、幅広い音楽を聴くことができる。ボーカル曲はもちろん、クラシック音楽もかなりいける。たとえば、私は、手持ちのハイレゾ音源でマーラーの交響曲第1番や バルトーク 『管弦楽のための協奏曲』を聴いたが、音楽表現を十分満足することができた。
下表に記したようにAlpair5GとMarkaudio社のその他のメタルコーンの8cmユニットの仕様は良く似ている。振動板の厚みを強度を保つ限界の0.1mmにまで削減して軽量化し、メタルコーンと同等の等価質量(ボイスコイルの重量を含む重さ)を実現している。また、エンクロージャの容積などに影響するサスペンションの柔らかさ(=Vas)は、エントリークラスのCHN519と同一であり、3.5L程度の比較的コンパクトなバスレフ型エンクロージャが適合し、同じミドルクラスのAlpair5 v3にくらべて若干小さな容積の箱で鳴るよう設計されている。
table:spec
name Z(Ω) Re(Ω) Fs (Hz) Mms (g) Qms Qes Qts SPL (dB) Sd (cm²) Vas(L) Xmax(mm) Bl (T×m) Cms (mm/N) Le (mH(1kHz)) Rms (kg/s) Max power(W) 開口径(mm) ネジピッチ
Alpair5G 4 3.4 107.5 1.93 2.74 0.68 0.54 85.6 28 1.26 3.5 2.55 1.13 0.0423 0.47 10 76 89.4
Alpair5 v3 4 3.4 94.5 1.93 2.3 0.64 0.50 85.5 28 1.78 3.5 2.49 1.6 0.04 10 82.0 90.4
CHN519 4 106.25 1.93 2.53 0.68 0.53 85.6 28 1.3 3.5 2.55 1.16 8 73.0 89.0(ただしネジ穴個数が5個)
Alplai5Gにはアルミダイキャストフレームが採用されている。これまでの樹脂フレームを採用していた従来品に比べて剛性・耐久性が向上し、ユニット全体をがっちりエンクロージャに固定することにより、再生時の余分な振動を抑制できるようになった(これまではフランジを強く締めつけるとたわみが生じてエンクロージャの密閉性が失われたり割れるなどする恐れがあった)。
フランジのネジ取付け穴はAlpair5 v3と同じく4穴で、ピッチはわずかにAlpair5 v3より大きく、フランジの厚みも異なるが、ほぼ互換。エンクロージャ自作派に重要な点として、開口径が76mmなので、ネジ穴のピッチと開口側面との間に十分な余裕があるため、Alpair5 v3 に比べてねじ穴加工(特に鬼目ナットの埋込み)がしやすくなった。
振動板の耐久性については、未調査である。素材メーカー(NEG)や加工メーカー(GAIT)に情報があるかも知れないが、仮に、スマホのディスプレイと変わらない(アルカリ金属処理のみで、可塑剤など加えていない)のであれば、湿気や紫外線等による変色・変性には強そうである。Markaudio社はこれまでDIYユーザ向けにユニットを出してきたが、上述したように耐久性十分なフレームを採用したので、DIY向け以外の販路も考えているのかも知れないし、同じフレームを流用して比較的早期にバージョン2が登場するかも知れない。Markaudio社では、ガラス素材を用いて口径の大きなユニット(10cm or 13cm)を開発中のようだが、今後の展開が楽しみである。
Alpair5Gは、8cmユニットなので、曲によっては低音不足は否めないが、コンパクトで高音質なスピーカーシステムを構築できる点はとても魅力的である。低音を重視する方であればサブウーファーを加えれば良いし、いろいろ自作したい人には、エンクロージャを工夫して低域を伸ばしたり、逆に低音をカットしてFAST / WAW 方式のスピーカーを作るという選択肢もある。個人的には8cmユニットを使うのであれば、低域を伸ばすよりも、コンパクトな箱でできることを楽しみたいところである。
2026.4.25 AluSteal試聴
5Gをアルミ筐体にいれると、ものすごく高分解能に!
