再生可能エネルギー
世界最大の太陽光発電所(マンハッタンの7倍、162平方マイル)はチベット高原の砂漠にある中国のもの。一方、米国がネバダ州に計画していた大型太陽光発電所(Esmeralda 7)はトランプ政権が環境審査を止めて事実上お釈迦に。
再生可能エネルギーは21世紀最重要の技術革命だと前回書いたが、今回は「アメリカがいかに出遅れているか」という話。米国人はアメリカ例外主義を信じてやまないが、現実には20年以上にわたって欧州・中国の後塵を拝している。
本稿では以下4点を論じる:
①主要国における再エネの位置づけの概観
②アメリカだけがなぜ再エネに消極的なのか
③欧州は移行できるのか
④中国のパラドックス(脱炭素を進める一方で石炭も爆増させている謎)。
続編では再エネの地政学的含意、とりわけ中国が猛進する中でアメリカが撤退する意味を扱う予定。
要するに:トランプ以前からすでにアメリカは再エネで周回遅れだったのに、トランプがそれに拍車をかけており、世界のリーダーシップを中国に丸ごと譲り渡しているという話。
結論:再エネはすでに超安く普及してるのに、トランプは文化戦争ノリでそれを潰そうとしてて、結果的に電気代高騰や投資の無駄が出てる。
要点:
再エネは「高コスト」「不安定」論は2010年以前の古い認識。
2010〜2023で太陽光は90%、洋上風力は63%コスト低下。電池の進歩で不安定性もかなり克服。
すでに世界の多くで大規模導入済み。例:デンマーク70%、アイオワ65%、カリフォルニア38%。
それなのにトランプ政権は既存の風力発電(例:Revolution Wind)すら中止命令。
背景は
石油ガス業界から共和党への献金
再エネ=リベラル・フェミ・弱者文化、化石燃料=マッチョという文化戦争フレーム
個人的に風力嫌い(ゴルフ場の景観問題)
結果:数十億ドルの投資をパーにし、電力供給を減らし、AIデータセンター需要で電気代高騰の中で状況を悪化させる。
要するに「狂気」。ワクチン否定と同じで、合理性より偏見が優先。
一昔前の再生可能エネルギーは、空想的でヒッピー的な考え方だった
ピーター・ティールが「物理世界の技術が忘れられてる」と嘆いたのは2011年
太陽光発電のコストは実質90%減、風力は70%減
LCOEの推定値(ただし、この推定は不完全な指標であることに留意)
https://gyazo.com/bada56048411979e64ec63fb750ced1b
進化は現在進行形。「やってみて学ぶ」型で、効率もどんどん上がる。こういう場面では、 バイデン政権が導入したクリーンエネルギー税額控除のような政府補助金が進歩を加速させる
ここで問題:トランプ政権が全力で潰そうとしてる
風力発電の連邦政府の許可を停止している
なぜ?
確かに化石燃料業界は共和党に寄付しまくってる。
でも風力はテキサスが全米トップ。自分たちの経済基盤を自分で壊してる。
カネより感情の事例だと思う
「風力はクジラを殺す」とかトランプが言うのは、の自分のゴルフ場から見える風車の建設をスコットランド政府が止めなかったのが気に食わなかったから
マノスフィア(男らしさ崇拝・反フェミなネット界隈)と反再エネは親和性が高い。
クリーンエネルギー=フェミっぽくてイヤ!男はモノ燃やしてナンボ!
「男らしい」製造業を取り戻すぞ!lというのと一貫している(製造業は戻ってこないが)
問題:アメリカがこのまま化石燃料に執着し続けると…
経済的にも世界から取り残される
中国は再エネが前進の道だと理解して全力投資中
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LCOE(ドル/kWh)
0.50 ─── 太陽光(2000年)
0.30 ─┬─
0.15 ─┼─── 風力(2000年)
0.08 ─┼─── 火力(2000年 & 2020年)
0.05 ─┼─── 太陽光・風力(2020年)
0.02 ─┴─
基素.icon
昔はダメダメな印象だったし、やらない方がいいと思っていたが技術革新が起きた
太陽光・風力は今やコスト面で化石燃料に勝ってる。バッテリー技術も急進歩して「天気に左右される」問題も急速に解消中。再エネへの転換は「貧しくなる話」じゃなくて「豊かになる話」になった。 今が絶好のタイミングなのに、よりによってこのタイミングでアメリカだけが逆走している。
なぜこんなことが起きるのか?答えはカネ。 コーク兄弟(石油・ガスで財を成した大富豪)が数十年かけて右派政治・最高裁人事・共和党を買い占めてきた。化石燃料産業の利益を守るために。 共和党候補者に多額の寄付をし、気候変動否定論を推進する組織に積極的に資金を提供し、支援している。 特に、医療と気候変動緩和における政府の役割を拡大する取り組みに反対するロビー活動を行っている
世界のエネルギーは、どうせ太陽光と風力が中心になる。核も多少は使うけど、化石燃料でやってくのはもう無理筋。
再エネ産業を牛耳るのは中国。コストも技術もスピードも他より上