ユナイテッドヘルスケアCEO射殺事件（2024）
https://www.youtube.com/watch?v=EItt827rlzo
2024年12月4日6時45分（現地時間）、...ユナイテッドヘルスケアのCEOを務めていたブライアン・トンプソンが26歳の男に銃撃され、死亡した事件である
トンプソンはユナイテッドヘルスケアによる保険金の支払い拒否で批判を受けており、遺族によると過去に殺害予告を受けていたという。
ユナイテッドヘルスケアCEO射殺事件
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ユナイテッドヘルスケアのCEO、ブライアン・トンプソン氏が射殺された事件に対する現地の反応は、多岐にわたります。 怒りと共感: 一方で、アメリカの医療保険制度に対する不満から、容疑者であるルイジ・マンジオーネ氏に共感を示す声も存在します。特に若年層の間でその傾向が強く、SNS上では彼を支持する意見や、事件を称賛する投稿が見られます。
世論調査によると、18歳から29歳の人の39％が彼に好意的であり、エマーソン大学の世論調査では、その年齢層の41％が暗殺を容認できると考えている SNS全体で、この異様な現象は爆発的な広がりを見せた。TikTokには容疑者を称える歌が投稿され続け、Blueskyでは電動自転車を使った逃走劇や、セントラルパークで見つかった「モノポリー」用の紙幣が詰まったバックパックについて、熱心な議論が交わされた。さらには、ニューヨーク市内で容疑者のそっくりさんコンテストが開催され、Spotifyでは専用のプレイリストがつくられ、「Archive of Our Own」ではファンフィクションが続々と投稿された。
マンジョーネの逮捕前、オンライン上の有害な情報拡散を研究する非営利機関であるNetwork Contagion Research Institute （NCRI） がまとめた報告書がある。これによると、射殺事件後にX上でCEOのトンプソン、またはユナイテッドヘルスケアに言及した投稿のうち最も注目を集めたものの多くが、「露骨なかたち、または暗に殺害を支持するか、被害者を中傷する内容だった」という。かつては4chanや8chanといった特定のフォーラムでしか見られなかったような言説が、ほかのプラットフォームにも広がっていたのだ。「この現象は以前なら、主にニッチなオンラインサブカルチャーに限定されていた」と著者らは指摘する。...NCRIの上級アドバイザーであるアレックス・ゴールデンバーグは『New York Times』の取材に対し、「銃乱射事件の実行犯やほかの暴力犯罪者がミーム化される現象自体は珍しくないが、今回の特異な点は、それがメインストリームの文化となっていることだ」と指摘した。
米国では、医療保険会社に対して強い意見をもっている人が多い。容疑者が弾丸の薬莢に「deny（拒否）」「depose（証言）」「defend（防衛）」と書き込んでいたことが明らかになると、結束は一層強まった。そして、マンジョーネがペンシルベニア州アルトゥーナのファストフード店で目撃されたことが判明すると、Blueskyのユーザーの誰かがその店を「密告マック」と呼び始め、ほかのユーザーたちは一時的にその店舗を集中的に低評価レビューで攻撃した（グーグルは後にそれらの否定的なレビューの多くを削除した）。
ライターのライアン・ブロデリックはニュースレター『Garbage Day』のなかで、「最富裕層を除けば、インターネット時代に入って以来、米国人の意見がこれほど一致した事件はほかにないのではないだろうか」と指摘した。 その証拠が必要だろうか？ 保守系論客ベン・シャピロのYouTubeチャンネルのコメント欄を見てみればいい。「邪悪な革命的左派が殺人を祝福！」と題された動画に対しては、断固としたコメントが素早くついた。「事実：左派も右派も共に歓迎している！ あなたの感情なんて関係ない」「もう『左派vs右派』なんて茶番にはつき合わないよ、ベン。わたしは家族の医療保険が欲しいだけだ」「左派が何かを支持しているからって、反射的に憎む必要はないだろう。現実を直視しろよ」。男性優位主義的な動画のコメント欄としては、通常ではありえない類の議論が展開されていたのだ。
政治家の反応: 一部の政治家は、事件を受けて医療保険業界の問題点を指摘し、改革の必要性を訴えています。例えば、民主党のクリス・マーフィー上院議員は、業界の利益優先の姿勢を批判し、国民の怒りに耳を傾けるべきだと主張しています。
企業の対応: 事件後、ユナイテッドヘルスグループは幹部の写真をウェブサイトから削除するなど、セキュリティ対策を強化しています。また、他の保険会社も同様の措置を取る動きが見られます。
アメリカの医療保険制度には、以下のような問題点があります。
