ゲームリテラシー
ゲームリテラシーはメディアリテラシーをベースに検討されてきた
メディアリテラシーやゲームリテラシー等をあわせて情報メディアリテラシー
1つの大きなトレンドとして、ゲームが対象としてこなかった分野(医療・軍事・政策など)に対して、ゲームで培われた技術や考え方を適用していく動き(シリアスゲーム、ゲーミフィケーションなど)が見られる このような状況にあって、ゲームとの付き合い方を意味する「ゲームリテラシー」はますます重要な概念になると考えられる。なぜなら、「ゲームリテラシー」を身につけることによって、ゲームを使用した取組みの効果を高めたり、近年問題視されている「ゲーム依存」の抑止力となると考えられるからである ゲームを使用した取組みの効果を高める
Prensky(2006)は、「デジタルネイティブ」という考え方を紹介し、「ゲームをよく理解し、楽しんで使えるようになるための事前に身につけておく言語やレトリック」を理解することがゲームによる学習を進める上で非常に重要であると述べている。 河合(2008)は「シリアスゲームを「使う」という点で、ユーザーのスキルが求められる場合があり、ゲーム全般との付き合いという点でも、相応のリテラシーが求められる」と述べている。
実際に、筆者が行った実験において、シリアスゲームの効果にゲームとの付き合い方が影響していることが明らかになっている
「ゲーム依存」の抑止力
平井ら(2006)によれば、オンラインゲームへの依存について、「危険性を認識し、しっかりとしたメディアリテラシー教育を進めていくことが最優先の予防策である」と述べている。 メディアリテラシーは必ずしもゲームリテラシーそのものではないが、ゲームもメディアの1つであり、相通じるところがあると考えられる。
ゲームリテラシーの定義は定まっていない
坂元(2006)は、日本ではじめて「ゲームリテラシー」について述べた。しかし、あくまで「教育」という文脈からの提言であり、それが何を示す概念かは明らかにされていない。 馬場(2006)は「メディアリテラシーを基礎としつつも、他のメディアよりもインタラクティブなメディアであるゲームに対するつきあい方」と述べている。
Zagal(2008)は、「ゲームをプレイするための能力」「ゲームの意味を理解するための能力」「ゲームを作るための能力」と定義している。
松木(2010、2011)は「ゲームリテラシー」をメディアリテラシーの応用と捉え、「ゲームを娯楽だけではなく、メディアのように捉える力」と定義している この研究では操作的な定義
デジタルゲームとの付き合い方