タイムトラベルはパラドックスなしに行えると数学的に証明
タイムトラベルはパラドックスなしに行えると数学的に証明 - ナゾロジー
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ただタイムトラベル理論には共通して「祖父殺しのパラドックス」問題がついてまわります。
しかしオーストラリアのクイーンズランド大学(UQ)で行われた研究により、タイムトラベルで過去に行った人間は自らの自由意思に従って行動することが可能なものの、パラドックスを起こすような行動は修正され、パラドックスが発生しない結果に落ち着くことが示されました。
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研究内容の詳細は重力と時空理論の科学雑誌『Classical and Quantum Gravity』にて掲載されています。
Impact Factor: 3.853mtane0412.icon
タイムトラベルの理論的な基礎は、アインシュタインの考案した一般相対性理論に存在します。
一般相対性理論では「重力が空間や時間を歪める」とされており、時間は絶対的な「神様の時計」によって流れが一定に決められているのではなく、相対的であることが示されています。
ここはなんとなくわかるmtane0412.icon
では、重力が時間や空間を歪められるならば、重力の操作を工夫することで、世界線の開始点と終結点が繋がっている、ループ世界を作ることはできないのでしょうか?
一般相対性理論に従えば答えは「可能」であるようです。
ふぁ!?
プッチ神父が重力系のスタンドから時の加速に至って世界を一巡させたmtane0412.icon
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1949年、ゲーデルは一般相対性理論の方程式から、世界線の開始点と終結点が繋がっている閉じた世界線(時間的閉曲線)を可能にする解(ゲーデル解)を発見することに成功しました。
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世界線が閉じている世界では、世界線の終わりを迎えた直後に世界線の開始地点に戻される、ある種のタイムトラベルが発生します。
そのため理論物理学では、タイムトラベルが可能であれば閉じた世界線を作成することも可能であると考えられています。
このゲーデル解はその後も研究が進められ、大質量の円筒を高速回転させることで時空を歪ませ特定の未来を過去の世界線に繋げる「ティプラーの円筒」の概念や「通過可能なワームホール」の理論が発見されることになります。
(※一般相対性理論の解から現れる時間的閉曲線(閉じた世界線)は、新たな視点から重力を解釈する量子重力理論や素粒子論によって将来的に排除されると考えている研究者たちもいます)
しかし既存の理論ではタイムトラベルに付随する「祖父殺しのパラドックス」を解決することはできませんでした。
祖父殺しのパラドックスはアインシュタインの方程式を検討したり重力制御装置を開発したりするのとは別次元の、人間の自由意志にかかわる問題だったからです。
さらにこじれるワードがきてしまったmtane0412.icon
祖父殺しのパラドックスが起きてしまうと「祖父は子孫を残さず「未来の子孫に」殺された」という、滅茶苦茶な結果がうまれてしまいます。
このような因果の破綻は、タイムトラベルの基礎となる一般相対性理論をも否定することにつながります。
この厄介な問題に対処するために考案されたのが「ノヴィコフの首尾一貫の原則」です。
この仮説では、タイムトラベラーが何をしようと、その全ては既に歴史の一部として織り込まれているとされています。
ジョン・タイターやドラえもんmtane0412.icon
宇宙が誕生してから銀河や星ができて、生命が誕生し、人類がうまれる全ての過程が運命づけられているのだから、人類がこれから何を行おうともパラドックスは発生しないという決定論的な考えです。
ジョジョの世界観っぽい
ノヴィコフの首尾一貫の原則では、人間の自由意志は幻であるとされており、ある人間がどんなに滅茶苦茶な行いに出たとしても、宇宙開闢と星々の形成に続く、予定された出来事とみなされます。
確かに私たちの脳の神経回路は、宇宙の物理法則に従って動いており、私たちが自由意志と思っている何かは、投げたボールが落ちるように宇宙の運命の一部なのかもしれません。
連鎖核分裂は確率的にふるまうのではmtane0412.icon
世界は、ばくちだから。
しかし新たに行われた研究では、タイムトラベルっで過去に行った人間の自由意志とパラドックスの問題を同時解決することが目指されていました。
代わりに、開始と終結が繋がっている閉じた世界線(時間的閉曲線)で自由意志にもとづいて行動した場合の、世界線に与える影響について数学的な解明を行っています。
アインシュタインの方程式によれば、閉じた世界線の存在はタイムトラベルの可能性へとつながります。
そのため閉じた世界線での人間の自由意志を数学的に解明できれば、タイムトラベルに付随する祖父殺しのパラドックスを理解することが可能です。
結果、閉じた世界線(時間的閉曲線)は非常に複雑なシステムを構築可能であり、タイムトラベルでも自由意志による選択が可能だと判明します。
(※より専門的には「時空間連続体は任意の数の決定論的プロセス(運命)を内包できる」となります)
ただし同時に、閉じた世界線やタイムトラベルがどんな選択をしても、世界の出力が固定されている限り、タイムパラドックスは起こらないことも明らかになりました。
何もわからんけどこのあたりはアニメ見る上でほっておくと面白そうmtane0412.icon