態度
態度とは、精神、身体の両側面における行動の準備状態を指し、これが特定の対象や状況への行動に直接的な影響を及ぼすと考えられている
態度の3成分
対象への感情的反応
好き-嫌い
評価に関わる知識や信念、考え、記憶など
良い-悪い、賛成-反対、望ましい-望ましくない
外部からも観察可能な反応
接近-回避、受容-拒絶
態度は社会心理学において古い歴史を持つ研究トピック
ある人の態度を知れば、その人の将来の行動が予測できると考えられたため
しかし態度による行動の予測力は必ずしも高くない
功利機能
接近すべき対象と回避すべき対象を教えてくれる
接近すべき対象=報酬や快などの利益を与えてくれる対象
回避すべき対象=バツや苦痛などの損失をもたらす対象
利益を最大化し、損失を最小化することができる
自我防衛機能
望ましくない現実から自我を守る
ネガティブな属性や衝動に気づかせないようにしたり、私達が大事にしている信念や願望に反する現実に目を向けさせないようにする機能
価値表出機能
自らが大事にしている価値観を表出するが、ふつう価値観を表出する場は、それを支持、強化してくれる集団
私達は、少なくとも部分的には自らの態度を表明するために集団に所属し、集団成員に態度を承認してもらうことによって、自己概念の妥当性を確認し、自尊感情を高める(→6. 自己概念と自尊感情) 知識機能
複雑に入り組んだ周辺世界に関する情報を整理、体制化することで、世界の理解を容易にしてくれるという知識機能もある
こうした機能があることで、私達が取り巻く多様で複雑な情報の中から何に注意を向け、何を記憶すべきかなどを知ることができる
しかし誘導的な機能は、私達の情報処理を効果的にしてくれる一方、しばしばバイアスのかかった認知を促進する