新海誠はコンテに1日15時間以上
加藤「1日何時間ぐらいやられてたんですか?」
新海「え~とね、本当に寝る時間とご飯食べる時間以外はずっと、引きこもってましたから」
加藤「15時間とか?」
新海「とかですよね、16時間とか17時間……」
加藤「人にも会わず?」
新海「人にも会わず、はい」
加藤「ワンルームのマンションで」
新海「あの~、まあ、もうひと部屋ぐらいありましたけど」
加藤「あはははっ!1Lのマンションで」
新海「ふふふっ、そうです、でまあ、ゲーム業界にいた5年間の貯金を切り崩しながら、その10ヶ月弱」
2013年5月30日放送「加藤浩次の本気対談!コージ魂」(BS日テレ)
新海 (前略)今回も1日15時間の絵コンテ制作を半年間とか時間的な余裕はなかったんですけど、自分の映画を今までよりも俯瞰(ふかん)で見渡すことができたので(略)
どんな仕事もそうだと思うんですけど、今やっている仕事だけにいかに時間を使うかが大事なんです。アニメーションの絵は基本的に全部手で描くので、脚本があがっておおよその尺が出ると、全部で何枚描かなければいけないかが最初にわかるわけです。そうすると、絵コンテ制作の一日のノルマも計算できてしまう。一日一日とにかくやっていくことが大事で、今は起きたら寝る直前まで毎日絵コンテを描き続けています。
絵コンテはアニメの設計図みたいなもので、実写の絵コンテよりはかなり詳細なものを描きます。これでアニメの映像の形がほぼ決まるのですが、僕の場合、絵コンテを完成させるまで8か月から10か月くらいかかります。自分でも思うんですよ、時間がかかりすぎじゃないかって(笑)。だけど、たとえば一日12時間ひたすら描いたとするじゃないですか。今日はたくさん描いたから話が進んだかなと思って、描き上げたぶんの時間を測ると、40秒程度なんです。それくらいのペースだと、160日間続けてようやく映画1本分の尺になる。毎日40秒分を、とにかく必死に作ることの繰り返しです。
とはいえ、インプットが完全になくなってしまうのもよくないので、マンガを読んだり、映画を見に行ったりはときどきします。この時期のインプットはネジを巻き直すような行為で、この辺でそろそろネジを巻かなきゃダメだっていう時期が、何日かに一回あるんです。
1日15時間ひたすら描き続けたというインタビューを読んだ記憶があるがソースが見つからない
近況です! 毎日泣きながら(くらいのしんどさで)新作映画のコンテを描き、ようやく完成したものを色々な人に見ていただき、たくさんの意見をいただいて、今も毎日泣きながら(くらいの気持ちで)修正しています。コンテ作業は僕にはすごく難しいのです。そのぶん楽しんでもらえる映画にしたいなー。 pic.twitter.com/clJazzD0bb