取引費用
取引を行うのに必要な費用。
具体的には商品の輸送コスト,契約に必要な諸費用,あるいは取引を行うことから生ずる心理的な負担などが取引費用に含まれる。
遠隔地の間の取引を考えてみればわかるように,輸送コストという取引費用があるために,取引費用がない場合には実現されたかもしれない商取引が採算がとれないという理由で実現されないことがある。このように取引費用がある場合とない場合とでは,実現される価格や取引量に大きなちがいが生ずることがあるが,標準的な経済理論では取引費用の存在は捨象されている。
取引コストは次の3つ
必要とされる商品が市場で入手可能なのかか、それが安い値段なのか、などを判断する際のコスト。
取引相手と容認できうる合意に達し、適切な契約を結ぶのに必要となるコスト。ゲーム理論ではこれをチキンゲームに例えて分析している。資産市場や組織経済学においては、需要と供給間の隔たりを示すある種の関数である。
相手方が契約条件を遵守していることを確認し、違反が判明した場合は適切な措置を(多くの場合は法体系を通じて)講じるためのコスト。