2025.12.27 MicroNC5ウォールナット
共立電子主催のAlpair5G試聴イベント(2025年2月上旬)でMicroNC5を聴き、書斎のスピーカー(Alpair6M)を、よりコンパクトで高音のしっかり出るAlpair5G+MicroNC5に置き換えることにした。解像度の高さと無垢板の美しい響きを両立しており、しかも、我が家の狭い再生環境では十分に豊かな低音。製品エンクロージャの性能の高さは、自作初心者の私にとり高い壁だが、とても参考になるし、励みにもなる。
仕様:カタログ+α
サイズは、 「(幅x高さx奥行き) 130x 260 x 160mm」とコンパクト。フロントバッフルは20mm厚、天底板は18mm厚のウォールナット、側板は10mm、リアバッフルは11mm厚スプルース(厚みは定規で適当に測ったのでいい加減)で、容積は約3L。
MicroNC5+Alpair5Gの特性: 再生周波数はカタログによれば「58Hz~40kHz」だが、58Hzというのはコイズミ無線のNC5H(microNC5ではない)の仕様説明から類推すると、F10(-10dB=音圧1/3に減衰)の周波数のようなので、共振周波数を80Hz程度としたバスレフ箱と思われる。であれば、低域を膨らませずに可能な限りコンパクトにしつつ、振動板が気持ちよく動くようにエンクロージャの剛性(エンクロージャ内部のエアサスペンションの強度)を抑えている模様。
良い音してます。満足度は、かなーり高いです。
川のせせらぎでは、水面の空間表現が良い。やや腰高で落ち着きのないせせらぎだが、低音を欲張らないエンクロージャに納めていることや、高音が伸びていることに起因していると思う。少々粗さを感じるものの、水面の滑らかさを十分表現していると思う。
多くのフルレンジスピーカーでは、スキマスイッチ(「夕風ブレンド」)やエンヤのベストアルバムなどが退屈に感じられてあまり聴いてこなかったのだけど、それらがビビッドに感じます。音源を選ばないよいスピーカーと感じます。
いわずもがなですが、低音は8cmにしてはかなり良く出ている、という相対的な評価です。また、音源を選ばないと書いたのは、私にとっては、という主観でしかありません。
いろいろごにょごにょ書いてみましたが、少し辛口なのは、8cmユニットなのに、10cmのMAOP7 Gen2や2-wayのParadigm Premier 200Bといった私がメインで使っているスピーカーと同じ土俵で比較したからで、8cmユニットとすればかなりの高音質ユニットです。しかも、下手な8cm用のエンクロージャよりコンパクトなので、文句の付け所がない。協奏曲とかソナタとかは、このスピーカーで十分楽しめます。
エンクロージャとのセットで実売価格9.6万円(コイズミ無線)で販売されています。この価格帯の多くの2-wayと遜色ないので、コンパクトなスピーカーをお探しであれば、最良の選択肢のひとつになると思います。
2025.11.7 生方氏設計の小型トランスミッションラインTM-1(ヤフオク入手版)に載せてみた。
低音域が伸びている。バスレフとは違う低音で、ぼやんとしないのが良い。この箱はもともとOM-MF519/Alpair5用に設計されたものだが、Alpair5Gにも適合して、良い音だと思う。この2ヶ月間聴いてきた最適化してない暫定バスレフ箱とは全然違う良い低音!(この低音は、バスレフ箱を最適化しても出せないと思う)
音域が広くなっているので、万能感たっぷり。
リーゼ・ダヴィドセンによる「4つの最後の歌」(R. Strauss)の3, 4曲目を聴いてみたが、歌もオケも素晴らしい。
ダイアナ・クラールによる「ラブ」。ベースが、こんなしっかりした音してたんだ!と驚く。
アリソン・クラウスの"Forget About It"(アルバムの方)がずーっと聴いていたい感じ。
Mike Oldfieldの"In High Places"。 クリアな感じがすごく出て良い。
Taylor Swift "Afterglow"。打込みの低音の締まりが良いから、心の叫びがこちらに突き抜けて来る。
小山実稚恵「モノローグ」: アンティーク・ピアノの音を感じられる(この曲は、2-wayのParadigm Premier 200Bと比較してます。アンプもデジアンではなく、Rotelにしてます。)
少し音色が変わってしまう5G。ガラス風味?弦はちょっと派手で単調な感じになるが、悪くない。ピアノのように強い音が出る楽器はタッチが感じられて良い。
すごい満足してしまったけれど、ユニットの水準が高いので、他のいろんなアーキテクチャの箱も聴きたくなっちゃう!
