株価は理由なく上下する
株価というものは何も理由がなくても下げるものである。しかも大幅に下げることもある。
典型例が1987年10月19日に起きた「Black Monday(1987)」だ。その日、NYダウ平均株価は前日比で22%超の大暴落を記録した。それから30年近く経つ現在でもまだブラックマンデーが発生した明示的な原因は究明されていない。 市場に不安材料は確かにあった。
インフレ懸念が醸成されるなか、米国の双子の赤字が増加していたこと。
プラザ合意以降のドル安に対する国際協調の乱れ – 特にドイツが米国の反対を押し切って利上げに踏み切ったことで緊張が高まっていたこと、
そしてFRB議長がボルカーからグリーンスパンに変わった直後だったこと、などである。
しかしそれらは、遠因となったかもしれないが、なぜ「1987年10月19日」という特定の日に前日比2割を超すような未曽有の大暴落が起きたのかということの説明にはならない。暴落を引き起こすような特別な「事件」は何も起きていなかったのだから。
不安が蔓延していると、ちょっとしたきっかけが始まりになる?基素.icon
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