利上げで銀行は儲かる?
特に日本は利上げを全然していなかったため、過去データがない
しかし2023年には利上げ予想で銀行の株価は上がった
長期金利が上昇すると銀行は儲かるよ派
大槻 奈那 ピクテ・ジャパン株式会社 シニアフェロー 邦銀の資産全体のデュレーションは概ね3~5年とされる。一方、調達サイドは普通預金が大半なのでこれより短い。 調達サイドはB/Sの右側のこと基素.icon
これが「長期金利が上昇すると、資産からの収益が上昇する一方、普通預金金利は変わらないので儲かる」とされる根拠である。
デュレーションが長い資産からの収益がなぜ上昇するの?そして普通預金金利はなぜ変わらないの?基素.icon
金利改定期間が長い資産の方が現在価値が大きく下がりやすいはず
長期金利上昇の影響は、債券や長期固定金利での貸出がロールオーバーされる時に段階的に出てくる。初年度の効果は資産のデュレーションに応じて完成年度の4~6分の1程度となる。
金利が上がる局面では、預金金利の上げ幅より貸出金利の上げ幅のほうが大きくなると予想されます。
住宅ローンの変動金利が素早く上がって儲かる?基素.icon
硬直性があるってことか基素.icon
硬直性がない場合は損するはず
調達サイドでは
利上げをした場合、
1. 資金調達が高いので貸出金利を上げることになる(資産サイドで金利を上げる)
2. 預金においても金利を上げる(お金が出ていく)
デュレーションが同じなら理想的には1=2
実際にはデュレーションは1>2(つまり1の方が影響を受けづらい)なので
預金の金利をさっさと上げる必要があるが貸出金は変わらないので損になる(?)
と思うが、そう単純ではない
国内金利と大手行の利益の関係をみても、過去15年間でほぼ相関は見られない
長期金利が上昇すると銀行は損するよ派
金利が上昇すると、資産及び負債の現在価値が低下する
銀行は基本的に資産サイドのデュレーションが負債サイドのデュレーションより長いため*10、
*10) 後述のコア預金の考え方を取り入れた場合には必ずしもこうとは限らない点に注意が必要です(下方パラレルシフトが最大のΔEVEを生むシナリオとなることもありえます 金利が変化した場合、資産サイドの価格の低下(図では10%の下落)の方が、負債サイドの低下(図では8.3%の下落)より大きく、金利の上昇により資本が棄損(図では「資本の現在価値(経済価値)」に相当。この詳細は4節で説明します*11)することになります。
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銀行勘定の金利リスク(IRRBB)入門―バーゼル規制からみた金利リスクと日本国債について 東京大学 公共政策大学院/財務総合政策研究所 服部 孝洋