家族システム論
家族心理学では、家族を1つの生活システムとして扱っている 榎本, 2009はこのような家族システム論に特有の視点を、次の3つにまとめている 二者関係に還元しない
単一の二者関係だけでなく、あらゆるサブシステム(夫婦、きょうだい、etc)を検討する
双方向の因果の流れを想定
多くの場合、サブシステムの関係性は単方向ではなく、双方向であり、双方向の関係性が循環しているのが普通
たとえば、子どもの問題は親の養育態度によるものと考えられがちだが、子どもの気質にも依存することはよく知られている 目的論的な受け止め方
問題を因果的に受け止めるだけでなく、必要に応じて、目的論的に受け止める
問題の原因が何なのかを突き止めることよりも、家族システムの機能不全を解消し、より健全なシステムへと再構築するためのきっかけとして、その問題の意味を積極的に捉えるということ