技術の言語化と体得
技術は技術が先にあり、そこから言語化されて抽象構造になる
抽象構造を学ぶと完全に間違ったことをしづらくなるため、技術の習得が早くなる
例:英語の文法を学ばずに英語を体得しようとすると、文法構造を自分で発見する必要があって膨大な時間がかかる
一方で、抽象構造は不十分だし濃淡もない。実はあまり使わないとかの情報も少ない。使いこなす(手続き的知識にする)には具体的な練習が必要。使っていくうちに必要な抽象構造がわかる 例:文法書の内容を完璧に理解しても、英語を手足のように流暢に使えるわけではない
抽象構造は役に立つが、それだけで戦えるわけではない
批評家と実務家の違い
批評家は抽象構造だけで語る
実務家は抽象構造に反しても現実的な局所最適をする
技術を身につけるには、膨大な時間を要する修練が必要なのでおいそれと立ち入ることはできないが、抽象構造ならいくつもの世界をのぞくことができる。たくさんの世界をのぞいた上で、それぞれ少し実務を理解した上で繋ぎ合わせるのがコンサル
基素.iconこのメンタルモデルや理解が有望か考察してほしい
o3.icon
技術→抽象構造の一方通行に見えるが、逆も多い
マクスウェル方程式(理論)→無線通信(技術)
ラムダ計算(理論)→関数型言語。
双方向のフィードバックループとして捉えるほうが汎用的。
基素.iconこのようなものの研究ジャンルがあれば名前を教えて。著名な論文があればDOIとサマリーを教えて
o3.icon
技能習得理論(Skill Acquisition Theory、認知心理学系)
何かを学ぶ過程を「宣言的(言葉で説明できる)→手続き的(体が自動で動く)」へ移る段階モデルで説明する。 
代表論文:John R. Anderson (1982) “Acquisition of Cognitive Skill” DOI 10.1037/0033-295X.89.4.369
ACT理論を用い、知識が宣言的から手続き的に「コンパイル」される仕組みと、それが練習時間に比例して高速化する理由を数理的に示した。
五段階熟達モデル(Dreyfus Model of Skill Acquisition)
学習者は novice→competent→proficient→expert→mastery の5段階で、抽象原則への依存が徐々に減り具体的経験のパターン認識が増える。 
代表論文:Stuart E. Dreyfus & Hubert L. Dreyfus (1980) “A Five-Stage Model of the Mental Activities Involved in Directed Skill Acquisition” DOI 10.21236/ADA084551
航空パイロット・チェス・第二言語習得などの事例分析から、段階ごとに必要な指導方法が変わることを示した技術教育の古典。
熟達研究/熟練者研究(Expertise & Deliberate Practice)
卓越性は才能よりも「意図的練習(目標設定・即時フィードバック・高集中での反復)」の総量で説明できるとする枠組み。 
代表論文:K. Anders Ericsson, R. T. Krampe, C. Tesch-Römer (1993) “The Role of Deliberate Practice in the Acquisition of Expert Performance” DOI 10.1037/0033-295X.100.3.363
バイオリン奏者などのデータを統合し、国際レベルの専門家は累計約1万時間の意図的練習を経るという「1万時間仮説」の根拠を提示。
o3.iconEricsson 1993年論文は「意図的練習」研究の基礎文献としては代表的だが、「1万時間で十分」という俗説を裏づける代表論文ではない。技能熟達を評価するときは練習量だけでなく質・遺伝的素因・動機づけ・環境資源など多因子を併せて考える必要がある。
「最上位群が結果的に約1万時間へ到達していた」という記述が妥当。
Ericsson ら(1993)の実測値
‐ベルリン音楽アカデミー最上位ヴァイオリニストは18歳時点で平均7,410時間の「意図的練習」を報告。20歳時点の外挿平均は1万時間超だが、論文自体は特定の“閾値”を主張していない。 
「1万時間ルール」の由来
‐ 1万時間というキャッチフレーズはマルコム・グラッドウェルの一般書『Outliers』(2008)が広めたもので、Ericsson 本人は「10,000時間に魔法はない」とたびたび訂正している。 メタ分析による再検証
学習時のワーキングメモリ容量を「本質的・余計・発展的」の三種に分け、教え方次第で不要負荷を下げられるとする設計理論。 
代表論文:John Sweller (1988) “Cognitive Load During Problem Solving: Effects on Learning” DOI 10.1016/0364-0213(88)90023-7
組織的知識創造論(SECIモデル、Knowledge Management) ‐ 暗黙知と形式知が「共同化→表出→連結→内面化」の螺旋で拡大し、個人の学習サイクルが組織にスケールするという視点。 
代表論文:Ikujiro Nonaka (1994) “A Dynamic Theory of Organizational Knowledge Creation” DOI 10.1287/orsc.5.1.14
日本企業の事例を基に、暗黙知-形式知対話を促進するチーム編成やミドルアップダウン経営がイノベーションを生むと説明。
これら4〜5分野が、あなたのメンタルモデル──「具体的な技能⇄抽象構造」の往復学習──を学術的に裏付け、発展させている主要な研究領域と代表論文です。