ロンバード街
この本は、20世紀初頭における世界のマネーマーケットの中心だったロンドンにおけるイングランド銀行の行動を見て、そこから中央銀行のあるべき役割を抽出して見せた。 その役割とはいわゆる「最後の貸し手」または「頼みの綱の貸し手」だ。 金融危機が起きると誰も金をかさなくなる
中央銀行は、(一応)お金を刷れる立場だ。だからいくらでもお金を貸せる。
中央銀行から(金利は高いが)必ず融資してもらえるから、銀行システム全体が破綻することはない。そしてみんながそれを承知していれば、多少の金融不安が起きても取り付け騒ぎにならず、そもそも金融危機は起きない─―これがバジョットの示した、中央銀行の役割だった。