普遍的な医療保険の欠如: 他の先進国とは異なり、アメリカには普遍的な医療保険制度がありません。そのため、何百万人もの人々が無保険または十分な保険を持っていない状態です。2018年には、約2,890万人が無保険であり、この数は2029年までに3,500万人に増加すると予測されています。 アメリカは他のどの国よりも医療費に多くを費やしており、2023年には約4.5兆ドルを医療に使いました。これは1人当たり約13,000ドルに相当します。それにもかかわらず、多くのアメリカ人は高額な自己負担費用や医療債務に苦しんでいます。
管理の複雑さ: アメリカの医療制度の複雑さは非効率を生み、患者に混乱をもたらしています。2023年の記事では、アメリカの医療制度の複雑さがアクセスと手頃さを妨げ、患者が医療を受ける際に困難を抱える原因となっていると指摘されています。
健康格差: 医療へのアクセスや健康状態には、しばしば社会経済的背景や人種の違いによる大きな格差があります。アメリカでは、少数派グループが白人よりも高い割合で保険に加入しておらず、それが健康状態の格差を助長しています。
これらの問題により、多くのアメリカ国民が医療費の負担や医療サービスへのアクセスに困難を感じています。
https://youtu.be/s3-wONbYIlw?si=rbPdxmK-0ZIY_r31
容疑者は裕福な家庭出身
ゴルフ場経営
卒業生総代
ペンシルベニア大学でCSの修士をとっている
別の保険会社（ブルーシールド）で手術の支払いを拒否された
容疑者
患者の利益よりも保険業界を批判する文章を発表
弾丸にはDeny, Defend, Deposeが書かれていた
これらの言葉は、２０１０年に出版された保険業界を批判する書籍の題名「遅延 否定 防衛：保険会社が申請に支払わない理由と対処できる方法」を想起させる。
オバマケア以前は支払い能力がない人は保険に入れなかった 今は全員が何らかに入れるが、支払いを拒否される
https://gyazo.com/74194d4b6dde0f1edc684dba58665aba
保険会社は一旦AIで拒否する
高齢者向けの保険制度メディケアが人気で、加入年齢を下げる案が昔からあるが、民間の献金ロビイングで阻まれている 政治家は献金されないと困るので後ろ向き
契約書はわかりづらいので読めない
反体制がデフォルト
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CEOを殺してもまた別の頭がつくだけなので意味はない
しかし、こういう大事件が起きなければ政治が動かないのも事実だろう
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実際、トンプソン氏の死後、ユナイテッドヘルス・グループのCEOであるアンドリュー・ウィッティ氏は、ニューヨーク・タイムズへの寄稿で、現在の医療制度の欠陥を認め、改革の必要性を訴えました
We know the health system does not work as well as it should, and we understand people’s frustrations with it. No one would design a system like the one we have. And no one did,” says Witty. “It’s a patchwork built over decades. Our mission is to help make it work better. We are willing to partner with anyone, as we always have — health care providers, employers, patients, pharmaceutical companies, governments and others — to find ways to deliver high-quality care and lower costs.
現実として大きな事件や世論の高まりがなければ、政治や社会が動かないことも事実です。アメリカの医療保険業界におけるロビー活動の影響力が大きく、改革が進みにくい背景があります。
個人が世論の高まりを作るのはとても難しいので、消去法で大きな事件になる基素.icon
長年の失敗や無策が積み重なると、結果として極端な手段や過激な行動が注目を集めることがあります。アメリカの医療制度は、利益を最優先する構造が深く根付いています。
平和的な抗議や提言が注目を集めず、政治的な圧力を生み出せない場合、大きな「事件」だけが議論を喚起するトリガーとなることがあります。