MAOP7 Gen2+NC7v2との比較では、ギターの響きとかMAOP7には勝てません。繊細な響きが丸められてしまう感じなので、たぶん、Alpair5 v3との比較でも同じかな。ただ、5Gの方は、その滑らかな音がよくて、結構そのまま聴き入っちゃう音です、TM-1は打込み系の音楽が締まって聴こえてすこぶる良いので、TM-1同士で同口径メタルコーンと比較しようかと思ってます、バスレフ箱にMarkaudioのユニットを収めるとalpair5 v3の低音の緩さが強調されるので。
解像度については、以前の試聴イベントの印象と違うし、実際箱が大きく影響するので、他の箱も試す必要あり。(microNC5を聴く予定)
2026.1: microNC5では解像度高いので、ようやくヤフオク入手のTM-1箱を間近で見てみると、側板が接着できておらず隙間だらけだった(なんとフロント側の隙間から入射した部屋の光がリア側の隙間を通って確認できる)。解像度だけでなく低音もダメでしたね、そしてエンクロージャだけでなく、私の耳も! 
見つけた隙間はいずれパテで埋めるつもりだけど、修理よりも、自分のTM-1キットのビルドを優先しようと思います。何年も放置されてきた無垢板のキットなので、変形が大きくて設計通りにはビルドできない可能性もありますが、まあ、トライしてみましょう。
同じTM-1をもう一つ用意するので(自作予定で、接着前の加工は完了)、Alpair5 v3と比較する予定。同じ箱で比較するんだったら、やっぱ、気に入った箱で比較したいので。 Alpair5 v3との比較のために専用エンクロージャを作ることにします。
2025.8.30? 暫定的にAlapir5 v3用の5Lのバスレフ箱で聴いてます。
この箱は、フィディリティムサウンドさんのNC5Hにジオメトリが近いので、響きはまったくと言ってよいほど違うけれど、特性は似ている、はず。
元気な音です。ぎゅっと濃縮した印象です。いろいろ聴いて、比べなければ、ほぼなんでもイケる印象です。
大きなスピーカーと比べるとさすがに低音不足を感じることがあります。が、そこが気になっているわけじゃなくて、10cmクラスのMAOP7+バスレフ箱に切り替えると、ゆとりのある音がしてホッとする点が気になります。
もう少し繊細な音を期待していたので、ちょっと違う印象です。これは箱の問題でもあるので、これから、いろいろな箱を試すつもりです。
519用のTM-1(3.5Lくらい)を予定していたのですが、ちょっと容積が小さいかも知れない。まずは実際に作ってみてからですが、いろんな箱を作るのは既定路線です、良いユニットだと確信できたので。
途中で、常用していたサブ・アンプが壊れて、さらにサブのTopping PA5に変更しましたが、いい感じです(このPA5も、しばらく後に私の不注意もあって壊してしまってのには参りました。)
いま聴いている、Sabrina Carpenterはほんといいです!楽しい!
"15 Minutes"がお気に入りです。ユニットの話じゃなくて恐縮ですが、"Couldn't Make It Any Harder" とか"Busy Woman"もよいです、ボーナーストラックが良すぎて不思議なアルバムです、Sabrina Carpenterの"Short n' Sweet"。
あと、私の好きなコーラス曲、私の部屋だと分離よく聴くのが難しいのですが、よく分離していて、こちらもグッド! というか、小音量だと100時間じゃブレークイン完了してなかったかも。解像度高くなった気がする。アンプをいろいろ変えたから、もはやユニットの変化なのかアンプの違いなのか分からないが、元気ながらも細かい音が聴こえていい感じ。
ELO の "A New World Record"と"Out of the blue"を続けて聴いてます。ストリングスを使っていた時代のE.L.Oの曲は、これまで、いまいちうまく再生できてなくて、こんなんだったっけ?という印象だったので。聴いてみると、ストリングスだけじゃなくて、シンバルとか、Alpair5Gの高音が他のユニットと違うと感じさせてくれます。
自宅導入前の期待など:ガラス製ダイアフラム搭載スピーカーのクラウドファンディング