チャーチ・チューリングのテーゼ
Church-Turing thesis
計算可能の定義をした
提唱であり命題ではない
なので証明されたわけではない
「チャーチ」と「チューリング」は、それぞれAlonzo ChurchとAlan Turingのことだが、実際にこのテーゼ自体を誰が言い出したのかはわからんmrsekut.icon
テーゼが提唱されるまで「計算可能」の概念が定まっていなかった
チューリングマシンやラムダ計算、帰納的関数などその他いくつもの計算モデルで計算可能/不能の境界が一致してた
それまでは、↑この辺の計算モデルは独立に考えられていた
それぞれの定義は全く違って見えるのに、なぜか一致していた
そこでこれらのモデルが
できることを「計算可能」とし、
できないことを「計算不能」としよう
と提唱された
計算可能な関数の計算手続きの満たすべき性質
by Herbert B. Enderton
その手続きには、有限長の明確な命令列がなければならない
命令列とはプログラムのこと
その手続きに、fの定義域にある k-タプルxが与えられるとき、有限個の離散ステップを実行後にその手続きは完了し、f(x) を生成する
その手続きにfの定義域にない k-タプルxが与えられるとき、
手続きは永久に続き、停止しない
あるいは停止したとしても、xについてのfの値を返さない
これらの3性質を全て満たすような関数を「計算可能」とする
これらの性質は形式的に表現できないため、チャーチ・チューリングのテーゼは証明できない
この辺のクラスの計算可能性が、同一
ラムダ計算
チューリングマシン
帰納的関数論
コンビネータ論理
タグシステム
ポストマシン
レジスタマシン
Churchのテーゼ
計算可能な関数のクラス = 部分帰納的関数のクラスP
つまり、チューリングマシンで計算可能な関数のクラスは、部分帰納関数のクラスを全く一致するということを言っているmrsekut.icon
チューリングのテーゼ
$ \Sigmaをアルファベット、
$ \Sigma^\astを$ \Sigmaの記号列の集合とする
$ \Sigma^\ast上の任意の$ n項部分関数$ f:(\Sigma^\ast)^n\rightarrow\Sigma^\astは計算可能である
$ \Leftrightarrow$ fは$ \Sigma上のチューリングマシンによって計算可能である
↑コレ自体は恐らくAlan Turingによる提唱
ラムダ計算の計算可能性
参考
『(理論)12 計算モデルの基礎理論』 p.27
チャーチ=チューリングのテーゼ - Wikipedia
計算可能関数 - Wikipedia
https://en.wikipedia.org/wiki/Church–Turing_thesis
オートマトン言語理論 計算論 I
良い本らしいmrsekut.icon
オートマトン言語理論 計算論 II
良い本らしいmrsekut.icon