前適応
前適応(ぜんてきおう)とは - コトバンク
生物
進化
に関する概念の一つ。ある生物の器官や行動が,特定の生活または機能に対する
適応
を進化させてきたとき,それがそれまでとはまったく異なった生活または機能に対してもたまたま適応性をもつことがあり得る。その場合,もしその生物がその異なった生活または機能を採用するように変わる機会があれば,その適応性によってそれまでとは異なる路線の進化を開始することが可能になる。これが前適応の考え方である。
この概念は
大進化
を説明するうえで,
ネオテニー
と並んで,重要なものであると考えられており,例えば
脊椎動物
の進化での
顎骨
や
羊膜卵
や
翼
の出現を説明するためにしばしば用いられている。