家族心理学
「心理学的方法論に準拠し、家族にかかわる心理学的諸現象を研究する科学」岡堂, 1991 主要課題
家族にまつわる問題の解決を目指す
家族の問題行動や心理面の症状、夫と妻の葛藤、老親との不和など、問題を抱える家族に対する援助法についての理論と実践に関する研究
家族の健全な発達の促進を促すもの
これまで発達心理学や臨床心理学の分野で取り扱われてきた問題を個人ではなく、家族全体の機能と構造を視野に入れて、心理的な援助をしていく必要性が強調されている
心理学諸分野のなかでも最も新しい分野の1つで、学問としてのまとまりを見せたのは、1980年代に入ってから 公認心理師カリキュラムに「社会・集団・家族心理学」という科目が設定される以前は、家族心理学が社会心理学との関連で語られることは極めて限定的だった 社会心理学のなかで「集団」を取り上げる場合、その成員同士に特別な関係性を仮定していないことがほとんどだから そこで設定された集団は恣意的な基準で構成されたものであり、集団成員間に何の相互作用も仮定されていなかった
それとは対照的に、家族には、集団成員間に複雑な関係性が存在し、またその関係性を前提として、家族は様々な機能を担っている つまり家族は、社会心理学においては特殊な集団だといえるが、日常生活に目を転じると、ほとんどの人にとって生まれて最初に出会う、最も身近な集団は家族だろう
日本社会心理学会は公認心理師の科目わけろと言ってる ⽇本社会⼼理学会は、「社会・集団・家族⼼理学」という科⽬名を今後使⽤し続けることに賛同できない。授業で教えるべき内容を鑑み、「社会⼼理学」「家族⼼理学」の⼆つの科⽬に分けることを提案する。