特性的自己効力感
Generalized Self-Efficacy
なぜGeneralizedが「特性的」となるのか
第6回 学習を支えるものとしての動機づけ#60d2f18b55cbd300004fefae
個々の具体的な課題や場面を超えた、いわば性格特性のような性質をもつ長期的で全般的な自己効力感
性格特性だから特性的か
→性格特性論
これを決める要因の1つは、身近な親や教師、また友人からの賞賛・承認、激励であり、これによって自分が有能な存在だという高い自己評価(自己有能感)をもてるようになるといわれている
自分が有能な存在だという認識をもてば、能動的で積極的な行動をとろうとする
叱られてばかりいると、自己評価は低いものになり、行動も消極的になってしまう
特性的自己効力感尺度の検討(成田, 1995)
日本における特性的自己効力感尺度は成田のものが用いられる
横浜の1641名で標準化されたもの
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjep1953/43/3/43_306/_pdf
自己効力感には2つの水準があることが知られている(Bandura, 1977; 坂野・東條, 1993)。
1つは既述した臨床・教育場面における研究でよく用いられている課題や場面に特異的に行動に影響を及ぼす自己効力感である。
もう1つは,具体的な個々の課題や状況に依存せずに,より長期的に,より一般化した日常場面における行動に影響する自己効力感である。
後者の観点に立つと,自己効力感をある種の人格特性的な認知傾向とみなすことが可能となり,それを特性的自己効力感(Generalized Self-Efficacy)と名づける事ができよう。