構造と力―記号論を超えて
構造主義およびそれ以降の思想を一貫したパースペクティヴのもとに論理的に再構成し、今日の知的フロンティアの位置を確定しようとする試みである。気鋭の著者のデビュー作。 1983
ロングセラー57刷(2021年11月現在)
つまり一般的には難解と思われる本を当時弱冠26才の著者が発表した事、また、この本が15万部を売り上げ、「スキゾ」と「パラノ」が流行語になった事にまずは驚かされました。
このあたりはそういうバックグラウンドか?
もくじ
序に代えて
《知への漸進的横滑り》を開始するための準備運動の試み――千の否のあと大学の可能性を問う
1 目的としての知と手段としての知
2 宗教としての知と技術としての知
3 〈教養〉のジャングルの中へ
おわりに
I 構造主義/ポスト構造主義のパースペクティヴ
第一章 構造とその外部 あるいはEXCESの行方――構造主義の復習とポスト構造主義の予習のためのノート
1 ピュシス あるいは 生命の世界
2 カオス あるいは 錯乱せる自然
3 象徴秩序 恣意性・差異性・共時性
4 間奏曲
5 交換と《贈与の一撃》
6 象徴秩序とカオスの相互作用
7 《女》について
8 《近代》について
9 むすび あるいは はじまり
はじめに
1 構造
2 構造とその外部――弁証法的相互作用
3 機械・装置・テクスト――二元論からの脱出
おわりに
II 構造主義のリミットを超える――ラカンとラカン以後
1 個と対
2 相互性と双数性
3 想像界と象徴界
4 構造とその外部
5 構造と力
はじめに
1 コード化・超コード化・脱コード化
2 三段階図式と歴史
3 原国家と近代国家
4 エタとナシオン
第五章 クラインの壺 あるいはフロンティアの消滅
1 内と外――二元論の神話
3 都市的なるものをめぐって
第六章 クラインの壺からリゾームへ――不幸な道化としての近代人の肖像・断章
1 ふたつの教室
2 近代の不幸な道化
3 砂漠へ
あとがき