食物繊維
植物中に含まれる成分のうち
栄養として吸収されないもの
小腸で吸収されない
主要成分は消化液に溶けるものと溶けないものに分類できる
溶けない
性質
腸内容物を膨らませて大腸を通過しやすくなる
排泄が早くなるので毒素にさらされる時間が短くなる
牛はセルロースを分解できる
溶ける
性質
総体としては心臓病や糖尿病を予防する
ただし仕組みは複雑
腸内容物の粘度を高める
栄養や毒の動きが遅くなる
血糖上昇を緩やかにする
人間は細胞壁を構成するセルロースを分解する消化酵素をもっていません。ですから、野菜に含まれている有効なビタミンやミネラル、フィトケミカルなどの有効成分は、噛む程度では十分吸収されずに、体外に排出され無駄にしてしまう分があるのです。
セルロースを消化できないと、ビタミンが吸収できないのは本当?基素.icon
生野菜の細胞を一つひとつ覆っている細胞壁は、「セルロース」という食物繊維成分でできています。栄養をたっぷり体内に取り込むためには、この細胞壁を壊す必要があります。
しかし、人がよく噛んだとしても20回程度の咀嚼が限界だそう。野菜の栄養を守る壁・セルロースは、人間が持つ酵素では消化することができません。そのため、一般的なサラダを食べても細胞壁を壊すには至らず、生の野菜が持っているビタミンやミネラルなど、野菜が持つ栄養素を全体の約20%しか吸収できていないのです。
カゴメ
加熱と破砕で細胞壁を壊した野菜ジュースで効果的に栄養摂取
野菜を加熱調理したり、さらにソースやスープのように潰して細胞壁を破壊することで、鉄分やカリウムなどのミネラル、また野菜の色素であるカロテノイド系の成分が吸収されやすくなります。
栄養を効率的に摂取することが健康に資するかは多分議論の余地がある
また一般的な市販の野菜ジュースは製造過程で野菜を破砕・加熱されるので、一部の栄養成分の吸収率が高く、手軽で効率のよい摂り方ともいえます。例えば、トマトの色素成分であるリコピンは生より野菜ジュースなどの加工品では3.8倍(*1)、β-カロテンは、生より加工品だと1.5倍吸収率がアップするというデータなどもあります(*2)。
参考
https://youtu.be/T5cDcCKB19k?t=2342
でんぷんも食物繊維も糖なのに、食物繊維はなぜ吸収されないのか?