株式持ち合い
2つ以上の企業が相互に相手の株を所有すること。経営権の取得、安定株主の形成、企業の集団化、企業間取引の強化、敵対的買収の回避などを目的とする。 日本における株式持ち合いの形成は、戦後の財閥解体後から始まり、1960年代の資本の自由化のなかで、外資による企業買収から逃れるために強化されていった。また、1980年代後半のバブル期には、大量のエクイティ・ファイナンスの受け皿として、株式持ち合いが活用された。 ところが、1990年代バブル崩壊とともに景気が長期間低迷するなかで、こうした株式持ち合いによる資金繰りの悪化、相互の株価下落による業績への悪影響や非効率性が顕著化し、解消する動きが出てきた。
銀行による持ち合い解消売りに伴う株価の下落リスクを抑えるため、銀行等保有株式取得機構(銀行が持ち合いなどで保有している株式を一時的に買い取る機構)が2002年に設置され、株式持ち合いの解消は、さらに進展している。